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(115) おとなの研究を継続する方法(1/2)

2021年2月14日(日)

1月30日(土)に、おとなの研究会の第8回目をZoomで開きました。おとなの研究会というのは、私が企画運営している「おとなの研究コース」の参加者が自分の研究過程を発表するイベントです。年に2回夏と冬に開催しています。

おとなの研究コースというのは、「現場で働いているおとなが研究を始めてみたらどうなるだろうか」という動機で始めたものです。長期的には「独立研究者 Independent Researcher」を増やしたいというゴールを目指しています。

第9期生となる次のおとなの研究コースは2021年4月にスタートします。その紹介ビデオ(8分)が下記のところから視聴できますので、もしよろしければご覧ください。

(YouTube) おとなの研究コースの紹介(8分)

今回の研究会の発表件数は5件で、参加者は最大値で35人でした。台湾やシンガポールからの参加もあり、Zoom開催ならではの良さが出たと思いました。

研究発表の合間に私からミニレクチャーをしました。トピックは「おとなの研究を継続するために」ということで、どうすればおとなの研究を息長く続けることができるかについて、これまでの経験からお話ししました。

(0) おとなの研究コースでドロップアウトが多いのはなぜなのか

この話をしようと思った背景には、おとなの研究コースでドロップアウトが多いということがあります。コースの1シーズンは3ヶ月間で組まれていて、全部で4つのシーズンを通過すると卒業となり、研究部というグループに所属することができます。1つのシーズンを完遂できる人はだいたい初期参加者の半数です。つまり、ドロップ率は50%という高さです。

たとえば第1シーズンの参加者が20人だとすると、第2シーズンに進めるのはその半分の10人となり、さらに第3シーズンに進めるのはその半分の5人、そして、第4シーズンに進めるのは半分の2.5人、最後に卒業できるのは、1.25人という計算です。実際の数はこれよりも良いですけれども、ドロップが多いのは変わりません。

このドロップ率の高さの要因としては、コースの難易度、ファシリテーターのサポート、参加者の条件と環境、などいくつか考えられます。コースやファシリテーションについては徐々に改善されてきていると自己評価していますが、まだ劇的な改善には至りません。そこで参加者側でできる改善策は何かないかと考えてみたわけです。

(1) ゴールを決める

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