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ハーバービジネスオンラインは忖度しないメディアなのか

ハーバービジネスオンラインの記事配信終了

 令和3年5月7日、扶桑社のウェブニュースサイトである「ハーバービジネスオンライン」の記事配信が終了しました。

 約7年間にわたり、どんどん「近代社会」としての前提が瓦解していく日本を見ながら、メディアに携わる人間としてこのままではいけないと思い、ハーバービジネスオンラインを運営してきました。
 しかしながら、本日5月7日をもちまして、すべての記事の配信を停止し、一部連載は日刊スパ・女子スパ・bizSPAフレッシュの3媒体で継続するということになりました。
 なお、過去配信記事についてはそのままでご覧いただけます。
<ハーバービジネスオンライン編集部>

 これに対し、選挙ウォッチャーちだいこと石渡智大さんが次のように述べています。

 ハーバービジネスオンラインには、選挙ウォッチャーちだいこと石渡智大さんをはじめ、菅野完さん、ぼうごなつこさん、川上浩一さんなど非常に個性的なライターが記事を連載しています。そして、ハーバービジネスオンラインの記事で最も著名な記事は藤倉善郎さんの『統一教会閣僚9人。安倍政権と変わらぬ菅政権の「新宗教・スピリチュアル・偽化学」関係』と『菅原経産相辞任で「統一教会がらみ」閣僚は10人に。安倍内閣と統一教会の関係を読み解く』でしょう。

藤倉善郎さんの記事で触れられていない新宗教

 藤倉善郎さんの記事では、創価学会、幸福の科学、統一教会などの新宗教に関わりのある閣僚について触れています。

 その藤倉善郎さんですが、乙骨正生さんが発行する「FORUM21」に数多くの記事を掲載しています。連載を持っている著述家の菅野完さんには及ばないものの、令和3年1月号から5月号までの間で記事が4回掲載されています。

 ハーバービジネスオンラインの記事の中で、新宗教に限らず、日本会議なども含めて閣僚がどこと関わりがあるかを分析していますが、ここには藤倉善郎さんが記事を執筆する「FORUM21」の発行者である乙骨正生さんが創価学会を脱会した後に所属した正信会やその源流である日蓮正宗についは含まれていません。創価学会については色々な問題や事件が発生していたことは確かですが、信者の数が増えるにしたがい世俗化して様々な点で社会と妥協してその件数が減少しているのに対し、世俗化が進んでいるとは言えない正信会や日蓮正宗についてまったく触れていないのはなぜでしょうか。ひょっとして乙骨正生さんへの忖度がハーバービジネスオンラインの記事についてもなされているということはないのでしょうか。

 「レイシストをしばき隊」の発起以降その言論が迷走した松沢呉一さんの迷走前の記事でも、乙骨正生さんについて厳しく批判がなされています。

ことさらに「創価学会=公明党」を叩く必要があった政治家やそれに連なるメディアにとっても、「草の根」はすでに利用価値がなく(この辺の事情については、宇留嶋瑞郎著『民主主義汚染』に詳しい)、彼らの言い分をそのまま乗せる雑誌は「FORUM21」くらいでしょう。一般の雑誌じゃないけど。どういう雑誌かいよいよよくわかるけど。
こんな記事を出すなら、今年の3月15日・25日付けの「多摩東京日報」の記事を出した方が東村山市の混迷ぶりがよくわかるのに。
以上、矢野市議も、その記事を掲載する「FORUM21」も、創価学会を批判する人たちが言う「創価学会のやり口」「創価学会の体質」を見事に体現していることがよくわかります。自分に有利なことは1を100にして語る。不利なことには触れない。敵を貶めるためのレッテル貼りをやる。
それもそのはず、発行人の乙骨正生氏も段勲氏ももともと熱心な学会員だったのですね。脱会して創価学会を批判するようになっても、体質はそのまま引き継いでいるってわけです。三つ子の魂なんとやら。
ウィキペディアによると、創価学会脱会後、乙骨氏は正信会の信者になったとあります。しかも、正信会の機関誌「継命新聞」に勤務です。
なんだよ、結局、仲間割れによる勢力争いのために創価学会批判を始めただけかよ。なるほど、体質は一緒なわけですし、どんなデマでも、創価学会の足を引っ張れればいいってわけです。ジャーナリズムだのなんだのとはなんの関係もないのでした。納得。

 ハーバービジネスオンラインの運営が忖度しなくとも、執筆者が過剰なまでに忖度しているとすれば、忖度しないメディアなどとは言えないのではないでしょうか。