「Dappi」名誉毀損裁判当事者尋問 4
甲当事者尋問(カネコ弁護士による反対尋問その2)
原告代理人「動画のプロセスに関わったことはありますか。」
甲「私は作業には入りません。」
原告代理人「どの動画を用いるかとか動画の切り取りとかを行ったことがありますか。」
甲「いいえ。」
原告代理人「動画編集のスキルとかはお持ちですか。」
甲「お遊び程度なら。」
原告代理人「業務でツイッターの投稿をしたことはありますか。」
甲「いいえ。」
原告代理人「ツイッターで動画の編集をしたことはありますか。」
甲「ありません。」
原告代理人「執務室にパソコンはあるわけですね。」
甲「はい。」
原告代理人「動画編集をすることができるソフトは入っていますか。」
甲「はい。」
原告代理人「出社状況についてお聞きします。フレックスの勤務時間の管理について把握されていますか。」
甲「いいえ。」
原告代理人「コアタイムは何時から何時までですか。」
甲「10時から19時までです。」
注釈)コアタイムとは、フレックスを採用している企業で従業員が必ず出勤していなければならない時間のことです。甲は、コアタイムを勤務時間と思い込んでいるようで、フレックスを採用していることは承知していたものの、従業員の労務管理にはまったく関わっていなかったことがこの回答でわかります。
原告代理人「2020年以前のあなたの出勤状況は毎日出勤しているわけでもなかったわけですね。」
甲「はい。」
原告代理人「2020年以降はどうですか。」
甲「もっと減っています。」
原告代理人「2021年4月の時点でも2020年以降の状況通りということですか。」
甲「はい。」
原告代理人「勤務の状況は大きく変わっていないということですね。」
甲「はい。」
原告代理人「あなたが会社に在席している時間について教えてください。出勤は何時頃ですか。」
甲「10時前後に会社に入り、昼超えるまで外勤ということが多いと思います。」
原告代理人「退勤は何時頃ですか。」
甲「19時から19時30分頃です。」
原告代理人「出勤が早い時は何時ぐらいですか。」
甲「9時とかはあるかもしれません。」
原告代理人「出勤したときに顔を会わせる従業員はどれぐらいですか。」
甲「2割ぐらいです。」
原告代理人「Xはどれぐらい、週何回ぐらい出勤していたのですか。」
甲「お答えることはできません。」
原告代理人「出勤している2割の従業員のうち、Xは何回ぐらい出勤していたのですか。」
甲「私より多く出勤していたと思います。」
原告代理人「2020年も同じような状況でしたか。」
甲「はい。」
原告代理人「2019年当時はいかがですか。」
甲「同じような状況です。」
原告代理人「2021年4月はいかがですか。」
甲「同じような状況です。」
原告代理人「2021年9月はいかがですか。」
甲「同じような状況です。」
原告代理人「Xの勤務状況は何時から何時までですか。」
甲「記録はとっていないのではっきりとわかりませんが、私より早く出勤し、私より後に退勤していたと思います。」
原告代理人「会社のデスクは固定ですか。」
甲「はい。」
原告代理人「被告準備書面3、執務室のレイアウト図を示します。あなたの座席はどこですか。」
(執務室から離れた個室に矢印を示す。)
原告代理人「あなたは執務室に来ることはありますか。」
甲「従業員への声かけやコピーをとったりするときに執務室に来ます。」
原告代理人「執務室のレイアウト図の中でXのデスクはどこですか。」
甲「お答えできません。」
原告代理人「乙のデスクはどこですか。」
甲「テレワークのためデスクはありません。」
原告代理人「レイアウト図の中にあなたの机の位置を矢印で追加で記載してください。」
(記載する。)
原告代理人「書いた図に縦線がありますが、これは何の印ですか。」
甲「ここに扉があります。」
原告代理人「Xの隣には誰か座っていたのですか。」
甲「はい。」
原告代理人「業務時間中は複数人が執務室にいるわけですね。」
甲「はい。」
原告代理人「仕事の管理はどのようになさっていましたか。」
甲「業務により異なります。成果を会社に報告するほかに納期管理などをその部署の長が行っていました。」
原告代理人「乙は把握していましたか。」
甲「支払いなど金の流れを見ていましたので把握していたと思います。」
原告代理人「あなたは業務を管理なさっていたのですか。」
甲「細かくは目が行き届きませんがおおむね把握していました。」
原告代理人「データを共有していたということはありましたか。」
甲「いいえ。」
原告代理人「Xは納期を守る人物でしたか。」
甲「はい。」
原告代理人「終わります。」