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沈黙の3.4mm 〜乳がん備忘録①

健康診断のマンモグラフィ&触診で左胸にしこりが見つかる。健診の結果を待たずして、自主的に最寄りの乳腺外科の専門クリニックにて検査し、細胞診検査をお願いした結果は

悪性の疑いあり。

90%は癌の可能性が高いらしい。全くもって予想外でした。3.4mmのしこり。石灰化したものだろうと健康診断での担当の乳腺外科の先生は言っていたが、「悪性の疑いがない訳でもない」と緊張を残してくれていたので、事の運びを早く進める事ができていましたが。

あまり実感がありません。
「おまえは強いな」と言われましたが、ただ単に想像力がないだけのこと。
最初に見つかった時も結果を待とうとしたし、病状や病院の検索など全くしませんでした。

過度の心配症な夫は、安穏と構えてる私の代わりに様々な検索や問い合わせをしてくれていました。
結婚生活の中で病気に対する価値観の違いで何度も衝突がありましたが、今度ばかりは夫の言うことには素直に従おうと、しこりが見つかって真っ青になった夫を見て思いました。
当の本人より、夫のほうが不憫でならず、病気を治す事より夫の心配を取り除くほうが先だ、と思うほど可哀想でなりません。

結果のわかる日の朝、起きると夫がいなかったのですが昨日に引き続き神社へお参りに行ってくれていたようです。
クリニックにも付き添い、駐車場で待ってくれていて、しどろもどろで先生に伝えられないだろう質問事項を、絶えずLINEで送ってくれていました。

「悪性の疑いあり」と書かれた診断結果をぼんやりと見つめながら話を聞きましたが今後の予定は、
①MRI
②MRIの結果を持って組織検査(超音波誘導下吸引式組織生検-VAB)
③組織検査結果&今後の治療について 

もしも癌だった場合は「乳房摘出手術」、部分切除と放射線治療と言われましたが、素人検索で申し訳ありませんが内視鏡や凍結療法での手術も考えているとの意向も伝えたら、夫が探してくれた千葉の病院名を先生の口からきけたので、少し安心しました。兎にも角にも生検の結果が出ない事には、浸潤の有無や広がりなども分からないので、何とも言えない状態だという事は承知している次第。

2/2の健康診断からわずか2週間もかからずに事は進みました。

放置されがちな乳癌のしこり。
・健診の結果を待っていたら、
・「経過観察」で様子をみていたら、
・健診の予約を忙しさのせいにしてとっていなかったら、
・さらに面倒くさいからとマンモグラフィをオプションでつけていなかったら、現在、左胸に眠る沈黙の3.4mmを見逃して、半年〜1年程放置されて順調に育っていったのだろう。

「見つけてくれてありがとう」と、私が言ったのではなく、担当の看護師さんから説明を受けてるときに言われたのですが、とても忘れられない深い言葉です。

未だ実感がないのですが、早期発見の大事さだけは理解したので、ピンクリボン運動など、推進していきたい所存。人生の新たなステージが始まったようなので正しく理解し、知識を深め、感じた事が誰かの役に少しでも立つのなら、これらの全てを書き記していこうと思いました。


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