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人生で一番つまらない日

母と以前話しているときでした。

「私の人生で一番つまらない日はあんたの結婚式の日だった」というのです。

「えっ?なんで?」

「おめでたい日だし、嬉しくもあるんだけど、それ以上に『あー聡子はもう家からいなくなるんだ』と思ったらこれ以上つまらないと思った日はなかった」ということでした。

「悲しい」のではなく、「つまらない」というのがミソです。


私は結婚式前はテンションが上がっていて他の人にまで思いが巡らず、母がこんなこと思っているなんて全然知りませんでした。

実はこれ、夫の母も「長女の結婚式の日は本当に面白くなかった」と同じことを言っていました。

息子の結婚式(つまり私の結婚式ね)は「あー、おめでたい、よかった」と思ったそうですが。

世の中のお母さんはみんな、多少はこんな気持ちがあるのかも。

母と娘と言うのはある意味特殊な関係です。

親子、姉妹、友人関係がごっちゃになっているような。


じゃあ母にとって「一番悲しかった日は?」というと、父親が亡くなったときだそうです。

確かにいちばん好きな人と二度と会えなくなるのは本当に悲しいです。

母はちょっとファザコンなところがありました。

母が亡くなるとき、夫である私の父と別れるより、亡くなった自分の父親に会える方が嬉しかったかもしれません。

あくまで想像ですが・・・


私は子供がいないので、娘が結婚してどういう気持ちになるかは永遠に体験できません。

つまり「人生で一番つまらない日」は体験しなくていいということです(笑)

いいのか悪いのかは分かりませんが。


ただ「人生で一番悲しい日」は体験しました。

母が亡くなった日です。

母と私は「一卵性親子」といわれるくらいベッタリでしたから。


幸い夫とは仲良しなので、もしかしたら人生でいちばん悲しい日は夫との別れの日に変わるかもしれません。

それはまだだいぶ先だと思うので、いずれ検証したいと思います。




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