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ナレ録り後のMAミキサーその①

ナレーター、そしてMAミキサーの小枝です。

(このnoteは個人的な意見ですので、チラシ程度に留めてくださると嬉しいです。また、誤情報などないように気をつけてはいますが、間違いなどがありましたらご指摘して頂けると幸いです。)

今回は、ナレ録りをしたあとの話です。

ナレーションを収録した後、MAミキサーは何をしているかというと、

リップノイズ処理→NAズラし(タイミング調整)→EQ・コンプ処理

と、ナレーションに関してはこんな処理をします。(もちろん、ミキサーによっては順番は前後したり、収録中に並行して調整します)

今回はリップノイズのあれやこれやについて。

1.<リップノイズの種類>

1.口を開くときや閉じる時にに生じるピチャッという音

2.カ行の音の当たりが強く、耳障りな音

3.ハ行でよく生じる吹いた音

あとはブレスノイズもあります。とあるナレーターの方に聞いたところ、息がマイクに乗らないようにする呼吸法があるそうなのですが、、、詳しい方法は教えてくれませんでした。知ってる方がいらっしゃったら教えてください…!

で、この辺りのノイズ処理を自動的にしてくれる機能は数年前からあるのですが、時間があれば、僕は手動で調整してます。理由としては、その方が確実だからです。どのみち、音を聴いて確認する必要があるので、それなら手動でやっても一緒だという判断です。なんでも手間を省けばよいという考えではなく、クオリティを上げるためには確実な処理が必要だと思っています。(余談ですが、新人の頃はこれをずーっとやらされました。アシスタントの必修科目みたいな感じでしたね)

ただ、YouTubeなどのコンテンツでそこまでこだわらなくてもよいのであれば、ノイズ除去をAIにまかせることはありだと思います。ですがもし、ミキサー以外の方が調整するような場合は、必ず「ちょっと大きいかな?」位のボリュームで聴いてみてください。

最近の映像編集ソフトにインストールされてる機能で、ノイズ処理は出来ますが、小さい音量で聴くと音がガタついてることに気づかなかったり、不自然な音になりがちです。そうすると、無意識レベルで聞き疲れしてしまいます。結果、よほど喋りが上手いとか聞かせる技術がないと、なんだか聞いていられなくなってしまう、なんて状態に…。。。

書道で置き換えてみると、より解りやすいかもしれません。文字を書くときに、小さい文字を書く方が綺麗に見えますが、それはバランスが取りやすいから、綺麗に見えているだけです。大きく書いた文字で見ないと、細かい部分が見えづらいのと一緒です。

あと、これは所感ですが、発声がちゃんとしてるナレーターさんほどリップノイズは少ない傾向にあると思います。

とはいえ、じゃあリップノイズをめちゃくちゃ気にして読んだらいいんですか!?というのも間違いで、そこに気を取られて表現が小さくなるのは本末転倒です。

そういった細かい処理をするためにMAミキサーがいるので、堂々と読んでください!笑

まだ書きたいことはあるのですが、今回はここまでです。

次回は、カ行やサ行の処理と、上げ下げについて書こうかと思っています。それでは

小枝真也










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