眞子内親王殿下ご結婚おめでとうございます

小室圭さんと眞子内親王殿下のご結婚が発表

 小室圭さんと眞子内親王殿下のご結婚が宮内庁から発表されました。お二人の幸せを心から祈念いたします。今回の発表で驚いたのは、眞子内親王殿下が複雑性PTSD状態になられているということでした。

 宮内庁は1日、秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの結婚を正式に発表した。今後の会見日程のほか、眞子さまが複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたことも明かされた。
 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授は、発表について次のように所感を語る。
「今までは皇室に個人の声が届く機会はなかなかありませんでしたが、今はネットで個人の声が拡散し、SNSなどを通して本人たちに伝わってくるような状況です。眞子さまのような状況に陥っても不思議ではありません。
 ただ、こうしたことがあるなら、宮内庁はもっと早くに発表するべきだったのではないでしょうか。今回の発表では、数年前からこうした状況が続いていて、『誹謗中傷と感じる出来事が無くなり、温かい見守りがあれば回復が進む』といった内容でした。そうであるならば、宮内庁が早い段階できちんと説明すれば早く収まり、この1、2年は誹謗中傷としてではなく、もっと建設的な批判ができたはずです」
河西准教授は今回の発表によって、「言論を封じてしまうことにならないか心配です」と懸念を示す。
「危険だなと思うのは、これで皇室に対して意見が言いづらくなり、何でも意見を聞きましょうという流れになってしまわないか。逆に少しでも意見を言うと、それに対して叩く人が出てしまわないか。
ご本人の回復を願うことはもちろん大事ですが、誹謗中傷ではなくきちんとした意見を交わすことで、よりよい象徴天皇制を作っていくことが重要であると思います」

皇族は「上級国民」のような存在ではない

 小室圭さんと眞子内親王殿下のご婚約が発表された際に、小室圭さんの母親の金銭問題、それも元婚約者の告白を丸々信じて無関係の小室圭さんばかりでなく眞子内親王殿下に至るまでバッシングする風潮が目立ちました。その要因として考えられるのは、皇族に対するバッシングは訴訟リスクがないということがあると考えます。
 皇族に対する名誉毀損などについては、内閣が皇族に代わって対応することになりますが、皇族から民事訴訟を提起されたという事態となった場合の社会への影響力を考えると中々法的責任の追及に至ることは難しく、現在に至るまで皇族に対する名誉毀損などで民事訴訟を提起された例はありません。
 「天皇制打破」を目指す左派メディアや天皇や皇族を自らのイデオロギーのために利用したい右派メディア、そしてとにかく売るためだけにクオリティを欠く記事を書き散らすメディアも含めて、皇族に対する記事の訴訟リスクの無さを秤にかけながら本来であれば記事にならないレベルのものを無理やり記事にしたことはなかったのでしょうか。私は大いに疑問に思います。
 そして、皇族が最近流行った言葉である「上級国民」類似の存在であるかのように思い込んでバッシングする者も数多く見られました。しかし、皇族はそのような「上級国民」類似の存在ではないことを強く申し上げておきます。
 皇族は生まれてからその一挙一動が国民の注目を集め、その振る舞いにも配慮が必要な生活を続けてきたお立場です。そして、国民が健やかなることを祈る天皇陛下をお支えし、自由もプライバシーもほとんどない毎日を過ごされています。天皇陛下が英国留学を終えたときに「私は十分自由な時間を過ごしました」とおっしゃったことや、上皇陛下がたった一度の人生を国民のために祈るために尽くしたことを「幸せだった」とおっしゃったように、皇族が多くのものを犠牲にして国民のために尽くすことによって皇室は維持されているのです。それを考えると、国民の一人として取るべき態度は皇族の人生のご選択を尊重して幸せな人生を歩まれるよう祈るしかないのではないでしょうか。
 念のために宮家の内廷費について触れておきますが、宮家にお仕えする方の人件費や皇族として必要な賓客との交際費などを考えると、皇族の方々は慎ましい生活をなさっていることがわかりますし、「上級国民」類似の存在であるかのようなバッシングや「朕はタラフク食っておるぞ。ナンジ人民飢えて死ね」などのデモが親のスネをかじりながら親に反抗する程度のレベルの低いものであることがわかります。

皇室典範における皇族の身分の離脱の規定

 皇室典範には次のような規定があります。

第11条 年齢15年以上の内親王、王及び女王はその意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
2 親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。

 つまり、年齢15年以上である眞子内親王殿下はその意思に基き、皇室会議の議を経て皇族の身分から離れることができますし、皇嗣殿下ですら皇室典範第11条第2項の規定に基づいて皇室会議を経て皇族の身分から離れることができます。この場合、どうしても皇族の身分から離れたいという強固な意思を示すことがやむを得ない特別な事由となると思います。
 なぜ皇族の身分を離れることができる眞子内親王殿下がその意思により皇族の身分を離れることなく、小室圭さんのとの婚姻によって皇族の身分から離れることを選択したのかを考えれば、それは国民のためにそうしたという理由しかないと思います。そうであれば国民の一人として眞子内親王殿下にかける言葉は感謝の言葉以外ないはずです。