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015 [おとなの研究] おとなの研究・現場の研究を継続する方法

ファーストコンタクト・ライブラリの [おとなの研究] の前回の話は、
004 [おとなの研究] 人生をおもしろくする研究者マインド
ということで、人生をおもしろく、意味のあるものにするための選択肢として「現場で研究する」ということがありますよということを書きました。

私は、その楽しさを一人でも多くの人に知ってもらうための機会として、おとなの研究コースというオンラインコースを開催してきました。それは多くの参加者を得て、5年間に渡ってコースを実施してきました。その経験でわかったことの1つは、コース途中でのドロップアウトが多いことでした。

以下の文章では、ドロップが多いのはなぜなのか、そしてその対策として何が考えられるのかについて書きました。そのことによって、おとなの研究・現場の研究を続けるためには何が必要なのかについて明らかにしたいと思います。

・おとなの研究コースでドロップアウトが多いのはなぜなのか

この話をしようと思った背景には、おとなの研究コースでドロップアウトが多いということがあります。コースの1シーズンは3ヶ月間で組まれていて、全部で4つのシーズンを通過すると卒業となり、研究部というグループに所属することができます。1つのシーズンを完遂できる人はだいたい初期参加者の半数です。つまり、ドロップ率は50%という高さです。

たとえば第1シーズンの参加者が20人だとすると、第2シーズンに進めるのはその半分の10人となり、さらに第3シーズンに進めるのはその半分の5人、そして、第4シーズンに進めるのは半分の2.5人、最後に卒業できるのは、1.25人という計算です。実際の数はこれよりも良いですけれども、ドロップが多いのは変わりません。

このドロップ率の高さの要因としては、コースの難易度、ファシリテーターのサポート、参加者の条件と環境、などいくつか考えられます。コースやファシリテーションについては徐々に改善されてきていると自己評価していますが、まだ劇的な改善には至りません。そこで参加者側でできる改善策は何かないかと考えてみたわけです。

・ゴールを決める

「おとなの研究ってなんだろう? おもしろそう」というシンプルな動機でコースに入ってもらうのは大歓迎です。そういう人でも、順に進めていけるようにコースを設計しています。その上で、自分自身のゴールを決めておくことは常に自分への励みになるでしょう。明確なゴールを持っている人は、ただ勉強したいという人よりも粘り強く進めていくことができます。

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