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がんばれ5日連続投稿(懐かしのEverQuest)#死の目撃02

前回の死はこちら

あと4日ぶんだ。
ケース01の反響が思った以上にあってバビった。皆さん、ありがとうございます。2回目以降失速する予感がしつつも、ワシは書く。そう、バッジのために。

しかし毎日投稿している人は何者なんだ。凄すぎる。

◆プレイ2日目の「死」

前日のヒューマンお試しプレイで感覚を掴んだワシらは、いよいよそれぞれのガチキャラを作り、各々の故郷からスタートすることとなった。

ワシはハイエルフ。この時はまだしぶしぶな気持ちでハイエルフだ。
深い深い森の中にある故郷、Felwithe。3Dでこれでもかと作りこまれた城というか、町というか・・・の雰囲気がイイ。当然ながら、どこを歩いてもエルフばかりだ。プレイヤーは少ない。ワシと同じペラペラの服を着たニュービーしかいない。きっと、少し成長して巣立ったら滅多に戻って来ないような場所なのだろう

さっそくアドベンチャーしたいワシだったが、外に出るのにまず苦労した。水場が多い。「イエーイ」とかゆって一度飛び込んだが最後、うまく上がれないのだ。ハシゴ用意しとけよ! (10年後くらいに『オープンウォーター2』を観たワシはこの日の出来事を思い出すのだった)
ワシは、友人らに悟られぬようノー・チャットで20分くらいガムシャラした。昨晩の(M)の溺死体が目に浮かび・・・焦りを感じる。昨日のアイツは今日のワシか? フチに身体を擦りつけキーを連打し、もう溺死した方が早いんじゃないかと諦めかけたあたりでミラクル・脱出。城の外に出た。

目の前に広がるのは、深く暗い森。
EQのパッケージソフトについていた大陸地図(付録の紙ペラ)と、ネットの手書きっぽい地図を見た感じ、どうやらワシの故郷と、M)が選んだウッドエルフの故郷は近いらしい
すぐに会いに行きたいところだったが、とにかく森が手ごわい。エルフの夜目を疑うレベルで暗い。異様にデカイ蜂がたくさん飛んでいる。ちょっと歩けばコヨーテみたいなのに襲われる。意を決してコンバットモードに切り替えるとBGMが鳴った。うるさすぎず緊張感あふれ・・・シンプルで飽きの来ないで感じで・・・グッドだ。今後何百回も聴くのだろう。悪くない(その後一万回以上聴いて飽きた)。しかしとにかく暗い。広い。深い。静かだ。喉が渇く。腹が減る。いちばん弱そうな蜂でレベル上げする。死にそうになる。
(M)の故郷は Kelethin という名前。それだけはわかっていた。だがどっちにどう進めばいいのかわからない。困難な道。アドベンチャー・・・だがワシは(M)に会いに行くと決めた。ちょうど(M)が遅れてログインしてきたのだ。

ワシは、故郷の出入り口でたむろするハイレベル風の外国人に目をつけた。装備が光ってるし何かに乗っているし、20人くらいいる。頭上に浮かぶ名前に続いてGuild名らしいものが。Felwitheに入る様子は無い。ワシの故郷はただの待ち合わせ場所か? ワシは勇気を振り絞り、拙い英語で話しかけた。

「・・・Where is Kelethin

方角だけでも知っておくべきだ。すると、ハイレベラーのひとりが「案内してやるから着いて来いよ」と走り出すではないか! シンセツ!
暗い森をズンズンと進む外国人。追いかけるワシ。おい街道からズレてんぞ! そっちは敵が・・・ワシだけ虫に絡まれて瀕死になる。いつまでも追いかけてくる。おい気づけや外国人! こんな場所で置いてけぼり喰らいつつ死ぬわけにはいかない。死んだら死体を見つけるのも一苦労だろう(死体はアイテムごとその場に残る仕組み。一週間放置するとロストする)。ワシはナニクソ精神で振り向き、背後に迫っていた虫をボーで殴った。外国人はそんなワシのピンチに気付かず先に進み、暗闇に消えていった。やっとこさ虫を倒して周囲を見渡す。静寂・・・。鬱蒼とした木々に囲まれてすっかり迷子だ。ここはどのあたりだ。水は足りるだろうか。長く険しい旅になりそう・・・・・・だったが、何となく来た方向に戻ってウロウロしていたら細い道に出て、その道を辿ったらアッサリKelethinに着いた。なんだよ近いじゃん。

ウッドエルフの故郷Kelethinは、なんと! 木の上にあった! ファンタジー!
(これなら溺れる心配もない!)

フィールドでは無音の多いEQだが、町などに近づくとソコならではのBGMが流れる。ハイエルフの故郷は「デーデデーバババーパラー」とかファンファーレが鳴った後に荘厳な音色が流れてまあ可もなく不可も無くなのだが、KelethinのBGMはリズミカルなハープで森の町を見事に演出しており、めちゃくちゃイイ。EQベストBGMに挙げる人も多いのではないだろうか(勝手にそう思っている)。

木の上の町を見上げながら、(M)にメッセージを送る。
「ワシ:Kelethin, tuita zo-」
「M:maji de?」
「ワシ:yeah, doko desuka?」
「M:ue ni iru, matte te」
「ワシ:LIFT no sita de matte masu」
※(M)は目上なのでいちおう丁寧語だ

ワシの目の前に、自動で上下するリフト(木の板)があった。
町にあがるためのギミックだ。魔法で動いているに違いない。(M)はこれに乗って・・・颯爽と降りてくるのだろう。3Dグラフィックで表現された(M)、つまりウッドエルフ・・・森に生まれ・・・森とともに生き・・・野を駆けるレンジャー・・・将来は弓の名手になる男・・・姿を見るのが楽しみだ。DOKI-DOKIしながらワシは待った。

「M:abaga」


(M)はチャットを乱し、リフトの無い場所から降りてきた。


いや、落ちてきた。
映画とかでドキっとするやつだ。

ケース02:(M)・・・転落死。
※ワシはその死体をしばらく眺め満足し、故郷に戻った

ケース03に続く

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