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報告★日本子ども虐待防止学会 第29回学術集会滋賀大会

去る11月26日に滋賀県立命館大学びわこ・くさつキャンパス行われた、日本子ども虐待防止学会(JaSPCAN)にて、大会企画ワークショップをプロジェクトチームで担当させて頂きました。

参加人数は、先着順で32名。ワークショップのテーマは、「わたしのきもちと子どもの権利~あなたが自由にはばたいて生きるのに欠かせないものはなあに?」この日のファシリテーターは、長瀬正子とmomoが担当しました。また、サポートスタッフとしてプロジェクトより山縣と中村も参加。学会より3名の方にもワークショップの受付、準備、片付けなどをお手伝い頂きました。

また、参加された方には『きかせてあなたのきもち 子どもの権利ってしってる?』(ひだまり舎)のワークブックを1冊プレゼントしました。

抄録より:
ワークショップでは、穏やかでリラックスした雰囲気のなかで、支援者自身が自分の感情に表現する時間をもちます。また、用意された紙の素材を組み合わせる「コラージュ」の手法を用いて、今の自分の気持ちを形にしていきます。このアートプログラムをとおして、感情表現がなぜ大切なのか、子どもの権利の理解や子どもへの支援にどのようにかかわるのかを、考える時間としたいです。

★ワークショップの様子
まず、プラジェクトメンバー4人の自己紹介。その後、長瀬より子どもの声を聞く立場の人たち自身が、まずは自分のきもちや声にアプローチしてみようという投げかけがありました。

はじめに「あなたが自由にはばたいて生きるのに欠かせないものはなあに?」人として、生物として、家族や社会の一員として、職業人として…。ワークシートに思いつくままに言葉で書き出してもらいました。


ウォーミングアップの後は、いよいよコラージュタイムです。コラージュとは、フランス語で「糊付け」という意味です。会場の後ろの机に様々な紙の素材を用意しました。参加者のみなさんには直感で「いいな」「好きだな」と思うものを集めてもらい、糊とハサミを使って配布してある色画用紙にコラージュをしていきます。

和気藹々、素材選びの時間
どれにしようかな…

色画用紙の真ん中には、予め1人の人物が貼られています。この人物を自身だと思って、羽をつけたり、周囲に思い描く世界を作っていきす。ポイントは自分の気分やきもちに正直に…真ん中の人物が喜ぶ姿をイメージして。はじめてコラージュをする方も半分くらいいましたが、正解はないもので楽しみながら作業をとお伝えしました。

製作の途中には、周りの人のコラージュをみてまわる「トコトコタイム」を持ちました。互いのコラージュに興味津々。刺激を受けて、みなさん仕上げの作業にも熱が入っていました。約30分のコラージュタイム。みなさんは、とてもよい表情でした。

その後、近くの方と4人グループになってもらい、お互いのコラージュを見合いながら、共有する時間を持ちました。カラフルなコラージュをみんなで眺めながら、いろんなお話を聞くことができました。

最後に長瀬から、今日のコラージュと子どもの権利がどうかかわるのかについて、スライドをみながらお話しさせて頂きました。子どもにとって最もよいことを見つけるためには、その子ども自身の声やきもちが必要です。ただ、その子どもの意見表明権がどう実現されるかは、私たちおとなの姿勢にかかっています。子どもの声を聴くためには、おとなのコンディションも重要で、おとな自身が自身の内側の声を聴けているかという問いかけがありました。また、子どもの権利は「本来子どもはこのように大切にされるべきリスト」であり、ビジョンでもあるので、支援者自身が「ありたい自分・なりたい自分」を自覚しておくことも大切ではないか、と話しました。現実は「仕方ない」であふれているので、そこに抗っていくためにも、自分自身がビジョンをもつことが大切ではないかというメッセージでした。

★まとめ
今回のワークショップでは、日頃子どもたちの声を聞く立場の人たちに、自分自身の気持ちや声に気づき、見つけたことを表現し、他者に聞いてもらう体験をしてもらいました。いろんな気づきがあったようです。合わせて、支援者自身のセルフケアや自己覚知、またコーピングなどに繋がることを願っています。

また、アートにはきもちを表現したり、自分を癒したり、励ます役割もあります。もしよろしければ、体験したコラージュやワークブックを現場でも活用して頂ければ嬉しいです。ギュギュッと詰まった90分。私たちもたくさんの刺激と学びを頂きました。ご参加いただいたみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。(momo)

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