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私だけがやらなきゃを捨てるまで


愛のある家庭

せっかく妻になったのだから、
旦那のためにやってあげたいと思うのは、
せっかく母になったのだから、
子どものためにやってあげたいと思うのは、
決して悪い事ではありません。

愛情は、やってあげること。
確かにそう。でも、それだけじゃない。
家族で協力して生きる力をつけていく
その過程こそ、本当の愛を育む時間。

愛とは、尊敬と感謝なんだと気づいたのは本当に最近でした。
「すごいね、さすがだね。ありがとう。」って家族に言えるこの瞬間。
幸せな気持ちに包まれます。うちの家族は最高♡って。

人のレベル

誰にだってできないことはあります。
結婚した当時、私たち夫婦はひよっこで、それこそ部屋の間取りを見るだけで、ほぅと感心していたものです。世の中にはこういう部屋もあるのか。
扉の方向まで間取り図に描いてあるんだ!と新発見でした。

この新発見から3年後に、中古の家を買うことになり間取り図を見てドアの位置を確認。このドアの開閉では過ごしにくいだろうと、引き戸にリフォームしました。3年前の私たちだったら、こういう細かい所には気づかなかったはずです。あの発見があったから今があるのです。
家事も同じです。

結婚した当初は、便座を上げたままにするのか下げておくのかという細かい事や、朝ご飯はパンかご飯かという好みに関することなどいろいろと食い違い、その都度修正していきました。2人だったから簡単です。

ところが、子どもが生まれてからが問題です。
子どもは、レベルでいうなら0。
便座を上げる下げる以前に、駄々洩れです。
ご飯かパンかという以前に、乳一択でした。
これは面倒を見るしかありません。

幸いにも、私は保育士でした。
育児レベルで言うならば通常の人よりもレベルは高いのでしょう。
何の苦も無くこなしていたと思います。
部屋は荒れ放題でしたが気にしません。
保育園でも0・1・2歳クラスの片づけほぼ大人がやるのは日常でしたから。

ここで、ちょっと差が生まれました。
夫の育児レベルは普通よりも下だったのです。
まぁ、当たり前でしょう。
毎日サラリーマンでパソコンとにらめっこしているのですもの。
未知のふにゃふにゃな子どもの扱い方などわかるはずもありません。
最初はこれでよかったのです。

どちらかのレベルが高ければ、育児レベルが低い人がいても
全然カバーができるんです。

2人目が産まれるまでは。
2人目を産んだ直後は、さすがに体がしんどかったです。
夜の授乳で毎日寝不足……。
人って育児レベルが高くてもイライラレベルはすぐに上がるものらしいです(笑)特に、寝不足の時は。下の子は夜泣きもよくする子で、ここで夫も鍛えられたようです。(夫の育児レベルがあがった。チャラララ~ン)

人のレベルにはいろいろあるのです。
感情コントロールレベル(自分のイライラをいかにてなずけるか)
情報スキルレベル(必要な情報を選べる状態にしておく)
実行力レベル(選んだ情報を自ら行動に移す、または指示する)
貢献レベル(誰かに役立つ行動を自らとれる力)
可愛さレベル(いかに、お世話をしてもらえるか笑顔でアピール)
etc.

育休復帰で私だけ

育休復帰が決まっていた私は、共働きが始まる前にいろいろな情報収集をしました。これは、情報スキルレベルをアップさせる段階です。
こういう、情報集めは時間のあるうちにやっておくと安心です。
備えあれば憂いなし!

役立った情報と言えば
・朝ご飯
・時短家事
・複数用意
・役割の明確化

朝ご飯

これは、洗い物の大変さも含めてワンプレート一択でした。
主食(パンかご飯)と
おかず(卵焼きかウィンナー)と
デザート(ヨーグルト)の固定メニュー。
固定することで買い物の手間や献立を考える手間がなくなります。
忙しい朝にカットすることはまず思考。

時短家事

これは、食洗機と洗濯乾燥機です。
食洗機は絶対入れた方がいいと先輩が推してくれた意味が分かりました。
夫婦二人ではわからなかった、子どもが2人増えると一気に洗い物が増える大変さを身にしみました。確かに便利です。

洗濯乾燥機はなくてはならない相棒です。
保育園時代は、とにかくお洗濯が多いので。
(小学生でも金曜日は給食エプロンやら体操服やらがどっと増えます)
干す時間を丸々カットできるのは、本当にありがたいです。

複数用意

洗濯乾燥機はあれども、毎日忙しくて畳む時間がとれない。
そんな時のために、保育園で必要なタオルや着替えのストックを少し多めに用意しておくと、心の余裕に繋がります。
子どもの目に付きやすいリビングの一角に置いておくと、
自分で用意してくれます。(これも役割教育)

