億り人の14歳の頃の夢

お金があっても好きなことが分からない

うんうん考えて、ふと昔は何になりたかったかを思い出してみることにした

アニメの中華一番が大好きだった私は、中国に行って料理人になりたいと言った

高校も行かないと

身内からの世間体第一主義の母に、そんなものは受け入れらなかった

延々、料理人の悪口を言われた

次は日本で料理人になりたいと思った

焼き鳥が好きだったので、焼き鳥屋をやりたいと調べたら大学に行く意味はなかった

けれど、豆腐だけの夕食でもいくつもの塾に放り込まれ大学に行かなければいけなかった

その後、給食を作る人、栄養士、パン屋さん、和菓子職人、老舗の旅館

とにかく食べ物に関わる仕事がしたかったような気がする

ことごとく、誰にでもできる、趣味にとどめておけと泣き叫ばれ今にいたる

和菓子を食べることも好ましく思われなかった

特に、両親の知らない老舗と言われるお店の和菓子を食べようとすると

『家柄もない人間が通ぶってて恥ずかしい』

とか、高すぎるとか、それならケーキにしなさい

とにかく好きなことやものや人を全部否定されて育った

自立しても、私のお金の使い方に母と祖母は否定的でしかない

結婚もして、ようやく最近連絡を絶って穏やかに好きなことを思い出せる時間もできた

おいしい御菓子はお茶をのみたくなる

おいしい御菓子には、季節にあった器やらを用意したくなる

きれいな景色の中で楽しみたいと思う

好きな人と共感したいと思う

うんうん、思ってた

でも、いつのまにか諦めていた

食に関わる仕事をすれば、自分と同じように食に興味がある人

それこそ人生を捧げている人に会えるかもしれないと思っていたのだろう

今はインターネットがあるから、もしかしたら発信していたらなにか変わるのかもしれないなぁ

と、ぼんやり今日は思うことができた

少しは前進した気がする



1億円の資産を持ったものの、特にしたいことや欲しいものももののみごとに消え去って、困りつつ焦りつつもがいている主婦でございます。