NPO法人さくらんぼ

NPO法人さくらんぼの創設者の方にお話を聞く機会がありました。印象に残ったことを、記録しておこうと思います。

このNPO法人は横浜市瀬谷区内で活動している、子育て支援の団体です。多様な事業を展開していて、常勤の職員が67人、総職員数は184名というなかなかの規模の団体です。

僕はまずその規模に驚かされたました。NPO法人に関して知識はほとんどないのだけど、NPO法人と言えば、最大で数十人の小さな規模で活動しているものと思っていたからです。

それがここまでの規模で、そしてかなりの事業を展開していました。利益はどうしているのだろうと思いました。

しかし、このことに関して代表の方からNPO法人に関して訂正が入りました。NPO法人は利益を追いかけてもいいらしいです。ただ配当を出していけない。NPOのp(profit)は利益ではなく配当だそうです。

そして今、子育てには行政がかなりの予算を付けているらしいです。これに加えて代表の方の思いと活動力が、さくらんぼをここまで大きくしたのだろうとおもいました。

さくらんぼの事業展開に関してのお話を聞くと、行政の手が届いていないところを手広く展開しているように思えました。

事業展開の仕方は、1つの事業を進める中で見つけた芽をもとに次の事業をはじめるというものです。あまり利益は考えていなかったようで、必要だと感じたことを、なんとかやりくりして実行するというような感じだったらしいです。

僕はこれを聞いて、事業内容が行政の手が届いていないところに向かっていたことに納得しました。行政が既に対応できていたら、問題になっておらず、事業の芽として認識されることはないであろうからです。

ここで、行政は平均的にしか対応ができず、スペシャルに対応できないとお話をいただきました。これを聞いてまた、行政とNPO法人は補完関係にあるのだと思いました。

行政には予算があって、平均的に全ての対象者に対応しています。だから行政は基本的なセーフティネットになっています。しかし、それぞれの各個人に合わせて対応はできないです。また一部ではありますが、無遠慮で上から目線の行政の対応のせいで、嫌な思いをしている人もいたそうです。

行政の指定した保健師というだけで、全く話を聞かなくなる人もいるとのことです。
そんな中で、NPO法人なら、さくらんぼのHPに依怙贔屓上等とあるように個々人に合わせた対応ができます。

だからこそ行政の踏み込めない領域にはNPOがしっかり根を張って、行政が対応できる領域には、行政がしっかり役目を果たすのがいいのだろうなと思いました。

他にも印象に残ったことがあります。活動領域の瀬谷区ですが、そもそも貧困者が多いようです。横浜市内でトップクラスの生活保護者が多くて、19歳以下の妊娠割合もトップクラスです。

だが、駅前から活動拠点まで歩いたときにはそんなことを感じなかったです。
きれいで整備されているし、お店も多いように感じました。見かけた歩行者は、普通のきれいな服を着ているように見えました。

これは、見かけで貧困がわからないのか、それとも駅前だけ栄えているのか、気になりました。もし、見ただけで貧困とわからないのであれば、貧困がなぜ隠れてしまうのか気になります。それは同時に貧困対策への共感度にもつながると思いました。

貧困状態に見えない人に、支援をするということが共感されにくそうだと思うからです。

以上のことが、NPO法人サクランボの代表の方から伺った話の中での印象に残った話です。想いの強さと実行への力が感じられ、とても楽しかったです。もっと、いろんなNPO法人の代表の方のお話を聞いてみたいと思いました。


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