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値上げについて

8月1日から、日替わりご飯とお弁当の値上げと
単品提供可能商品の変更をします。

値上げについては、1250円→1400円 
お弁当800円→900円です。

単品可能商品は、
○自家製コーヒーソフトクリーム ¥550
○自家製珈琲ゼリー       ¥550
○珈琲ゼリーパフェ       ¥850
○イートンメス         ¥850
以上です。
他のケーキ、菓子類はすべてドリンクセットになります。



今は全てのモノが高くなっていて、
やっぱり価格を維持することはできませんでした。

コロナの最中にも通っていただいたり、本当に感謝していて
もちろん、飲食店を救うクラウドファンディングには参加しませんでしたので、お店に来てくれるお客さんです。そんなみなさまのおかげで
今も営業できています。
だから日替わりやお弁当の値上げは嫌です。
仇で返す感じが嫌です。


でも、そういう感情だけでどうこうできない状況になってきました。

何のためにお店を続けているのか、ときどき考えることがあります。
もちろん自分、個人的感情はあります。自分の欲というか願望というか。
お客さんとか従業員とか関係なく、とても個人的な続ける理由もあります。

でも、それだけでは続かなくて、やっぱりどこかで
誰かの役に立つとか、お金のやり取り以外の価値
公共性、社会性が必要です。

オープン当初は、この店に来て
ほんのちょっとだけでも、いい一日になるように
本当に、ほんのちょっとだけでも落ち着けたり、気が晴れたり、考え事ができたり、切り替えられたり、忘れたり、腹を立て切ったり
何でもいいんですけど、良い方向にできたらいいと思って
それがお店をする理由でした。

もちろん今も、同じことを思ってはいますが
作り、淹れ、運び、受け取り、挨拶をして
こういう繰り返しと
買い物、シフトの調整、宣伝、支払い、支払い、支払い
そして、引き落とし、引き落とし、残高不足
こんな感じで続けていると、自分で何かすることはできなくなります。

だから、スタッフ、従業員にその部分を任せることにしました。
楽しく、余裕を持って、気持ちがちゃんとお客さんに向くように
環境を整えたりすることが最も大事な自分の役割なのかと考えます。

スタッフが多すぎるという指摘がときどきあります。
確かにその通りで、一日の売り上げの人件費率は
他の店と比べると、かなりを占めます。
ちょっと聞いてみたら、実際そうでした。

ただ、構造上の問題
2階席があることや、キッチンとドリンクを作る場所が離れているとか
ほとんどのものが自家製になったことで、仕込みに手がかかるとか。
そうなんです、これだけ人件費があがると実は外注の方が安かったりするのです。

価格を維持するために、
機械化や外注を増やし、商品を整え効率化、人件費を抑える。

こんな感じで経費削減と効率化をしようとします。
でも、これってどうなんでしょうか。
値上げは最後の手段なのでしょうか。

こんな小さな店で、偉そうなことは全然言えないのですが、
これまでと同じことを続けるためには
これまでと同じことを続けるだけでは無理なのかなと
本当に物価もそうですが世の中大きく変わっていて
正直な話ですけど、
これだけボンボン最低賃金が上がって
消費税だインボイスだと
困ったからとすぐ補助金使えるわけでもなく
価格を上げれば矢面だし、
SNSは怖いし、クチコミに落ち込むし、本気で反省する時もありますが
何しろ稼げないし、でも美味しいもの食べたいし、遊びに行きたい。
よくわからなくなりましたが、
小さなお店の状況、環境は日々悪くなっていく一方なのです。

正直、肌感覚ですが
もう小さな個人店なんて全部消えてしまって
清潔で安全で管理された大手の飲食店がいくつかあって
そこでまた全然違う方向だけど競争があればいいみたいな
雰囲気というか風潮というか
偉い人たちの気持ち的なものを感じたりもしているのです。
だから、何というか延命治療。
駄菓子屋、金物屋、布団屋、珈琲屋です。


やっぱり、お客さんみんなの一日をほんの少しだけ良くしたいのです。
なので、スタッフは余裕を持って、楽しく働いてもらう必要があります。
仕事に追い回されて、気遣いができない状態は失敗になります。

今回の値上げは、現在の人員維持が目的です。
何か良いもの、美味しいもの、今より素晴らしいものを作る努力を
維持するために値上げをしようと決めました。


仕事を守るための値上げという感じです。
たぶん、これまでの考え方だと
お客さんに負担をかけるわけですから、どうなのかとも思うのですが
変化とは何か、何を変えるべきかを考えると
これまでの当たり前だった考えの方なのかなと思いました。

もう十数年続けたので、ここからはダメなら仕方ないで
頑張ってみようと思いました。
頑張って、今のままをもう少し続けたいのです。


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