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限りなく黒に近いグレー?〜乳がん備忘録⑤

3/9(水)検査結果の日。告知を覚悟した私は夫と共に驚いた。
「良い結果ですよ。…良いと言うのも変な話なんですが」。Vクリニックの紳士先生はそう言うとカルテとこれまでの検査結果を時系列に見せながら説明してくれた。

つまり、1番決め手になる先週の組織生検では「良性」なのだ。「悪性」じゃないし「がん」ではないというのだ。追って見てみる。

先生曰く、こういう事はごくまれにあるとの事。先生自身も困惑していて「厳重に注意しながら経過観察で次回3ヶ月後にまた診察してみるということに」と言い、「…わかりました」と私。
ここで夫がブッた切る。「そのしこりを切除して最終的な判断をしてもらう事は可能ですか?」

そうそう、そうなんです。夫曰くこの時先生はもうカルテを閉じ、私もそれに従い、なんなら顔に「焼肉食べたい」と書いてあったそう。「ちょっと、待てーい!」と思ったそう。
ヤブ患者な私は言われたことに何の疑問も持たずに従ってしまう(後から気づいたりもする)。夫の判断は先生の所見を疑わしく思ったわけではなく、ここまで物議を醸してきたそのいわく付きのしこりを取り出して、完全に白黒つけたいとの想いからであり、もちろん私もこの先がんとしてスクスク育ってしまうかもわからない、いかんともしがたいブツを大事に育てて行く気はさらさら無い事を伝えた上での判断だ。
そう言われた先生も、「それは私も賛成で、そうしてもらえると安心です」の言葉から、医者として原因究明して完結させたいけれどもがんかどうかもわからないモノを取り出すのは、例え小さくとも「手術」になるのに簡単に提案はできない苦悩も伺える。
保険はおりないし(おりる保険も中にはある)、傷はつく。今すぐ悪さしないとわかっていて一度は「経過観察」の診断がおりているなら尚さら。
取り出してシロなら過剰診療にもなり得る。ここは患者に委ねられてしまうのだ。そして大半は「良性(かもしれない)なら、うちに帰ってお祝いだ」と考えた私同様、経過観察を選ぶのだろう。

取り出さなくても大丈夫、今すぐどうこうなるものでもない

だがしかし「がんの卵」なのかもしれないとなると、その性質を知っておかないと、進行性ならば油断した1年後に「…あの時切除しておけば良かった」と泣きを見るかもしれないのである。

一歩踏み込んで検査をお願いする

これで3回目だ。
1回目は健康診断の結果を待たずして別クリニックにて再診をする(今日現在、その検診の結果は未着)
2回目はエコー、マンモの後に細胞診をお願いする
3回目が今日、良性と診断されたけれども切除生検をお願いする

母親もそうだが、1つの病院で1人の先生に言われた判断に素直に従ってしまう私は昭和スタイルのヤブ患者と言われても仕方ない。
過剰に抗う気はないが、患者側としての最低限の情報検索・知識や術式、医療用語を習得しておくべきなんだと、今回改めて反省する。

切除生検は1ヶ月後、クリニックではできないので最寄りの総合病院にてVクリニックの紳士先生に行ってもらう。
術前診察、PCR検査、マーキングなどなど通院も増え、引越しと相まって超絶多忙な春となりそうだ。

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