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正解を教える「コンサルタント」ではなく、ともに考える「パートナー」として

私たちの提供するサービスは、おそらく人事コンサルタントや経営コンサルタントと呼ばれる方々が提供しているものと表面的には似ているのだろうと思います。
従業員のパフォーマンスを上げる、モチベーションを上げる、管理職のマネジメント力を上げる等々、目指している成果の方向性はおそらく同じなのでしょう。

ですが、その成果に向かうための関わり方は、おそらくかなり違うものなのだろうと思います。


一般的なコンサルタントの仕事のイメージは、問題点を把握し、それに対するソリューションを探し、提案し、実行を助けるというものだろうと思います。
もちろん、コンサルタントとして成果を出されている方への敬意の気持ちは持っていますし、見習うべきことも少なからずあると思っています。

その上で、私たちがやっていることは、答えを提供することではなく、答えを探す過程、安心して探しにいける環境を提供することなのだろうと思います。

私たちは、依頼者である人事担当者であったり、関わらせていただく従業員の方、一人ひとりの中にあるお力にフォーカスしていきます。
そして、その力が存分に発揮できるように対話の中で支え、ご自分の中にある気づきを大切にできるような言葉を探し、一人ひとりが自分の力で動いていけることを信じ応援し、うまくいかなかったことも一緒に抱え次につなげる方法を一緒に考えます。
あくまでご本人の中に、会社の中に答えがあるという前提で、今は見えないその答えを一緒に探していくようなイメージです。

日々社内で、その人間関係の中で過ごしているのは、ご本人たちご自身です。
外部で時々関わる程度の人間にわかることなんて、ご本人たちの知っていることのうちのほんの一部でしかありません
もちろん外にいるからこそ見えることもあるとは思います。
でも、それが本当に価値のあるものなのか、本当に役に立ちそうな考えなのか、最終的にはご本人たちに感じてもらって選んでもらう必要があると思っています。
そうしてちょっと違う視点が入るだけで、ご自分たちの中で新しい発想や視点を見つけていかれることもたくさんあります。
私たちは、そのきっかけづくり、そうして自由に安心して考えられる環境を提供できればそれで十分なのだろうと思っています。


一方で、従業員のためではなく自己保身のためにやっているように感じられることなどがあったら、厳しいことも言わせていただくこともあると思います。
私たちは、会社が「メンタルヘルス対策をやっている」「従業員の支援を行っている」というパフォーマンスをするための道具になるつもりはありません。
真に従業員のため、ひいては会社のため、という根本を共有できるかどうかが、仕事をお引き受けする上で非常に大切なポイントだと思っています
そのお気持ちに嘘偽りがないことさえ感じられたら、どんなに状況が芳しくなくてもご支援できると思えます。
一緒によりよい環境を作っていけると確信できます。

私たちは、依頼者も、その先にいる従業員の方も、すべての方を大切にしたいという気持ちでいます。
会社にとって迷惑だからやめさせたいとか言われてしまうと、私たちの信念を曲げなければいけなくなってしまうので、そういうことをする気はありません。

従業員をやめさせないことがお受けする条件だなどと言いたいのではありません。
会社と従業員はマッチングが大切だと思っています。
会社としてこの給料を払うのであればこれだけのパフォーマンスを期待する、それは当然のことです。
それに見合わない従業員がいるなら、むしろ積極的に話をするべきです。
ただ、その方がパフォーマンスを発揮できるような環境を十分提供できているのか、ということは議論したいと思いますし、それができていないならそのためのご助言をさせていただきたい、ということです。

会社としてできる手を尽くしてくれてもなおどうにもならない場合、退職もやむをえないかもしれません。
ただ、そうして手を尽くしてくれたこと、どうしたら自分がパフォーマンスを発揮できるか一生懸命考えてくれたことは、必ず相手の心に届きます。
本人は少しほっとして、本当に自分の人生にとって大切にしたいことは何なのだろうと考える気持ちの余裕が生まれるかもしれません。
そういうことをご支援させていただけるなら、喜んでご一緒させていただきたいと思っています。

会社として面倒だと感じることを言うこともあるかもしれません。
ですが、従業員は、感情を持った人間です。
私たちは、一人ひとりの気持ち、ひいては生き方を大切にするお手伝いをしたいと思っていますし、それが長期的にみれば会社の安定、そして進化につながっていくと確信しています。

最初は大変だと感じるかもしれません。
初動の大変さは、そこまで積み重ねてきた課題の大きさと比例します。
でも大変さは必ず軽くなっていきますし、いずれは考えもしなかった自律的な動きにつながっていきます。
そんなご支援ができると思っています。


アイラ・チャレフの著書「ザ・フォロワーシップ-上司を動かす賢い部下の教科書」において、「パートナー」とは、「リーダーを精力的に支え、同時にリーダーの言動や方針に対して積極的に異議を唱える。」と紹介されています。
私たちは、「依頼する側-依頼される側」、「教える側-教えられる側」といった上下のような関係ではなく、パートナーとして、対等に、誠実に、真摯に、関わる方一人ひとりと一緒に考え続けていく存在でありたいと考えています。

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