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朝起きて最初にやるのは歯磨き

#日々の大切な習慣


寝起きの口の中は細菌が繁殖して不潔な状態。
細菌は平均して3時間以降で爆発的に増えてきて、8時間を迎えるころには飽和状態を迎えます。
起床直後はうんこ10グラム量の細菌がいるとも言われています。

というのをニュースで聞いたかネットで見かけたのだったかな?

朝ごはんを吐きそうになる情報に、すぐに実行しました。
起きてすぐの歯磨きを。

食事前に歯磨きをする事には抵抗もありました。
もともとチョコミントも嫌いだったんですよ。

歯磨きしながらチョコを食べている感じがして。

さらに、もともと歯磨き後に口をすすいでも泡切れが悪くて喉に絡んだりしていたのもありました。
喉が人より狭いんですかね?
年を取ったらお餅をのどに詰まらせて逝ってしまう想像もできます。
それはお餅を回避する事と、麺でもすすらずによく噛んで食べるようにする事でなんとかなっていますが。

今回の問題は歯磨き粉です。

結論から言ってしまうと、ラウリル硫酸ナトリウム (SLS)フリーの歯磨き粉を使う事にしました。

オーストラリア在住時代にはSensodyne

日本ではヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(コカミドプロピルベタイン)を使っているシュミテクト。
(シュミテクトでもSLSを使っているのもあるので注意)

又はライオンさんだと、システマハグキプラスWハミガキなどがSLSフリー。


口内の抗菌作用で言えばSLS入りの方が良いので、SLS入りの歯磨き粉で問題が無い方はどうぞそのままご利用ください。

私と同じように泡切れが気になる方や口内が乾いたりする方はSLSフリーの歯磨き粉を試してみてください。

少なくとも私は歯磨きをした後の口の中が以前よりも『歯磨きしました感』がなくなりおいしく朝食を頂けています。

そんなんで改めて歯磨き粉を調べてみました。

当時はオーストラリア在住で、リサーチも英語で行ないました。

https://www.researchgate.net/publication/353729154_Foaming_at_the_bit_-_Sodium_Lauryl_Sulphate_SLS-free_toothpastes#pf3

歯磨き粉は古くから使われてきましたが 、過去1世紀以上にわたって、口腔疾患の予防や治療のために効果的な成分が歯磨き粉に加えられるようになってきました。
フッ化スズ、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなどのフッ素塩は、歯磨き粉の有効成分として、乳歯列および永久歯列の虫歯を効果的に減少させます。
また、一部のフッ素塩は、歯垢の蓄積を直接抑制することも示されています。
フッ素塩は歯磨き粉の有効成分の一つに過ぎません。その他のものとしては、以下のようなものがあります。

  • 非フッ素系抗う蝕剤 (例: カルシウム・リン酸塩、金属、キシリトール、抗菌剤) (14)

  • 抗歯石剤 (例: ピロリン酸塩、ホスホン酸塩、亜鉛塩、コポリマー)

  • ホワイトニング剤 (例: シリカやアルミナなどの研磨剤。酵素、過酸化物、界面活性剤、クエン酸、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩などで強化されることが多い) (15)

  • 消臭剤と抗知覚過敏剤 (例: カリウム塩、アルギニン、フッ化スズ、ナノハイドロキシアパタイト) (3, 4, 15)

一方、賦形剤は、歯磨き粉の有効成分をかさ増ししたり、安定化したり、効果を高めたりする役割を果たします。具体的には以下のようなものがあります。

  • 着色料 (例: クロロフィル、酸化チタン)

  • 甘味料 (例: アスパルテーム、ソルビトール、サッカリン)

  • 香料 (例: ペパーミント、スペアミント、メントール、レモン、ユーカリ、フェンネル、パセリ)

  • ゲル化剤または結合剤 (例: カルボキシメチルセルロース、ガム、アルギン酸塩)

  • フィルム剤 (例: シクロメチコン、ジメチコン、ポリジメチルシロキサン、シリグリコール)

  • 保湿剤 (例: 水、グリセリン、ソルビトール、キシリトール)

  • 防腐剤 (例: アルコール、安息香酸塩、パラベン、フェノール系)

界面活性剤は、「表面活性」と「剤」の合成語で、液体の表面張力を低下させる化合物であり、洗剤、湿潤剤、乳化剤、起泡剤、分散剤として働きます。
19世紀後半まで、人造の界面活性剤といえば石鹸しかなく、第一次世界大戦後のドイツでの深刻な石鹸不足や硬水・酸性水での効き目の悪さから、石鹸代用品の開発が促進されました。

化学的には、すべての界面活性剤は、分枝鎖状、直鎖状、または芳香族の炭化水素鎖 (尾) に極性頭部基 (頭) が結合しており、その極性頭部部分の電荷に応じて分類されます (非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性イオン性/両性界面活性剤)。
界面活性剤は、脂質膜を可溶化させる相対的な能力を持つため、口腔上皮角質細胞への直接的な細胞毒性により、炎症性皮膚反応を引き起こす可能性があります
この反応は、以前の免疫学的感作とは無関係に起こります。

ラウリル硫酸ナトリウム (SLS) とは?

