初見の人にもそうじゃない人にも、RTA in Japan 2021 Winterのオススメを10本紹介する

 2022年、あけましておめでとうございます。
 身の回りを見ていると、「2021年は大変な年だった」と言っている人が多かった。僕もその一人だ。下手をすればコロナの蔓延が始まった、社会の混乱のピークたる2020年以上にこういった嘆きの声を聞く機会は多かったかもしれない。
 思うに、これは2020年のコロナ禍に合わせようと強引に形を変えた社会に対して、個人や個別の企業が騙し騙し適応しようとした結果生じた歪みが、やがて痛みとなって顕在化したのではないか。合わない靴を履き続ければ、時とともに痛みを増す。2022年は痛い思いをしないように、社会と共生できる年としたいですね。
 とはいえその逆に、今の社会の在り方に相性良く適応し、すごい勢いで成長している界隈というのもあります。コロナを跳ね除けるかのごとき活気で、色んな人をハッピーにさせているコンテンツを見ていると勇気づけられる。僕にとってはその一つがRTA界隈なわけです。ということで夏に続いて今年も時間の許す限りRTA in Japan Winter 2021に張り付いてしまいました。

 今年のRTA in Japanは夏と冬のオンライン開催。僕は2021年夏にもオススメタイトルを10本紹介させていただいたのですが、多分自分のNote史上一番読まれたんじゃなかろうか。

 走者でも解説でもない筆者ですが、RTA自体は大好きなので、自分なりに今回のRTA in Japanの話と、オススメタイトルのお話をさせてください。

 2021年のRTA in Japan Summerは大成功を収めましたが、開催日時を一日追加した今回もそれに負けず劣らず、見どころしか無いイベントとなっておりました。オンラインでの経験が増えてきたお陰で環境も安定しているし、プレイする時間に合わせた解説者もどんどんこなれてきている。ゲームばっかりやってるオタクがなんでこんなにトーク上手いんだよ! とちょっとばかり嫉妬すること多数。
 表現の場としても機能し始めたRTA in Japan。後述しますが、特に今回は曲芸枠やゲーム破壊枠、独自の色を出したトーク枠などが目立つイベントとなった。パワーワードも頻出。とはいえ全部が全部そんな感じでもなくて、トーク少なくプレイで魅せる硬派な走りもまだまだ健在です。それぞれの個性が出るやり方で視聴者を楽しませてくれるRTAイベントですが、プレイ技術や視聴者を楽しませる思いやり、ひいてはそれを得るまでのゲームへの執着がゲームに対する「愛」という共通の事項であることは信じたい。少なくともRTAのランカーとなる人達は、並々ならぬプレイ時間を持つわけですから、形はどうあれそれは愛のひとひらでしょう。
 それでは前置きはこのくらいにして本編行きます。本イベントでオススメしたいタイトルを10本に絞りました(流石に不眠不休で94本全てのRTAを鑑賞したわけではありませんが、アーカイブでとりあえず全部目は通しています。てか94本もあんの!?)。
 選出基準は私自身のゲーム嗜好・トーク嗜好に基づいておりますし、またある程度役割が被らないように・初見でも楽しめるようにという観点で選んだことをあらかじめご了承ください。できることなら全部見て、あなただけのお気に入りのゲームを見つけて欲しい。本当、今回は粒ぞろいすぎて10個に絞るの大変だったんだから!

■確定
①ファイナルソード DefinitiveEdition 100%
 お前がトリを務めるんかーい!

