友野と手拍子｜フィギュアスケート

今シーズンの友野選手のフリーはとてもよかった。

観客の誰一人として、咳・くしゃみ厳禁の静かなピアノ曲。
切なく美しい調べにのせて、すべての要素が音楽に溶け込んだような友野の演技。
曲自体には特に盛り上がる部分はないのだが、最初から最後まで演技に引き込まれて、観客と友野選手が一緒に短い夢を見ているような四分間であった。

私は今まで友野といえば手拍子、手拍子といえば友野、のような浅い見識を持っていた自分を恥じた。

たとえばアダム様のラ・ラ・ランド、とかレジェンド羽生のリバーダンスとかはあまりピンとこない（見たいけど）が、友野は芸の幅が広く、なおかつ自分自身の個性も生かせる才能の持ち主なのだと思う。

ショートでは100点超えも経験している友野選手。
来シーズンは再びグランプリシリーズでの表彰台など、さらなるご活躍をお祈りいたします。