SLSは、ドデシル硫酸ナトリウム (SDS) や C12H25NaO4Sとも呼ばれる、アニオン性の界面活性剤です。他にも様々な化学名で呼ばれます。

SLSは脂肪アルコールの硫酸化によって生成され、脂肪アルコール自体も純粋な形のものから、ココナッツオイルやパーム核油を加水分解・水素添加したものから得られます。
製造コストが低いことから、様々な産業や医療現場で洗剤として広く使用されるようになってきました。
SLSは、産業用製造工程や、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、経鼻吸収剤、および眼科用医薬品の賦形剤としても使用されており、生化学研究においても用いられます。
似ている名前のラウレス硫酸ナトリウムは、こちらもアニオン性の界面活性剤でいくつかの化粧品に含まれますが、化学的には SLS とは異なり、SLS の代わりにはなりません。

過去30年間で、SLSはほとんどの歯磨き粉の主要もしくは唯一の界面活性剤となっています。
また、多くのマウスウォッシュにもよく含まれています。

歯磨き粉に SLS が添加される理由

界面活性剤は単に泡立てるだけではなく、歯磨き剤の洗浄力を向上させることで「汚れが落ちた」という感覚を作り出すことに直接貢献しています。具体的には、泡立ちを良くしたり、口腔内へ香料オイルを広げたり、プラークや食べカスを除去したりするのに役立ちます。

SLS は脂溶性抗菌剤を可溶化させることができ、また細胞壁やウイルスエンベロープに干渉することで細菌やウイルスを直接殺すこともできます。
さらに、グルコース代謝に関わる細菌酵素の働きを阻害する作用も持ちます。
SLS は、歯磨き剤の抗菌・プラーク除去効果や使用感において重要な役割を果たしています。

歯磨き剤の界面活性剤は、ホワイトニング剤としても機能します。
歯科医は注意が必要です。
多くの歯磨き粉ブランドは、ホワイトニングタイプの製品に SLS を添加していますが、ホワイトニング効果のないタイプは SLS フリーである場合があるのです。

好まれる歯磨き粉の方が使用遵守率が高いのではないかという推測がありますが、研究では、SLS 入りと SLS フリーの歯磨き粉の間で、プラークの増殖や歯肉炎の軽減に関して臨床的な違いは見られませんでした。
しかしながら、消費者は、SLS 入り歯磨き粉の方が汚れが落ちたように感じられ、費用も安価であることから好む傾向にあります。

SLS入り歯磨き粉の問題

SLS はまた、歯磨き粉が味覚に与える特異な効果、いわゆる「オレンジジュース効果」の原因でもあります。
これは、歯磨き後すぐにオレンジジュースを飲むと、不快で渋みを感じるようになる現象です。
これは、SLS が味蕾を直接抑制することと、通常は苦味受容体をブロックしているリン脂質 (脂肪に含まれる) を溶解させることによる間接的な作用の両方によるものです。

歯磨き剤の界面活性剤は歯肉上皮を傷つける可能性があり、SLS 入り歯磨き粉に長期的に暴露すると歯肉血流量が増加することが示されており、粘膜に浸透する能力を示唆しています。
SLS はまた、口腔粘膜の乾燥を引き起こす可能性もあります。
さらに、SLS は口腔粘膜上皮の剥離 (剥がれ) を引き起こす可能性があります。

1970年代以来、歯磨き剤の界面活性剤が口腔上皮剥離に関与していることが認識されており、1980年代には SLS が原因として特定されました
歯磨き粉に含まれる低濃度 (0.25% 程度) でも同様の現象がみられます。
剥離とそれに続く粘膜萎縮により、他の物質がより容易に粘膜に浸透し、灼熱感を誘発することがあります。
特に口が乾燥している方や高齢者の方は、上皮萎縮がすでに起こっている可能性があるため、症状が出やすい傾向にあります。

口腔粘膜は生体にとって重要な生理的バリアであり、環境抗原や発癌物質が口腔粘膜を透過して宿主の免疫反応を引き起こすことは、いくつかの口腔粘膜疾患の病因に重要な役割を果たすと考えられています。
歯磨き剤に含まれる SLS は、口腔粘膜のバリア機能に影響を及ぼし、反復性アフタ潰瘍 (RAU) など自己免疫性炎症性口腔疾患を引き起こす因子となり得るという仮説が立てられています

