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こんな私で何が悪い -発達障害を診断された経緯と社会モデルを重んじる私の障害者観-


息子の就学選択のために夫と小学校の見学に行った帰りに、ふと夫が私にこう質問した。

「キミは自分の障害のことをどう思ってるの?」

彼が言う私の障害とはアスペルガー症候群、今でいうところのASD(自閉症スペクトラム障害)のこと。


お子さんやご自身が発達障害と診断された方、
高IQや2Eかもしれないなと思ってる方、発達障害に関わる全ての方に読んでいただければ幸いです。



ちょっと違う子

確かに私は他の人とは違っていました。それは幼少期から気付いていたことでした。

「博士だね」
「物知りだね」
「どうして人と同じことができないの?」
「他の子どもと違うんですよ。見てあの目、怖い」
「大人を見下している」
「大人みたいなことを言う」
「子どもらしさがない」
「ゾッとする」
「子どもなのに40代の人と話してるのかと錯覚してしまう」
「大人を馬鹿にするな!!」

どれも中学に上がるまでに幾度となく周りの大人から言われてきた言葉たち。


何かが違う。人とは違う。これは病気なのか?それとも頭がおかしいのか?精神障害なのか?私がおかしいのか?周りがおかしいのか?

そう悩んだ高校時代、ネット上にあった保健室サイトに入り浸っては相談をしていましたた。
当時はアダルトチルドレンや境界性人格障害などという概念が流行っていて、それに当てはまりそうにも思ったが何かが違う…。

そうやって違和感は常に感じていました。


学生時代の交際相手には幾度どなくこういわれました。

「お前は病気じゃない。そんなもんじゃない。頭が狂っている。お前は狂ってるんだよ!」

当時は発達障害という概念もあまり一般的ではなく、"のび太ジャイアン症候群"、"片づけられない女たち"なんていう言葉が出始めたばかりの頃。

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