こども編集部通信〈vol.1〉#せい(ライター・校正者)
2023上半期
5月14日、ドキドキの顔合わせから始まったこども編集部3期の活動。
今期から15名の新しい仲間が加わり、小学5・6年生の割合がぐっと増えた印象。
部員計33名、高校生サポーター2名が今年度の仲間たち。
部活動などで忙しくなっても、2期から継続して来てくれている中学生も多く、
「編集部を“自分の居場所”と思ってくれているんだな…」と、とってもうれしく思っています。
関わってくれる大人たちもずいぶん増えました。
水曜日の自習室「雨のち光」をサポートしてくれる【ちえちゃん】【いよちゃん】【あやりん】【なるみん】ほかたくさんのメンバー。編集部のお手伝いもしてくれる、大学生の【りこちゃん】。定期的に哲学対話ワークショップを開いてくれる【そうくん】。お店作りプロジェクトを主催してくれている【こーしろーくん】。バンドしようぜ!プロジェクトを主導してくれる【りょうさん】。
他にも数えきれない大人たちが、「僕にも何かできること無いですか?」と声をかけてくださいます。おかげでいろんな方面のプロの方たちから、ここでしか聞けない話を聞いたり、「こんな働き方があるんだなぁ…」というような気づきをもらったり。たくさんの経験を積むことができているこども達です。
3期生の中には、「本格的な取材は初めて…」という子達も多かったのですが、そこは経験豊富な2期生がさりげなくサポートしてくれて、みんなスムーズに『取材』というミッションに馴染んでくれたように思います。
どこの小学校でも、2年生で「町探検」、3年生で「お店見学」というカリキュラムがあり、地元の商店やスーパーに取材に行ったことがある子が多いと思います。
ただ学校という枠組みの中では、どうしても「みんなの中の1人」という立場になってしまうため、「みんなで声を合わせて聞きましょう。せーの…」という流れになり、取材対象との【1対1の対話】を経験するには至らないことがほとんどです。
こども編集部では、「自分で考えた質問を、自分で投げかけること」「返ってきた答えを聞いて、さらに突っ込んだ質問をするなど、【対話】を心がけること」にできる限りチャレンジしてほしいと、こども達に伝えています。
初めはやはり、あらかじめ考えてきた質問を投げかけて終わり…という場面も多いのですが、経験を積むにつれ、また他のこどものテクニックをこっそり盗んだりしながら、だんだんと取材相手とのコミュニケーションを楽しむことができるようになってきました。
7月25日にオリックス・バファローズのご厚意で実現した、山崎福也選手の囲み取材。記者・撮影係に立候補してくれたYくん・Rくん・Kくん・Aちゃん・Sちゃん・Mちゃん・Hくんの7名が、本物のスポーツ記者さながら、球場バックヤードの取材ルームで山崎選手と対面しました。選手のオーラにドキドキが高まる中、それぞれが考えてきた質問を投げかけます。
「軽く投げているように見えるけど、思い切り投げているの?」「ピンチの時の気持ちのコントロール法は?」など、野球をやっているRくん以外のみんなも、思い思いの質問をぶつけます。ひとつひとつに真剣に応じてくれる山崎選手の答えに、うんうんと頷いたり、急いでメモを取ったり。他の子が質問している時には、リラックスして話を聞けている様子。選手を囲んでの記念撮影では、全員とびきりの笑顔を見せていました。
9月24日に王子動物園で開催された「SDGZoo」の取材では、講演を聞いたり、ブースを出していた企業の担当者さんに質問したり、会場で行われていたクイズラリーの一般参加者さんに話を伺ったりして、取材記事をまとめてくれました。
SDGs紙芝居を演じた紙芝居師さんを終演後につかまえて、熱心に話を聞いていたダブルHちゃん、Iくん。また、写真撮影担当のSくん・Cちゃん達も、ブースを訪れるお客さんの邪魔にならないように周りにも気を配りながら、ベストショットを狙って奮闘していました。学校の授業では、なかなか発揮できない積極性を存分に発揮していたみんなでした。
広報KOBEさんからの依頼で、11月7日・8日に実施した【コベルコ神戸スティーラーズ】【INAC神戸レオネッサ】【神戸ストークス】の選手取材では、本格的な取材はほぼ初めて!のメンバーもいる中で、先輩メンバーのSちゃんやTちゃん・Mちゃんがうまくサポートしてくれ、どの現場も和やかな雰囲気で取材が進められました。新入りAちゃんの天然ムードメーカーぶりや、緊張している他のメンバーをフォローしてくれたHちゃんのファインプレーなど、みんなの新たな一面が見られたのも大きな収穫でした。
編集部発信のプロジェクトだけでなく、外部からいただけるお仕事も増えてきて…ますます取材や撮影の機会が増えそうですが、「SDGZoo」で毎日新聞さんからも大きな評価をいただけたように、自信を持ってお受けできるようになってきたと思います。
「お仕事」は、もちろん責任を持ってやり遂げなければならないけど、こども編集部の「“好き”を探す場所」「ありのままでいられる場所」という本質を忘れることがないよう、得意なことは率先して。苦手なことは補い合いながら、3期の後半も引き続き、「楽しい!」と感じられる活動を続けていきたいなと思っています。
記:大人サポーター せい
(ココ▶副代表・校正者 イツモ▶ライター・校正者・支援員)
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