学ぶことは本当は楽しいはずなんだ

私の大学の専門は理系で、機械工学を主に専攻していました。一度は、大手半導体商社に就職をしたものの、教育に関わる仕事をしたいという想い、起業をしてみたいという野心が相まって、教育分野で起業をするという道を選びました。なぜ教育で仕事をしたいと思ったかというと、大学時代に教育系のサークルを立ち上げたり、教育NPOの立上げに関わったりすることで得た経験が大きく影響を与えました。

私が大学生だった2000年頃は、詰め込み教育の反省よりいわゆるゆとり教育が推進されている時期でした。柱は、総合学習の時間にて地域のより多くの人に学校に来てもらい、生きた学びを子どもたちに伝えるというものでした。私は、この趣旨に非常に共感していました。本来、勉強することはすごく楽しいことのはずなのに、知識を無理矢理詰め込まれていやいや勉強している子どもたち。自分も含めて受験があるから仕方なく勉強しているという光景が散見していて、これはとてももったいないことだと感じていました。そこに来て、総合学習の時間です。大学生を組織して、環境の問題や福祉の問題などを子どもたちと一緒に考え、探究するという場を作れば、面白いことがやれると思い、教育サークル作りを始めました。最初は、何の実績も無い大学生を受入れてくれる学校はなかなかなかったですが、地道に活動を続けて、いくつかの学校からお誘いをいただき、授業を実施させて頂くことができました。

数多く授業をさせて頂く中で印象的だったのは、身近なバリアフリーを探すという授業でした。中学生達と校外に繰り出して、バリアフリーを探しました。車椅子使用者に配慮したスロープや点字ブロックを街で見つけてきたり、シャンプーとリンスのボトルを見分けるボッチを見つけたり、誰でも生きやすいような社会にしていくという取り組みは、既に溢れていて、こういうことに触れることで、相手のためにアイデアを出すことの楽しさを子どもたちと感じることができました。ただ単に知識を無機質に伝えるとつまらないものになってしまいますが、身近にあるものを通して、その知識を得るための苦労や工夫を知るとその知識はカラフルに色づきました。

このような原体験を通して、教育に興味を持ち、そして、この分野で社会貢献をしていこうと決めました。私の人生使命は、"人の心に灯をつける"ことです。世の中は、美しく素晴らしい場所であり、そして、幸せになるために生まれてきていると信じています。

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