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プレゼンが苦手な人は、「課題→解決→未来」を意識することから始めよう!

HARES代表の西村創一朗(@souta6954)さんが運営する、若手社会人向けプレゼン勉強コミュニティの「創志塾」が8月14日よりスタート!

僕も運営メンバー 兼 0期生として、活動に参加させてもらっていて、西村さんをはじめレベルの高い方々と実践形式でプレゼンの極意を学んでいます。

早速、西村さんからオススメのプレゼン本を5冊紹介してもらい、
小室淑恵さんの『改訂版 小室淑恵の即効プレゼン術: [図解+実例]でわかる実戦テクニック42』を読んでみました。

ちなみに、なぜ紹介してもらった5冊の中でこの本を一番最初に選んだかといえば、もともと西村さん自身が学生時代に小室さんからプレゼンの極意を直接学ばれていたという話を聞き、5つの本の中でも特に西村さんのプレゼン論のベースになっていると思ったからです。

そして読んでみると、やはり西村さんが薦めるだけあり、プレゼンに対するスタンスからコツまで、プレゼンをする上で重要なエッセンスが「これでもか」というほどたくさん丁寧に解説された良書でした。

今回の記事では、本著の内容をもとに、
「プレゼンが上手くなりたいけど、そもそも何から始めればいいからわからない」という方に向けて、プレゼンのシナリオ作成までの流れとポイントをまとめて紹介したいと思います。

【プレゼンの目的は課題解決】

「プレゼンテーションは、誰かの課題解決になっていなくてはならない」
本著の中でたびたび強調されている、プレゼンを成功させる一番のポイントは、「課題→解決→未来」のフレームワークを意識することです。

・「課題→解決→未来」のフレームワークとは
「①相手が抱えている課題は何かを考え、②課題を解決する方法を提示し、③課題が解決した後の未来の姿を見せる」ということです。

飽くまでも、「プレゼンテーションとは、誰かの課題を解決するための手段である」というスタンスこそが重要であり、まずは相手の課題を明確にすることが不可欠です。そのためには、鋭い観察力を身につけ、相手がどんな課題を抱えているかを探ることが大切です。

このスタンスのもと、プレゼンのシナリオを考えていきましょう。

【スライド作成までの流れ】

・ステップ1:「課題解決シート」
「課題解決シート」とは、プレゼンの骨組みをシンプルに表現するための図解シートです。資料作成にあたって、まずはこのシートを作成しましょう。このシートがきちんと記入できていれば、プレゼンの軸がブレなくなります。

「課題解決シート」(改訂版 小室淑恵の即効プレゼン術より引用)

左側:相手の課題
真中:提案する内容
右側:課題が解決された状態 を記入しましょう。

ポイント:
相手の課題をできる限り簡潔に記入する。
時間をかけずに、わかっているところから記入する。
課題と未来がきっちりと対応しているかどうかを確認する。
課題と解決を記入する際は「〜が○○をする」と文章系にする。


・ステップ2:「起承転結シート」
「課題解決シート」の記入が完了したら、プレゼンの構成を形作るための「起承転結シート」を作成します。
このシートを記入することで、「課題解決シート」に記入した内容を起承転結のストーリーへと変換することができ、テーマの構成を順序立てて考えることができるのです。

「起承転結シート」(改訂版 小室淑恵の即効プレゼン術より引用)

課題解決シートに記入した3つの内容(課題、解決、未来)を簡単に文章化して転記します。

「起」には、課題を
「承」には、解決を
「結」には、未来を
「転」には、相手の疑問や不安を解消するための情報を入れましょう。
ポイントはできるだけ単純明解な文章で記入することです。


・ステップ3:「3分原稿」
「起承転結シート」に記入した文章をもとに、3分(600文字)程度で話せる分量の原稿を作成します。

以下のような配分とし、解決策である「承」の部分に重点を置きます。

ボリューム配分の目安
「起:2~3割、承:5割、転:1~2割、結:1割」

ポイントは、箇条書きにはせず、「ですます調」でそのままスピーチとして使えるように書くことです。
3分で収まる内容にまとめるべき理由としては、3分以内でまとめられない原稿は、たいてい焦点がぼやけているといえるからです。
作成した原稿を実際に声に出して読んでみて、文章のつながりに問題がないかをチェックしましょう。


・ステップ4:「コアスライド」
作成した「3分で読める原稿」をもとに、「起・承・転・結」のそれぞれを1枚で表現したコアスライドを作成します。

(改訂版 小室淑恵の即効プレゼン術より引用)

起:課題→解決→未来の構図
承:提案内容の図解や説明など
転:競合比較や費用対効果の一例
結:課題解決後の幸せな未来 

その4枚が、プレゼン全体を端的に表現した骨格のスライドとなります。
4枚を道しるべにし、スライドと原稿を肉付けしていきましょう。


・ステップ5:「シナリオ」
4枚のコアスライドに対して、それぞれシナリオを作成していきます。
それぞれのシナリオの目的とポイントは以下です。

起:相手と課題を共有し、危機感を共有するための情報をまとめる
→ 課題と危機感を共有するために、事前にヒアリングして相手の課題を確認しましょう。

承:課題解決に役立つ仕組みを提案する
→ 商品そのものの特徴にスポットを当てただけでは、受け入れてもらえません。本当に相手の課題を解決する提案になっているかどうかに注意しましょう。

転:先方担当者が社内で説明しやすいような情報を盛り込む
→ 相手の労力を最小限にするように心がけ、費用対効果や導入事例のデータを提示しましょう。また、あらかじめマイナス点も押えておき、フォローしておくことも重要です。

結:未来への想いで締めくくる
→ ただ単に、課題解決後の幸せな未来を提示するだけでなく、個人的な強い想いも一緒に伝わるようにまとめましょう。

ここまでが、スライドのシナリオ作成までの流れです。
「記入するシートが多くて大変そう」と思われるかもしれませんが、「起承転結」の流れが明確で、より伝わりやすい提案を行うことができます。
また、はじめに要旨を押さえてから作成に入ることで、指針を持たずにいきなりスライドを作成するよりも、結果的に時間が抑えられます。
プレゼンに対して、苦手意識を持っている人に読んでもらいたい一冊です。

今後もプレゼンに対して、学んだ内容をまとめていくので、ぜひ「創志塾」のマガジンもチェックしていただければと思います!
https://note.mu/nobu53/m/me2d738c0881c


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参考:
小室淑恵さん『改訂版 小室淑恵の即効プレゼン術: [図解+実例]でわかる実戦テクニック42』