「ロ万 Revolution」を発売致します。

この度、十数年のお付き合いのある「ロ万(ろまん)」醸造元である花泉酒造の星誠代表より依頼を受け「ロ万 Revolution」2020BY(一升、四合共に)を地酒屋こだまで販売することになりましたことをご報告いたします。

ロ万 Revolutionとは数年間の闘病の末、今年2月に若くして亡くなられた齋藤哲雄さんが経営していた酒販店「革命君」と、花泉酒造の星代表が熱い想いで作り上げたオリジナル酒であり、春と秋にそれぞれ別タンクから発売していた生原酒です。

齋藤さんとは彼が四谷鈴傳にいらっしゃった頃、十数年前に出会いました。僕が地酒屋こだまを立ち上げる前の数年間、四谷酒徒庵(後の鎮守の森、現Polyphony)のスタッフとしてお手伝いしていた時に何度か一緒に飲み、語り合ったものでした。語り合う…とは言っても当時の僕は知識も浅く、酒徒庵店主の竹口さんと齋藤さんの奥深い情熱話に相槌を打つくらいが精一杯だった記憶があります。

その後、僕は地酒屋こだまを、齋藤さんは革命君をスタートさせました。酒屋としても先輩の齋藤さんには事あるごとにご意見をいただいたり、試飲会でお会いすれば意見交換するような関係が続いていました。

今回、星代表から「齋藤さんの想いを継いでくれ」と言われた際には即答はできませんでした。僕でいいのか、僕で大丈夫なのか。齋藤さんを知る身としては簡単に返事はできません。それくらい、彼の日本酒に対する情熱は熱く深いものだったからです。悩みましたが星代表からの「たけさん以外には託せる者はいない」という言葉と、齋藤さんと革命君の記憶を残すお手伝いができるなら、という気持ちでお受けすることにいたしました。齋藤さんの想いを継ぐなんてそれこそおこがましいですし、それはたぶん、世界中の誰にも不可能だと思います。文字通り命を懸けて日本酒に携わってきた男と同じことができるはずはありません。それでも、僕なりの想いを込めて、ただただ、大切に売らせていただこうと思っています。

たしかに特別なお酒ではあります。が、難しいことはさておき、気軽に楽しんでいただきたいと思っています。たぶん齋藤さんもそう考えていたんじゃないかなぁ。僕自身も十年以上大切にしてきた「ロ万」の楽しみがひとつ増えた、とお考えいただけたら有り難いです。

そんなロ万 Revolution、師走の忙しい時期ではありますが明日、12月29日の夕方から春・秋共に店頭に並ぶ予定です。もちろんテイスティングも可能ですのでよかったら店頭で飲み比べてお買い上げいただけましたら幸いです。

「ロ万 Revolution」をどうぞよろしくお願いいたします。

地酒屋こだま 児玉武也

追記:来年以降に関しては未定、現在協議中です。見守っていただけますと幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?