 RTA in Japan 2021 Summerで、76作品のトリに抜擢されたリングフィットアドベンチャーのRTAが十万人をぶっちぎる同時接続視聴者を集めて感動を巻き起こしたことは記憶に新しい。また昨年の冬は、『ゼルダの伝説 風のタクト』で非常に難しく挙動の怪しい技を、応援されながら極限状態の中見事成功させたシーンが盛り上がりました。そんなこともあり、RTA in Japanにおけるイベント最後のゲームタイトルはやはり期待度が大きい。
 今回その大役を務めたのはファイナルソード。
 ファイナルソード!?
 ゲームのオタクなら聞いたことがあるでしょう。2019年に発売されたこのゲームは「令和のクソゲー」の誹りを受けた3Dオープンワールドアクションゲームです。三世代は前のグラフィックに明らかミスってる音量調整、ハメ技バグ技が多数報告される怪しい挙動、どっかで見たことある設定などなど。それだけでなく、攻めた価格設定でスマホやSwitchのストアに進出した本作は、BGMの盗作疑惑等で4日間の販売差止めになるなど、ここにはとても書ききれないほどの紆余曲折があり、ついに決定版、ファイナルソード DefinitiveEditionが2021年に発売することになりました。と思ったら即座にバグが見つかったりそれに対策したりとまた紆余曲折があり……最終的にファイソとファイソDEはRTAタイトルとして名を馳せ、多くの人に知られるゲームになることとなります。6日間のRTAイベントにおける大トリに抜擢されるのも頷けるか本当に?
 勘違いしてほしくないのは、RTA走者はネタのために適当なプレイをしているわけではなく、むしろ無印の発売からDEまで、一年半に渡りファイソをプレイしてタイムアタックを研究している筋金入りのファイナルソーダーということ。またファイナルソードの開発自身も、投げやりなゲーム製作で儲けようとしている悪徳業者なんかではなく、むしろ誠実にゲーム開発をしており、やりたいことがあって頑張っていると感じさせるゲームになっています(盗作疑惑はアセットの問題だった)。ただそれに技術やマネジメントが追いついていないだけでこんな面白いことになっちゃってる。
 そんな事情もあって、最初に挙げておきながらもこの作品をどう楽しんだら良いか説明するのは難しい。クソゲーという名前が独り歩きして、未プレイ勢にオモチャにされてる感は少なからずあるが、「プレイしてからクソゲー判定しろ」というのも首肯しかねる。決定版になっても相変わらずツッコミどころが多いのはひと目で分かるし新バグ技は見る分にはめちゃくちゃ面白い。考えれば考えるほど、まるでKOTYスレの講評の如く、「我々はクソゲーとどのように向き合うべきなのか」という根源的な問いに囚われてしまうようだ。
 ファイナルソードのRTAがトリを務めるというのは、今回のイベントの傾向を象徴しているかのようだった。バグ技をゲームでむちゃくちゃにするRTAや、走者の話術や特技を活かしたRTAを見る時、視聴者側として「何を目的に見ているのか」「ゲームそのものへのリスペクトはあるのか」「作り込みの甘いバグを見世物にして楽しんでるだけではないか」という疑問が起こらないでもないからだ。
 はっきりしていることは二つ。この二時間のRTAは見応えがあるということ。そして、開発元のHUP Gamingと走者及び解説者はDMを交わし合うような仲良しであるということ。最低限そのことを理解していれば楽しめるかと思います。
 ちなみにこのRTA中、開発元から許可を得てHUP Gamingによる新作と続編の発表がされました。新作が面白いか面白くないか、プレイして判断しようとまでは言えないけれど、少なくとも周りに流されず自分で判断するんだ。約束だよ。

②スーパーマリオ64 目隠し70枚
 人間のゲームプレイに限界はあるのか。

 マリオ64。RTAを知っているのにこのゲームタイトルを知らない人はそうそういないでしょう。今回のイベントで、体験版プレイ中に全クリするという意味不明なカテゴリで走られた『ゼルダの伝説 時のオカリナ』と並び、RTAに興味がある人間が決して避けては通れないタイトルです。恐らく全ゲーム中でも最多に近いプレイ人口がいて、走るカテゴリも無尽蔵に湧いてくる。ドラムセットで操作してクリアするなんていうカテゴリもありましたね。
 さて今回のRTAは最初から最後まで目隠しをしたままスターを70枚集めてクッパを倒すというもの。すまんもう一回言ってくれ。
 どうやるんだという話ですが、精密な操作と聴力をたよりにマジでやり遂げています。音を聞いて適切なタイミングでスティックを倒し、ボタンを押す。それができればクリアできるようになってるんですよ理論上は。けどそれってただの理論ですからね。実現しようと思うまでには雲まで届くハードルがあるし、本当に実現するまでには宇宙空間までのハードルがある。全てのステージを暗記し、成功失敗すらも暗闇の中で判断、およそ二時間何も見ずにゲームをクリアする胆力と、人間の限界を試されるようなRTAでした。
 面白いのは、マリオ64というタイトルがまるでそういった挑戦を受け入れるかのようにシステムが設計されていることだ。ゲーム中でも解説されているが、例えば壁にぶつかっても走り続ける音がしていたら、それだけでこのRTAは成立しなかっただろう。
 走者は目隠しプレイを中心としたRTAで知られるドイツ人の方。人間って、案外いろんなことが可能なのだなと絶句すること間違いなし。ちなみに目隠しプレイでは『マイクタイソン・パンチアウト!!』も別のプレイヤーによって挑戦されており、こちらも違う方向性で圧巻だった。