界面活性剤に関して言えば、刺激性は界面活性剤の濃度 (および繰り返し使用) と直接関係しており、界面活性剤部分の極性にも関係しています。
一般的に、アニオン性およびカチオン性の界面活性剤は、非イオン性および両性イオン性/両性界面活性剤よりもはるかに刺激性が高いです。SLS はアニオン性の界面活性剤です。

SLSの代替界面活性剤

SLS の刺激性の少なさを目指した代替界面活性剤の研究が行われており、いくつかの選択肢が見つかっています。
その中でもっともよく使用されているのが、コカミドプロピルベタイン (CAPB) という両性イオン性の界面活性剤です。
CAPB は、ココナッツオイルとジメチルアミノプロピルアミンから生成される近接した構造を持つ有機化合物の混合物です。

アメリカ接触皮膚炎学会により 2004 年の Allergen of the Year に選ばれ、Ⅳ型過敏症反応を引き起こす可能性があるものの、その後の分析により、CAPB によるアレルギー反応はまれであり、陽性反応の大部分が偽陽性である可能性が高いことが判明しました。
しかしながら、口腔ケア製品に含まれる CAPB に対する接触口唇炎 (Ⅳ型過敏症反応の一種) の症例報告が少なくとも 1 例存在しており、パッチテストの結果からも CAPB が原因であることが示唆されています。
また、CAPB は苦い後味があることも報告されています。

その他、歯磨き粉に使用されている界面活性剤としては、ココナッツ由来の脂肪酸から得られるラウリルスルホコッカリン酸ナトリウム (SMCT)、ポロキサマー、ステアレート-30 などがあります。
特に、ポロキサマー 407 (商品名プルロニック® F127) は広く研究されています。
ポロキサマー 407 は常温では液体ですが、体温ではゲル状になり、粘膜を刺激しないようです (34, 41)。
ステアレート-30 は非イオン性のステアリン酸ポリエチレングリコールエーテルで、SLS 入り歯磨き粉に比べて粘膜障害が著しく少ないことが示されています。

SLS フリーの歯磨き粉が推奨される場合

では、いつ SLS フリーの歯磨き粉を勧めるべきでしょうか?

経験的に、口腔粘膜潰瘍 (びらん性口腔扁平苔癬、反復性アフタ潰瘍など) や唾液分泌機能低下 (シェーグレン症候群など) の症状を訴えて口腔内科を受診する患者さんは、SLS フリーの口腔ケア製品を使用すると、口腔内違和感が改善し、潰瘍の悪化が抑えられると報告しています。
また、灼熱感症候群が疑われる患者さんも、SLS フリーの歯磨き粉に反応することがあります。

SLS フリーの歯磨き粉の有効性については、十分な臨床研究が行われていないため、はっきりとはわかっていませんが、このような場合に補助的に処方することで効果が得られる可能性があります。中には、患者さん自身が SLS フリーの歯磨き粉の方が良いと気付き、SLS とフッ素のどちらも含まれていない「ナチュラル」タイプの歯磨き粉を選ぶ方もいます。

しかし、フッ素は歯の硬組織を守るために重要であることを患者さんに説明する必要があります。さらに、ニュージーランドでよく知られている「ナチュラル」タイプの SLS フリー歯磨き粉の中には、プロポリスが含まれているものがあります。プロポリスはミツバチが蜜蝋と樹木の新芽や樹液などの分泌物とを混ぜて作るものですが、粘膜や皮膚に対する感作性を高める (つまり、アレルギー反応を引き起こしやすくする) 可能があり、唇の接触性アレルギー反応や、口腔潰瘍の原因となることが報告されています。
口腔粘膜に炎症や潰瘍がみられる場合は、このような歯磨き粉の使用は避けるべきです。

SLS入り歯磨き粉の方が抗菌作用は強い

口腔内が敏感な人にはSLSフリーの歯磨き粉の方がいいかもしれないが、抗菌作用ではSLS入りの方が優れている。

市販の歯磨き粉において、フッ素濃度が 500 ppm から 1500 ppm の範囲であっても、細菌の増殖抑制能力には影響しなかった。
一方、歯磨き粉が大人用か子供用かで細菌の増殖に対する効果が異なり、大人用の歯磨き粉の方が抗菌作用が高かった。この抑制効果は、主に大人の歯磨き粉に広く添加されている抗菌剤である SLS によるものと考えられる。消費者は歯科医療従事者と共に、この違いを認識し、歯磨き粉を選ぶ際に考慮すべきである。

https://www.researchgate.net/publication/380319320_Antibacterial_effects_of_children's_and_adults'_toothpastes_containing_different_amounts_of_fluoride_An_in_vitro_study


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