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インフレた日

経済の話しでは無いです。経済関係で来て頂いても、当方は経済に関して全然詳しく無いので、ご期待には沿えませんので悪しからず。

経済に詳しい人って凄いですよね。勉強に時間は掛かるし、勉強し終わっても時世に従って状況や情報を常に収集していかないといけないし。


一応、〝インフレ〟とは「インフレーション」の日本語略で、一言で表すならば物価が上がることを意味します。〝インフレ〟という言葉をニュースや新聞等で見聞きする事が有ると思います。

物の値段が上がるという事で逆に捉えれば、お金の価値が下がるという事でもあり、ネガティブにとらえる人が多いかも知れません。が、インフレは悪い面だけでは無い様です。

詳しくは各々でGoogle先生やwiki教授を頼って下さいませ。当方ではこの程度で限界が。


今回は……今回も?創作物の話しなのです。ゲームだけでは無く、漫画やアニメ、小説にも当て嵌まる話しです。

主人公やその周りのキャラクターが戦闘をする世界は物凄く多いのは言うまでも無いでしょう。旧くは神話や寓話、聖書ですらも戦闘には事欠かないですし、創作には切っても切れない話題の一つであるのは間違い有りません。

割合として漫画が更に多くなると思うのですが、創作に於いては時に〝インフレ〟と呼ばれる現象が起きます。俗称ではありますが、知っている人も一定数は居ると思います。

簡単な説明ですが例えば、『ゴブリン』という五の強さを持つ敵が序盤に一体、遭遇してしまったので主人公とヒロインが協力して五回の攻撃を繰り出して、更にゴブリンから二回の攻撃を受けて怪我をしながらも苦労して勝利を収めました。

物語の終盤に於いて『デーモン』と遭遇。デーモンは五十の強さを持ち、デーモンが十体。その上、千を超えるゴブリン軍団にも囲まれました。少なくとも主人公は序盤よりも凄く強くなっているのは大抵の世界では当然の事なのですが、主人公は強くなり、既に周囲より英雄と称えられており、神から授かった魔法も習得済み、指一本でその魔法を使いデーモンもゴブリンも全ての敵を倒し、もちろんゴブリン達の攻撃は一度すらも繰り出される事は無く、主人公は何の苦労もせずに戦闘に勝利した。

この例の通り、序盤と終盤の主人公の成長率が桁違いで、その差に意味を見出せない時や違和感が有りすぎる、もしくは敵キャラクターの意味が無くなる時に〝インフレ〟という言葉が使われるのが多いと思います。


この現象は有名無名問わずに創作で起こり得る、又は起こっている現象で、某有名漫画は酷いですよね。その点で〝インフレ率〟とでも表す序盤と終盤の強さの差に於いて、無い事ではないけれどゲームの世界では抑えられていると感じますが。

最初の時よりもこれだけ主人公が強くてなったんだぞ!と読者や登場人物に実感させたり、物語が進んでいく過程で強くなり過ぎたり、何らかの意図が有ったりするのかも知れませんが、個人的に違和感を感じざるを得ない場合が多いのです。

この現象に反旗を翻したり、論説を推したりしても意味が無い事は分かっていますが、どうしても当方は馴染めませんね。

ギャグテイストな世界には文句を言うほど無粋では無い心算ですが、それ以外に関しては微妙。

例えば、個人で惑星を破壊する程に強いのなら、部下や仲間を持つ必要は有るんですかね?例に出した通りに、ゴブリン軍団を魔法で一蹴出来るのならヒロインは必要ですかね?ヒロインだけでは無く、ゴブリンの存在価値は?ゴブリンとデーモンが仮に絶対悪なのだとしたなら、何故、主人公はデーモンもゴブリンも根絶しないのか?という疑問は避けられない筈。

そして、それ程に強くなれる主人公が存在する世界ならば、主人公に次ぐ強さの味方キャラクターはデーモンに簡単に勝つ事が出来るのでは?それ以外の物語に関係の無い戦闘職の人達でもデーモンに勝てるのではないのか?もし仮に勝つ事が出来るのなら、主人公の存在価値自体が無くなってしまう可能性が出てくるかも?

逆に主人公のみがそのくらいの強さを持てるのだとして、それ以外の戦闘職の人達はデーモンに圧倒的に勝てない世界だとしたなら、何故にその人達は滅びないのか?そして何故、主人公のみがそんなに超越する強さを持てるのか?その超越した強さはぶっちゃけ、すでに同種族じゃないよね?

ざっと挙げただけでもこれ程の疑問と矛盾と違和感が止め処なく溢れる訳で、その溢れた諸々を説明されるか設定されるかしていない創作が多い。当方だけの感覚では無い……と思います。

自分の好きなキャラクターが薄々とフェードアウトしていったり、雑魚敵が路傍の石以下に無意味になったり、違和感があり過ぎて虚しい。


その強さに意味は有るのか?


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