③ファイナルファンタジーⅥ Any% NG+ 第3のエンディング呼び出し
 飽くなき探究心がゲームを滅ぼしていく。

 スーファミの名作RPG、ファイナルファンタジーⅥのRTAなのだがカテゴリがおかしい。このゲームはNG+(いわゆる「強くてニューゲーム」)で始めからプレイするのだが、意図的にバグった状態にしたセーブデータの情報を引き継ぎ、表示名やグラフィックなど、ところどころがおかしくなった世界を旅してちゃんとラストダンジョンからエンディングを見るというもの。解説を聞いても何が何やら分からず、ストーリー上発生する世界崩壊も「正規の世界崩壊ではない」と解説される始末。正規の世界崩壊ってなんだよ。そして最後は唐突に流れるエンディングムービー。開いた口が塞がらない。
 ファミコンやスーファミにおいて、バグらせてエンディングを口寄せする方法が発見されているゲームタイトルは他にも無くはないのですが、本作はその方法があまりにも手が込んでいて、一体どこをどうしたらこんな口寄せ方法が思いつくのか想像の範疇を超えている。普通だったらバグった時点で「なんかおかしいな」でリセットするところを、探究心でもってエンディングへの足がかりにした誰かがいたということだ。そしてその誰かの代表が、今回RTAを走った人なのだ。走者は動画投稿による解説も熱心にされている方で、間違いなくFF6バグ開拓の先駆者。でもハッカーなんて役職はFFにはないんよ。
 そろそろ分かってきたと思いますが、今回のイベントはこの手のぶっ飛んだカテゴリ、ぶっ飛んだ技術のお披露目が数多く有りました。この直後に走られた『ドラゴンクエスト3』もとんでもなかった。

④Portal Out of Bounds
 ゲーム空間が延長され、現実空間を侵食する。

 Steamゲームの金字塔で、ファンからは義務教育などと言われているPortal。ゲームシステムは単純だが難しく、立体空間の壁や床に出入り口を新たに設置してワープし、施設を脱出するアクションパズルゲームとなっている。
 想定されていない壁抜けを駆使したスピードランもさることながら、特筆すべきは本RTA中の解説。少し見ていただければすぐに分かるが、まるで機械音声のように平坦な口調でゲームの説明を始め、視聴者に向けて語りかける様子は、ゲーム中で主人公に対してしばしばアナウンスする研究施設の音声そのもののようだ。ゲーム内の世界観を配信に持ち込んで雰囲気作りするスタイルは視聴者から「茶番」と呼ばれて愛されてたりするが、本RTAではその空気を一切崩さずにやり遂げるため茶番の域を超えている。Portalの世界観を再現したいという深いこだわりが見て取れて感動しました。しかし解説中よく笑わなかったな。

⑤聴音RPG【失われた音問村】 All CDs
 前代未聞。音感がものを言うRTA。

 いやー個人的に一番好きかもしれん。
 イベント初日、クロノトリガーから天穂のサクナヒメという注目タイトルのRTAが連続し、軽快な滑り出しをしたRTA in Japan 2021 Winterに突如現れた謎のゲーム。始まる前から「なんかやばそう」とコメントを打った人間は察しがいい。
 このゲームは音楽大学の名門、洗足音楽大学がオンライン教材として作製したもの。RPG形式で音霊(おんりょう)と呼ばれるモンスターを倒しながら世界に散らばるCDを集めるのだけれど、モンスターとのバトルはなんと「音感」で戦う。絶対音感は大前提。単音、和音、楽器名、クラシック作曲者と、音楽に対する深い素養がなければ雑魚敵と戦うことすらままならないとんでもないゲームだ。走者は作曲も嗜んでおり、自分で解説をしながらタッチスクリーンで音感バトルを次々突破していく。話も面白く、奇妙なゲームの見てくれも相まって、のめり込むこと間違いなし。

