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たまに、時間が無限に存在していると勘違いしている人間がいる。 彼もまたその人間のひとりだ…
昔、体外受精により生まれた赤ん坊を試験管ベビーと呼んだ時代があったらしい。 当時は酷く批…
便利な世の中になったよねぇ 君はそう言って350ミリ缶を呷った。 しかし中身は既に空だった…
アイアンブルーの時間が終わろうとしている。 私たちは隣り合って座り、ただそれを眺めていた…
彼女は彼女なりによくやっていたと思う。 余計なお節介と言われようが幾度も折れずに、本当に…
魚は水の中でしか動けない 本当に? ほんとうに 私達は空に生きているから、逆に水の中で泳…
仕事納めが12月25日になるなんて何年ぶりだろう。 そもそも仕事納めの日をいちいち覚えていたり、考えたりすることはないのだけれど。 とりあえず今年の仕事はもう終わりで、後は家に帰って家族とゆっくり過ごすだけ。 そう思って帰宅したのだが、リビングに入ったとたん何やら不穏な空気が満ちているのはなぜなのか。 妻が娘の前に仁王立ちしている。 今日くらいそういうの勘弁してくれよ、と心の中でぼやく。 ただいまー、っとなにかあったの? おかえりなさい ぱぱ~ 娘が妻を避け
どうしてあのちょこまかと歩く小さな者たちは、同じような物を作り続けるのだろうか。 頬杖を…
いたずらが好きな精霊たちが、お呼びでもないのに季節を早回ししようとしていた。 それを阻止…
世界にはつなぎ目がある。 人々にとってわかりやすいつなぎ目は、夕方から夜になるあの瞬間だ…
家でダラダラしていると思い出す祖母の言葉がある。 家の中でなーんにもしないでいるとね あ…
浮かれているやつらが多くなるこの月の後半が嫌いになったのは、高校の頃だっただろうか。 そ…
雪が降らない季節なんて冬じゃない あの子はそう強く言ってテーブルに拳を叩きつけた。 ちょ…
平穏な夜だ。 なにもない。 なにも起こらない。 このところずっとそう。 静かで穏やかな夜が続いている。 昔はもっと目が回るくらい喧騒の夜が多かったというのに。 どうしてこうなってしまったのだったか、と底にある記憶を呼び起こす。 たしかこれは神として差し出された者が介入を止めるように宣言をしたからだったか。 人として生きることを取り上げられた者が、ここに辿り着いての第一声がそれだったことに皆驚いていた。 いや、正しくは皆ではない。 あの人は違っていたな、と思