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'23.06.03 東海道新幹線運休による"金沢経由"の記録。

1.はじめに

浦和レッズは、6/4(日)に埼玉スタジアムで前半戦のヤマとも言える鹿島アントラーズとの対戦があり、その前日には浦和駒場スタジアムでレッズレディースが優勝をかけて大宮アルディージャVENTUSとの"さいたまダービー"(死語)を戦うことになっていた。
試合が近づくにつれて「やはり行きたい」という思いが再燃し、急遽前日の6/2(金)に新幹線とカプセルホテルを手配した。

ところが。
6月には珍しく台風が襲来し、梅雨前線も相まって本州を大雨が襲っていた。東海道新幹線は翌朝も動くかわからないという。
このnoteは、そんな無計画さの固まりみたいな人間が、金沢経由という悪あがきで浦和を目指したときの記録です。ほぼほぼ自分の備忘録。

2.前日の準備

とりあえず、東海道新幹線が動く前提で6/3(土)8:30頃に新大阪を出発する「のぞみ」の指定席を確保した。遅延でもなんでも動けば問題ない。
運行可否は朝5時に発表されるという。ここで、「朝5時なら金沢経由でも間に合うのでは…?」という考えがふと浮かんだ。
サンダーバード+北陸新幹線で大阪から東京方面に行けることは知っていたし、なんならやったこともあるのだが、
・そこまでしてもキックオフ(駒場14:00)には間に合わなさそう
・湖西線と北陸本線も天候に弱いのでサンダーバードが走るか怪しい
という勝手なイメージがあり、「東海道新幹線が動かないなら諦める」という方に気持ちは傾いていた。サンダーバードの始発が何時なのかも調べていなかった。
改めて調べたところ、
・サンダーバード1号は6:30大阪発
・湖西線と北陸本線に翌日の運行情報はなし
ということで、どちらもどうやらクリアできそうなことがわかった。
であればプランBとして計算しない選択肢は無い。5時にアラームをかけて寝た。

3.当日の移動

無事5時に起床すると、東海道新幹線は東京~名古屋間で午前中いっぱい運休の報が出ていた。

ならば仕方がない。急いで準備して大阪駅に向かう。
みどりの窓口は長蛇の列なので、諦めて券売機で特急券と乗車券を購入。帰りは東海道新幹線経由(のはず)なので、一筆書ききっぷを作りたかったが券売機では出せず、あとで区間変更を目論む(結局これは失敗する)。

○大阪6:30→9:13金沢(サンダーバード1号金沢行き)
券売機操作中にタッチの差で指定席を取り逃がしてしまったが、なんとか並んで自由席を確保した。デッキどころか通路まで人が溢れかえっている。
新大阪となぜか高槻に停車して人を乗せ、京都に到着するとここもホームには長蛇の列。大阪から乗っていた外国人が京都で降りたのは興味深かった。ジャパンレールパスを持っているとサンダーバードを新快速の代わりに使う発想が生まれるらしい。
敦賀は寝ていて記憶が無いが、福井でもまあまあな人が乗ろうとしていた。指定席の通路まで人を詰め込んでいたようだが、それでもほぼ定刻で金沢に到着。これは本当にすごいと思った。
金沢に到着すると、ちょうど「百万石まつり」をやっていてめちゃくちゃ混んでいた。また、金沢駅の改札では川崎フロンターレのユニフォームを着た人とすれ違った。ノエスタでの試合中止はすでに発表されていたが、おそらく新幹線の中でその報を受けたのだろう…。

○金沢10:17→12:27大宮(かがやき526号東京行き)
時間的には1本早いかがやき508号(9:49発)に乗れるのだが、みどりの窓口に並んだ関係でこちらに。途中停車駅は富山と長野だけだが、金沢でほぼ席は埋まっていた印象。隣に座った男性もなにかのチケットを心配そうに見つめている様子だったので、おそらく迂回組だろう。
なんで北陸新幹線に乗っているのだろうと自分でもわけがわからなくなっていたが、高崎を通過したあたりで確実に目的地に向かっているという実感が湧いてきた。

大宮の駅名標なんて今後撮ることあるのかな

○大宮→浦和(上野東京ライン)
唯一遅れていたのが実はここ(それでも数分だが)。ここまで来ればすんなり浦和に到着。
浦和駅からはいつも通り徒歩で駒場スタジアムに向かった。

4.振り返り~金沢経由は"あり"か~

正直金沢経由の決心がついた理由は、「やったことがあった」からというのがいちばん大きいと思っている。金沢には大阪からサンダーバードで2回(と18きっぷで1回)行ったことがあったし、うち1回はそのまま実家に帰るためにまさに北陸新幹線で東京に行っている。距離感と時間のイメージはついていた(だからこそ最初諦めかけていたわけだが)。
それなりに鉄道旅は経験しているつもりだが、知らない在来線特急に対する心理的ハードルって新幹線よりだいぶ高いような気が個人的にはしている。なので、金沢行ったことないですという状態だったら自分もどうしていたかわからない。ぱっと浮かぶ不安要素を挙げてみる。

①サンダーバードの自由席争奪戦

個人的にはここがいちばん不安だった。この状態でサンダーバードに人が集中しているうえ、ただでさえ金沢は人気観光地である。土日ともなれば指定席が売り切れていることくらい当然あるだろう。さらに、大阪から乗るなら早く行ってひたすら並んでいればよいが、東京方面からだと同じ新幹線に乗ってきた面々がライバルになるわけで、ほぼ運な気がする。座れなかったら3時間近く立ちっぱなしだ。
そして、近年ではそもそも自由席がない特急もかなり増えているので、自由席に馴染みがないという人も多いと思われる。

②北陸新幹線の本数

北陸新幹線に限らないけれど、東海道新幹線と同じノリで考えていると間違いなくコケる。「かがやき」と「はくたか」がそれぞれ1時間に1本程度しかない。しかも「かがやき」は全車指定席だ。とりあえず駅に行って適当な「のぞみ」に乗る、みたいなことは絶対できない。

③移動時間

特急と新幹線とはいえ、5時間以上電車に乗り続けていることになる。5時間あれば東京から博多まで行けるし、新大阪からなら「こだま」でも博多に行ける。それだけの時間がかかるので、それなりの体力勝負にはなる。

ということもあって、積極的に人に勧めようという気にはあんまりならないのだけど、とはいえそうはいっても結局は日本の鉄道なので、乗れさえすればなんとかなるよねといえばそれはそう。どうしてもというときのために、選択肢として頭の片隅に置いておくのは全然"あり"だと思う。来春には新幹線が敦賀まで延伸するので、多少時短にもなるだろう。ただ、敦賀では湖西線の天候リスクは回避できないので、やっぱり大阪まで早く伸ばしてほしい。

5.その後

13時過ぎには駒場スタジアムに到着したので、結果としてキックオフには余裕で間に合ったことになる。駒場に着くと場外でレディアがまるで超人気ゆるキャラかのような振る舞いをしていた。
引き分け以上で優勝が決定するという状況だったが、結果は4-0の完勝で見事に優勝を飾った。

試合前の駒場スタジアム

翌日の埼玉スタジアムでの鹿島戦は、残念ながらスコアレスドロー。
こちらも勝てていれば最高の遠征だったのだけど。雰囲気も含め、サッカーとしては楽しかったがやっぱり鹿島には勝ちたい。それでも、やってよかったと思える貴重な遠征だった。

試合後の埼玉スタジアム

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