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半年前の絵をリメイクしたら思わぬところで過去の自分と戦うことになった話【前編】

メイキングっぽい記事です。
まずはリメイク前後のイラストを比較してみましょう。

リメイク記事新旧比較

左が2021.02、右が2021.09に作画しました。
期間にして約半年ですが、こうして並べると結構変わるもんですね。
今回はこの絵をリメイクするにあたってどういうところを工夫したかなどを語っていきたいと思います。
あと思わぬところで過去の自分と戦う(?)はめになったのでその辺も書きます。
長くなりそうなので前後編でのお届けです!

リメイクするきっかけ

そもそもこれなんの絵なんって話ですが、
私はSKIMAというコミッションサービスでイラストの依頼を募集しており、そのサンプルとして描いたのがこちらの絵でした。

コミッション(commission)とは:
イラストなどを個人に有料依頼することで海外発祥の文化。
日本のコミッションサービスサイトならSKIMAやskebとかが有名です。

今年から本格的に始めてありがたいことに何件かご依頼をいただきました。
完成した作品は許可を取ってサンプルとして上げていたのですが、その作業中にふと思いました。
完成した新しい作品と並ぶこの絵……なんか下手では?
一度思ったが最後、気になって気になって仕方なくなり、リメイクを決意したわけです。

ちなみにこの絵はサンプルとして私的に描いたもので、依頼品ではありません。なので下手じゃんってどストレートにこき下ろしてます。
(誰かのために描いたものに作者とはいえ下手じゃんとかそんな無責任なこと言えないですからね)

リメイクするにあたって

上述の通りリメイクを決意したわけですが、リメイクした結果全く別物になりました!では比較のしようがないので、いくつかの縛りプレイを己に課すことにしました。

1.構図は変えない
2.配色の大幅な変更はしない(※色味の調整ぐらいまでは許容範囲)
3.仕上げ加工で色収差加工をする

上記3点です。
1は言わずもがな。2については全然違う色に変えてみるのもおもしろそうだとは思ったのですが、以前の配色が結構気に入っていたのでこのままいくことにしました。
3についてはリメイク前の作画当時に色収差やってみたい!と思ってやっていたので外せないなと。ただ、これが原因でなんだか四苦八苦するはめになりました。詳細は後述……というか仕上げ作業でのことなので後編で書きます。

ラフ

はい、やっと作画工程です。
とはいえ描いてるときはこういう記事を描こうとは思っていなかったのであんまり画像残ってない……次からはちゃんと残す……。

リメイク記事9

左がラフ、右がそれにざっくり色のっけたカラーラフです。
ラフ描くときは色までのせるのを推奨します。
全体の雰囲気とシルエットがこの段階で掴めてるかどうかは超大事。これをやるかやらないかで後の作業でがダンチ。
具体的に言うと修正の回数が減ります。
この段階で完成図が見えてるのが理想。
ラフの段階で描きこむのは一見面倒くさそうですが、あとから修正したりする方が圧倒的に時間かかるので結果的にはこっちの方が楽です。
指示書ある方が作業しやすくないですか?そんなイメージです。

もっと難しい絵とかだと線をもうちょい整えてから清書しますが、今回はさほど難しいわけでもないのでこのまま次工程に突っ込みます。

以前との違いは単純に画力の向上というか、顔面の凹凸に対する理解の解像度が上がった気がします。頬のふくらみとか頭部のシルエットとか顕著ですね。
あとは目。これは最近やっとこさ形のとらえ方を理解しました。
ある夜、眠る前に急にスンっと降ってきたんですね。これは今度きちんと図解して説明したいです。
それまではなんかこの辺に目、形はだいたいこんなん、たぶんみたいな。あんまり目に重きを置いていなかったので雰囲気でお茶濁してました。
おかげでなんかのっぺりした目になってしまって毎回悩んでました。

線画

リメイク記事3

はい、先ほどのラフからこんな線画が生まれました。
ちなみにクリスタで描いてるんですけど、ベクターレイヤーがなんか苦手&データ量が馬鹿デカくなるんで基本的にラスターレイヤーで描いてます。
ベクターレイヤーは長ストロークの線のときに局所的に使ったりしますが今回は使ってません。
描画時は線の強弱はあまりつけず、後から影のところとか塗り足して強弱つける派です。強弱後から描くのは感覚的には色塗り作業に近いかも。

髪の毛の毛束の細かさとかあとは毛の流れの表現に線を多用しているのが以前と違う所でしょうか……。
髪の内側は線多めで外側はあえてあまり描き込んでいません。これは色塗りの作業を見越してあえてやっています。
内側はあまり目立ってほしい部分ではないのであまり塗り込まない予定でした。なので線で髪の表現をしています。あと単純に線が多いほうが暗く見えるっていうのもあります。
逆に外側は目立たせるために塗り込む予定だったので線は簡素にしています。
全部描き込んじゃうとメリハリがなくなってしまうのでこの辺は気をつけてます。

あと違うところはヘアピンですね。これはあの……ただの描き忘れです……恥ずかしい。

ちなみにTwitterの方に色塗っていいよって線画を上げてるので興味ある方はどうぞ。
リプ付きであげてもらえたら即行で感想言いに行きます。


キリがいいので今回はここまで!
後編ではいよいよ塗りと過去の自分と戦うことになった色収差です。
後編おたのしみに!!


noteたのしい!!



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