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原口元気の招集外考察

FIFAワールドカップ2022 カタール大会の日本代表メンバーが発表されました。
多くの選手が順当に選出されたなか、ロシアW杯ではベルギーから先制ゴールを奪う活躍を見せ、長らく代表を牽引してきた原口元気選手が招集外となってしまいました。
なぜ、彼が招集されなかったのか少し考えてみたいと思います。

※私は浦和サポのため感情的に全く納得いっていないません。

フォーメーションの変更の可能性

日本代表はワールドカップ予選の途中から4-3-3へとシステム変更しました。遠藤航選手をアンカーとし田中碧、守田英正をインテリオールを配置しているのが基本的な布陣。これが功を奏し予選を突破。
一方原口選手は所属するクラブで元々のウィングからインテリオールへとポジション変更を行なっていました。自身の努力で所属チームでレギュラーを勝ち取り、日本代表では田中、守田に次ぐ3番手ではあるがゲームをクローズさせる役割や中盤での強度を上げる役割は代表チームにとって必要な存在でした。また、元々ウィングの選手なのでウィングでも出場可能です。

転機となったのが先日のドイツ遠征
アメリカ戦、エクアドル戦では今までの4-3-3から4-2-3-1に変更。今シーズン好調の鎌田大地選手をトップ下に置く布陣です。これによって原口選手が得意とするインテリオールのポジションがなくなり、ウィングでは三笘薫選手や伊東純也選手、堂安律選手よりかは優先度が低く原口選手を起用する場所がなくなってしまいました。

本大会はどんなフォーメーションで戦うかは分かりませんが大会メンバーを見ると恐らく4-2-3-1を使うのではないかと予想されます。4-3-3を採用する可能性は同然ありますが原口選手を使うために4-3-3にする可能性は低くいです。それならば予選の時から原口選手をスタメンで起用していたはずです。

以上のことからフォーメーションの変更による起用する可能性が低くなったことが1つの要因ではないかと思います。

経験値があるにも関わらずなぜ招集外なのか

W杯ではW杯でしか感じることのできない空気感やプレッシャーがあると多くの選手が語っています。それを打破するのに必要な要素が経験値です。
過去のW杯でも日韓大会の中山雅史氏や秋田豊氏、南アフリカ大会の川口能活氏や中村俊輔選手、ロシア大会では本田圭佑選手や長友佑都選手が経験を活かしピッチ内外でチームを支えてきました。
また、直前でレギュラーが変わったりすることもあり、メンバーに選ばれたものの本大会に出場ふるチャンスが減ってしまう選手もいます。その時に経験値のある選手が不満分子にさせないようにフォローしたり、トレーニングを全力で行いプロとしての姿勢を見せることでいいチームワークを作ることができます。

原口元気選手は能力的にも十分戦力になり得る選手ですが、ピッチ外でもチームにとって重要なピースでした。ハリルホジッチ体制から今まで選ばれてきておりW杯の経験はもちろんのこと、精神的にも成熟した彼はどんなことがあっても全力で取り組む姿勢も兼ね備えています。ピッチ外では鎌田選手や久保建英選手、南野拓実選手にとってはいい兄貴分の様に見えました。
レギュラーでなくとも彼が不満分子となり組織を破綻させることはなかったはずです。

ではなぜ招集されなかったか。
恐らくこれは枠の問題ではないかと推測します。
経験値の面で召集されたのは川島選手、長友選手、柴崎岳選手かと思います。恐らくこの3名で十分と判断されたと思います。またフィールドプレイヤーである長友選手や柴崎選手と比べて原口選手が出場機会が少なくなることまで影響された可能性もあります。

予想される戦い

本大会ではまずグループステージでドイツ、コスタリカ、スペインと戦います。どれもターンオーバーなんてしてられないくらい強い相手です。
原口はターンオーバー要因では間違いなく戦力として計算できる選手ですがターンオーバーする余裕もない今大会ではそのような起用法はないと考え招集外となったと推測します。

ただ、日本代表が目標とするベスト8に勝ち残るにはトーナメントに入ってからギアをもう一段階上げる必要がありますしそのためには余力を残す必要があります。昨年の東京五輪ではベスト4以降に失速した要因はグループステージからフルギアで挑んだため余力が残らずにメダル獲得がならなかったのでターンオーバーとまで言わずとも多少のメンバーの入れ替えは必要でその時に戦力となれる実力は原口選手にはあったのではないかと思っています。

感情的には

論理的に考えれば原口選手の招集外には納得できる要因はありましたが、浦和サポの私にはどうしても感情的に納得できません。

浦和でやんちゃだったころから精神的に成長しブラジルW杯に招集外となり更なる成長を目指しドイツへ渡り自分より能力が高い選手にどうやって勝つかを試行錯誤を重ねて走力を含め世界基準のフィジカル能力を身につけました。その間に代表メンバーに選手されロシアW杯最終予選では4試合連続ゴールの大活躍で予選突破の立役者になり、本大会でもベルギーから先制点を奪う大活躍。更なる高みを目指すためにポジションを中盤へと変更し見事に適応しこれまで戦ってきた地であるドイツとのW杯での対戦を多いに期待していただけに本当に残念でなりません。

今回選出された選手より原口元気選手が劣っているとも思わないですし、野心は誰よりも強くあったはずです。

残念で極まりないですが彼が取り組んできたことは何一つ間違ってはいないはずです。
テクニックとスピードを活かしたドリブラーから総力を活かしたスプリンター、そしてそれら全てを中央の位置で活かし成長できる選手なんて世界を見渡しても数少ないはずです。
間違いなく原口元気にしか歩めなかった道ですしこれからヨーロッパで活躍したい選手にとって大きな見本となるべき選手です。

まだまだ無限の可能性と野心を持っている原口選手のストーリーは終わりません。4年後は35歳、まだ可能性はあります。ここまで様々な困難にぶち当たっても諦めず必ず乗り越えてきた彼なら更なる成功と成長を掴めるはずです。

W杯期間中はゆっくり休んでチームのCL出場権獲得に貢献し、来シーズンはCLの舞台で大暴れする原口元気を見たいです。

最後になりますが
原口元気選手のここまでの功績と姿勢は本当に素晴らしくワールドカップメンバーに値した存在だったと思っています。この悔しさを乗り換えてくるのが原口選手だと思っているので更に強くなった原口選手を期待しています。

VAMOS GENKI!!

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