⑥星のカービィ 夢の泉デラックス メタナイトでゴー!
 シンプルに走るスピード感だけで目が離せなくなる実力勝負。

 最近、暇な時間に料理動画とかよく見ちゃうんですよ。それも自分が作るためのレシピ動画とかでなく、無言ででかい魚を捌いたり何十人前のチャーハンを作ったりしてるようなやつ。自分の人生に関わることもない淡白な動画がなんでこんな面白いかと疑問に思ったのですが、多分人間は、てきぱきと妨げなく何かを処理する動画を見ると本能的に落ち着いてしまうのではないでしょうか。そして格ゲーのコンボ動画とか、RTA動画とかもその類ではないでしょうか。
 GBAソフト、夢の泉デラックスのメタナイトでゴー! はゲームクリア後に楽しめるモードの一つで、その名の通りメタナイトを操作してラスボスをクリアするゲームです。公式でタイマーが設定されていることもあってゲームテンポが非常によく、世界一位の走者の走りは無駄がなさすぎて環境動画のようにじっと見られてしまう。この走者は夢の泉デラックスだけでなく数多くのカービィシリーズでランクインしている才能溢れる走者らしく、単純なスーパープレイ枠としても見応えが十分。

⑦NINTENDOパズルコレクション/パネルでポン VS COM EASY - V-HARD
 10万回を超える試行の末にたどり着いた狂気の走り。

 基本的にパズルゲーム系は全部やばかったですね今回。30年前のゲームなのに今なおプレイスタイルが進化し続けているNES版『TETRIS』、強引にパズルピースを押し込んでクリアする『すーぱーぐっすんおよよ2』、傍目に見てもクリア速度が尋常じゃないのに走者と解説を兼ねている『ワリオの森』と『ヨッシーのクッキー』。その中で今回僕が特に推したいのがこのパネポンだ。ストーリーモードのEASYからVERY HARDまでぶっ通しでプレイするこのRTAは、途中からコンピューターの実力が上がって泥仕合にもつれ込みがちなため、見ていてもその難易度の高さが分かる。しかし一時間ずっとパネポン漬けなのに走者のプレイ解説が途切れること無く、その狂気じみたやり込み要素が垣間見える。走者は既に10万回以上このRTAを試行しているとのこと。そして未だにタイムを縮め続けている……
 特にラスト、プレイ中の思考回路を声に出して実演してくれるシーンは圧巻の一言。本当に同じ人間かと疑いたくなる思考回路をしています。

⑧ロックマンエグゼ6 Any% - Gregar
 理詰めでタイムも詰めていくエグゼならではの名走。

 RTA走者は、そのゲームタイトルごとに秀でた能力が違う。バグの研究が進んでいるタイトルもあるが、バグを使わないアクションゲームには精密な操作が要求されるし、複雑なゲームではチャート構築力がものを言う。今回RTA中に想定外の事故が発生して話題となった『ファイアーエムブレム 風花雪月』の成長システムのように、乱数がゲームの根幹を支えている場合、リカバリーするアドリブ力も重要だ。あとリングフィットアドベンチャーでは筋力が何より大事だし、音問村では聴力がなければ話にならない。このように、ゲームごとにRTAのタイムを語る独自の文化があったりして、それを垣間見るのが結構好きだ。
 ロックマンエグゼシリーズのRTAでは『期待値』の話がよく出てくる。プレイヤーはエンカウント率や初期手札のパターン、敵の動きの場合分けを完璧に把握して、その上でタイムを最も短くするための期待値を追い求め続ける。例えば、「難易度は高いものの決まれば30%の確率でタイムロスが0秒になる、しかし70%の確率で5秒遅延する戦略(もちろん失敗するとそれ以上のタイムロス)」と「難易度は低いがどんな時でも3秒遅延する戦略」ではどっちを選択するか、などというのが解説によって見えてきて面白い。
 殆どの事象に確率がつきまとい、しかもそれぞれの事象が『フィールドエンカウント』『戦闘』など独立した場で展開されるロックマンエグゼだからこそのRTAの切り口が、他にはない新鮮さがある興味深いRTAだった。そして解説まで面白いときたらもうね。