役割の明確化

さっきも書きましたが、子どもの出来る範囲の用意は任せる方がいいです。
タオルの準備とか、明日の着替えを用意するとか。
これを毎日続けていれば習慣になってくるので、大人の手間が省け自立を促せます。忘れ物をよくする時期なので、チェックは必要ですけどね。

夫婦での役割分担は保育園の送迎とか、家事分担でしょうが我が家の場合、
夫は通勤時間がかかり頼りにならなかったので、夫のお母さんに頼み、私が早番や会議の時に送迎を手伝ってもらいました。

Excelで作った紙を印刷し渡していた日々を振り返る。「よくやっていたね~」

役割を頼むときは、いつ、どこに、誰を、どうするか?が明確でないといけません。我が家とお姑さんの家は比較的近いので、早番の時はうちに来てもらい(鍵は預けてある)、遅番の時はお姑さんの家に迎えに行くことでのりきっていました。これも、我が家の役割分担でした。本当にありがたい。

とはいえ、ありがたいだけじゃないのが現実で……。
何で、私だけこんなにがんばっているんだろう?と
不満が溜まっていくこともありました。何だか、もやもやする。
仕事復帰をすると、必然的に先輩の立場で後輩をリードしていかなくてはいけない。のほほんと仕事はできないけれど、我が子はよく熱を出す……。
休むと予定した仕事が進まない。なおかつ、休日保育もやらねばいけない。

備えあれば憂いなしなのは間違いなく、あれがあったからこれだけこなせていたのですが、本当にここまでがんばらなくてはいけなかったのでしょうか?女性だけが?

幼稚園では

たまたま町内会のごみ当番の日に近所の人と話しました。
その人は、保育園も幼稚園も経験していた方で、もうお子さんはずいぶん大きいのです。私にとっては先輩です。

「保育園と幼稚園じゃ全然雰囲気が違うわよね~。
幼稚園だとあんなに井戸端会議が長いのびっくりしたわ。」
とその人は言っていました。

そう、同じ子育てをしている人達の世界でもこんなにあくせく必死で働いている人は、そこまで多くないのかもしれません。
実際、保育園でも早朝保育を利用し、延長保育を利用しなきゃやっていけない人は、両手で数えられるぐらいでした。

私は、いつまでこの仕事を続けたいのかな。
やっぱり、小学生になると子どもの記憶にも家族の思い出って残るからその時期にはゆっくり一緒にいてあげたいな。
そんな思いが私の中に沸き上がりました。

専業主婦になっても

世界がコロナでストップした時に、仕事を手放しました。
今は、専業主婦です。
小学生の我が子とゆっくり過ごす方が大切です。

でも、我が家は共働きの時期を過ごしてきました。
だから、役割分担が普通に継続されています。

たまの休日、夫は気が向いたらポテトサラダを作っておいておいてくれます。ついでにブロッコリーも茹でてくれたり、人参と玉ねぎを切って冷凍庫に入れておいてくれます。これが凄く助かるんです。
冷凍カット野菜があるだけで料理がぐんと楽になります。
こういうちょっとした知恵は、共働きをしていたからこそ身に付きました。
「すごいね、さすがだね。ありがとう。」
そう、心から夫に言えます。
それは、きっと私の心に余裕があるからなのかもしれません。

逆に夫は、冷蔵庫のあまりものでちゃちゃっと何かを作るのが苦手らしく、
そういうのは私がやっちゃいます。

時々、私が病気でダウンすると長男は朝ご飯の準備をしてくれます。
ワンプレートが日常化したので、考えずに彼でも用意できます。
ちゃんと弟の分まで。
「すごいね、さすがだね。ありがとう。」
そう、長男にも伝えられます。
さらに、その後のゴミ出しまで!
何ていい子に育ったんだろう、と親バカ心を発揮して私は病気を回復することに専念させて頂きます。

母一人が倒れても、家事がちゃんと回る。
それが家事を分担したことのメリットでしょう。
私だけがやらなきゃいけない!なんてちっぽけなプライドを捨てちゃった方が上手くいきます。
私だけで家族をカバーしようなんて思わなくてもよかったのです。
その人ができることを少しずつ積み重ねて生きていく。
そうやって、家族もできていく。

家事という日常から、私は大切な事に気づきました。
一人で頑張らなくてもいい。
便利な商品や、人や、サービスに頼ったって大丈夫。
そういう日々の積み重ねが、家族で協力して生きていくってこと。
我が家らしいカタチをつくっていくってこと。
少しずつレベルアップしていければそれでいい。
その過程を楽しめる家庭でありたいな。

#家事分担の気づき


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