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双子のモンチッチのアルバイト


双子のモンチッチの話です。

これも学生時代の懐かしいアルバイトの思い出です。

とある流通の小売店の子供向けのショーで双子のモンチッチのイベントの裏方のアルバイトがありました。

モンチッチの着ぐるみに入るのはもちろんプロです。

ですから、私はモンチッチの誘導の補助や舞台の設営のお手伝いや音楽のタイミングのキュー出し、会場整理、お弁当の配膳等が仕事です。

双子のモンチッチですから女の子と男の子です。

男の子に入るスタッフは時間通りに来て準備をしていました。

ところが女の子に入るスタッフは集合時間になっても現れません。

開演時間が迫ってきます。

もうどうしようもありません。

そこで主催者が下した結論はお前がやれでした。

えっ。

もう出来ませんとかいう事も言っている時間もありません。

私に女の子の着ぐるみを無理矢理着せることとなりました。

頭をかぶる前にもう一つの試練がありました。

踊りの振り付けを覚えろということです。

えっ。

もう何がなんだかわかりませんでした。

考えている暇もありません。

「8時になったらモンチッチ、チィ~チィ、モンチッチ。ちゃんと一人で起きたかな~、顔を洗って、歯を磨き、朝の挨拶できたかなぁ~」と振り付けつきで今でも、40年以上経っても完璧に覚えております。

人間必死になればできないことはないと思いました。

そして、頭をかぶって、もう一度おさらいです。

何故ならかぶりものは大きく、モンチッチの口の穴から見ることになります。

そのため、歯を磨くアクションは実際の目のあたりに歯ブラシをもってこなければなりません。

また、モンチッチはいつも親指のおしゃぶりをしてなければなりません。

目のところに親指をもってこなければなりません。

リハーサルもひと段落して少し余裕が出ました。

かぶったまま、鏡を見るとなんと靴と脚の間から自分の足のすね毛が見えています。

中に入るにはちょっと身長が高すぎるのです。

えっ。

と思いましたが、もう遅いと思いました。

覚悟を決めました。

怪獣も経験しています。

仮面ライダーのネオショッカーも経験済みです。

いざ出陣‼︎ しかし、その時です。

「遅くなりました。

申し訳ありません。」と聞こえました。

最終的には、プロが仕事を全うしました。

学生時代に色々と燃える(萌える?)ことがありましたが良い思い出です。

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