見出し画像

口笛も 吹奏楽

ちいさい頃から、きげんのいいときには、気がついたら口笛を吹いちゃっているようなこどもだった。

口笛も、ハミングも、気分があふれてでちゃったようなもの。

ウクレレや、弦楽器だけのシンプルで、軽めのスローテンポなんかの音楽もすきだ。

また、そのときどきのじぶんの気分と、たまたま出逢ったリズムやトーンが肌に合う曲だったり、空気感や名前も知らない、楽器の音じたいの持つのんびりさにも、聴くだけでなんだかすごくなごんだり。

ラジオから、たまたま流れてきたメロディに惹かれて、迷った挙句、一度だけCDショップでワンフレーズ、口笛かハミングをしてしまい、店員さんに突如、曲名クイズを出してしまったこともあった。(ふふふ。遠い昔のことです。はずかしがりやをオシテデモ、そのときは、たまたま、みみにした、その海外の方の曲名を知りたかったのだ。ちなみにトランジスタラジオということばの響きは、なんだかよくしらないが、いまでもかっこいいぞとおもってる。)

だから、じぶん以外のひとの、口笛も、ハミングも、日常のなかの、ほんのわずかの瞬間かもしれないけれど、そういうシーンも、なんだかいいなぁとおもうことが多いのです。

放課後の二階や、三階の廊下や、教室のすみっこの方から、まばらになって聴こえてくる、あえいうえおあお、あえいうお…という発声練習。ぷぉーっ、ぷぉーっと、そらに向かって響くおおきな管楽器のおと。

学生時代は運動部だったので、部活に行くまえや、あとにも流れていた、あの音、あの声たち。彼ら彼女らは、たぶんあんまり意識してなかったんだろうけど、なんでもない日の方の練習音が、わたしにとってはメインであり、あの姿や、あの佇まいに、どこか元気づけられたり、ちょっと励まされたり、振り返ると、なんとなく、だれにでもある、はじめの一歩や、二歩、たまにはおさんぽ?(ずこっ)のあのころにしか出せない音や空気の振動でもって、とっても和(なご)んだ空気につつまれていたんだなぁといまでも思っている。(ありがとう!)

海に近づくと潮の香り、道端に咲く季節ごとの草花の薫り、夕暮れどき、どこかのおうちの換気扇から流れてきた晩ごはんのいーにおい。

音だけでなく、さまざまな匂いや、香りなんかでも、口笛やハミングの素になることがある。

深呼吸も、吐く方からという。

ふぅーっと、ひと息ついてみる。

いまなら、ふゆの白い吐息が、一瞬あらわれる雲のよう。

吐いてみると、自然と吸い込む方に、きりかわっている。

呼吸って、ふしぎだ。

口笛も吹く奏でる楽しむの、三拍子がちょうど揃ってることに、あっ!と気づき、きのう、思いもよらずこのタイトルにしてみた。

こどもの頃から、思春期のどこかは、はっきりおぼえていないが、口笛って空気を吸っても、音って出ないものだろうか?なんて、ふと試したことがあった。(小学校のときか、中学校のときです)

(ん?)

なんでそんなことを思ったかというと、口笛を吹いても吸っても、どちらでも音を出せるようになれれば、いまよりずーっと長いこと、楽に、それでいて、なめらかに、より自然に口笛が吹ける(吸える?)んじゃないのかなぁ?ってシンプルに思ったから。

吸う方でも、音は最初の方から、ひゅー、ひゅーっと出ていたんだとは思う。吹いたり吸ったり、吸ったり吹いたり。自在に口笛が吹ける(いや吸えるもか。うーむ。描いてみるとだんぜん日本語がややこしい。)ようになって思ったのは、む?これってふつうに息継ぎの時間やタイミングをちょうどよく取れたのなら、それでいいのかも?って。(結局のところはどうなんだろ?)

(ずこっ)

でも、試した事は、無駄だとは思ってないっ。(いつまで経っても不器用だから、駄・楽・喜なのだっ!)

音楽にも、休符というものがある。

音符と、休符。

いろんなことには、はじまりや、流れや、偶然を含むタイミングや、余白らしいものも、きっとある。そして、かなしいけれど、おわかれも。(でも、おわかれは、いつかのあらたな元気の素も、きっとどっかにふくむもんだよね。ぐすん。よーし!なみだをふいて、うでまくりっ!)

量子力学では、どうやらいろんなものや、ことは、粒子であり、波であるらしい。(詳しくはぜーんぜん知らないっ)

音とメロディも、そーなのかもなぁ。

(ん?)

ひかりも、おとも、粒であり、波?


吹奏楽(すいそうがく)と吸奏楽(すうそうがく)?

(ずこっ。これも波だっていいたいの? ん? なみだ?)

えーっと、わかんないっ。


(ふふふ)


(ここらで、一旦、お茶にしましょう。はい、ずずずとどうぞ。粗茶ですが。)



さて。噺を戻して。

落語などを聴く寄席では、落語と落語の合間に様々な方々の芸を目にすることができる。(あっ、もちろん、みみでも楽しめる!なんてったって話芸だもんねっ!)

漫才や、マジック、紙きり。

また、どうぶつや、いきものの声や音、息遣いをていねいに奏でられる江戸家猫八さんや、子猫さんたち。あの何代も続く、かわいくて、たくましい伝統芸。ちいさないきものにも、そっと寄りそうようなあのやわらかで、しなやかな芸を、偶然おみかけしたら、じーっと観たり、聴いたりするのが、だいすきだったことも思い出したっ!(みなさん、じつにお見事ですっ!)

こどもの頃から、わたしにもできるのは、いぬ、ねこ、すずめ、うぐいす、かわったところでは、あひる?(がちょう?)とかですかね。

わんわん。にゃーにゃー。ちゅんちゅん。

ホーホケキョ。ケキョ、ケキョ、ケキョ…。

ぐわーっ、ぐわっ、ぐわっ。


ん?これも広い意味では、吹奏楽?


(ずこっ。うーむ。なーるほど。)


え? なんか 鳴(な)ってた?


(ずこっ)


おあとがよろしいようで






あれっ?……まだあるの?


(うん、あるみたい)


はい、わかりました。…ごほん。じゃあ、つづきをどうぞ。




口笛も 吹奏楽なら、ハミングは、えーっと……弦楽器?


 (ずこっ)


 (川柳

ごきげんの 弦を奏でて 管弦楽



では、二度目の おあとがよろしいようでっ。


(了)

ユーモア、ほっこり気分を分かちあえれば嬉しいです。スキ、サポートをいただければ励みになります。