⑨メタルスラッグ初代 スーパープレイ ダブルプレイ
 ゲームセンターの英雄が形を変えて蘇る様を刮目せよ。

 スーパープレイが見たいならメタルスラッグだ!
 少し前から通常のRTAとは別に用意されるようになったスーパープレイ枠。死ぬほど難しい2Dシューティングとして有名な『怒首領蜂 最大往生』や同じく理不尽すぎる難易度を誇るアーケードゲーム『グロブダー』などが今回採用されたスーパープレイ枠ですね。とはいえRTAとスーパープレイの境目はそこまではっきりしておらず、先述の目隠しプレイや、二つのカセットを口語にプレイする『マイティボンジャック』、踊りながら解説して高難易度ミッションをクリアする『Dance Dance Revolution EXTRA MIX』などもスーパープレイ枠に見える。
 さて、このメタルスラッグ初代は往年の名作アーケードゲームシリーズのうちの一つで、ゲームセンターの回転率を上げるためかなり難しく設定されている。僕もメタルスラッグ3はやったことがあるがコンティニュー無しでは四面が限界だった。そのメタルスラッグの初代を一人でダブルプレイする。このプレイはゲームセンターから許可をとって直接配信していたのだけれど、アーケード筐体を前にして左手に1P、右手に2Pを構える姿を見た時は混乱したよね。しかもプレイを見ていると二人は明らかに独立して動いている。右脳と左脳でそれぞれプレイしているかのような超人っぷりだ。
 しかし、このような「一人で二人プレイ」などの曲芸めいたプレイをする怪物は確かに当時からゲームセンターに存在したのである。ゲームセンター市場も非常に厳しい昨今ですが、当時の怪物たちがゲーセンの英雄として忘れ去られるのではなく、こうして形を変えて脚光を浴び、称賛を受けるのはアーケードゲーム好きとしてとても嬉しく思います。

⑩BIOHAZARD VILLAGE NewGame Casual Glitchless
 ちゃんとした走りとは別に見えてくるRTAの楽しさ。

 2021年発売のバイオハザードシリーズ10作目にして最新作、バイオハザードビレッジの並走で、三人の走者がノーマルモードをバグ無しでクリアするタイムを競います。
 RTA in Japanには時たま「深夜枠」と視聴者から呼ばれる配信が登場します。昼間のかしこまったRTAや解説とは打って変わって、投げやりな説明や癖の強いリアクション、走者と解説の私語などがふんだんに含まれ、その緩さが深夜ラジオのようなので名付けられたものと思われます。このRTAも呼ばれてしました。
 今回のバイオハザードビレッジRTAは三名の走者とは別に解説者が場を回すのですが、その会話の中身はしばしば脱線し、しまいにはRTAで集中しているプレイヤーに向かって「今晩何食べました?」などの世間話を振る始末。しかもそれでミスったりするんだからもう笑えて仕方がない。
 記録狙いの走りでやるのはご法度ですが、並走というスタイルも相まって終始プレイは和気藹々としており大変よろしい。「特定のゲームタイトルのRTA」という共通の趣味を持った人同士の仲の良さが見えて、別角度からRTAをやってみたい、イベント以外のRTA配信も見たいと思わせてくれる良い走りでした。それに三人の走りも十分洗練されてたしね。

 以上、10本でした。
 その他、色んな人にオススメしたいタイトルも末尾に記載しておきます。どれもこれも詳しい紹介をつけたいレベルに面白かった。繰り返しになりますが、できることなら全部見てお気に入りを見つけて欲しい!

・攻殻機動隊 Ghost in the shell
・ファイアーエムブレム 風花雪月
・ドンキーコング64
・Metal Gear Solid
・スーパーマリオワールド
・ゼルダの伝説 時のオカリナ
・ジャイロセット
・Sekiro: Shadows Die Twice
・ソニック・ザ・ヘッジホッグ2
・月風魔伝
・TETRIS
・Cook, Serve, Delicious! 3?!
・マイクタイソン・パンチアウト!!
・スーパーマリオ3Dワールド フューリーワールド
・クロノトリガー
・Celeste
・Minoria
・Trials Rising
・星のカービィ 参上ドロッチェ団
・WHAT THE GOLF?
・R4-RIDGE RACER TYPE4-
・すってはっくん(ロムカセット版)
・キテレツ大百科
・ポケットモンスター クリスタル
・ドラゴンクエスト3
・ホーリーダイヴァー
・美少女戦士セーラームーンR
・電車でD ClimaxStage
・星のカービィスーパーデラックス
・スーパードンキーコング3

 RTA in Japanも広く知られて、色んな人が分かりやすくオススメ紹介をされているのを見かけたのでそろそろ自分の役割も終わりかなーと思いつつ結構書いてしまいました。次回はどうするか分かりませんが、今後ともRTAイベントを楽しんでくださいね。それでは。

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