見出し画像

株:6月3日 今日の岡崎氏のお話、今週の見通し

このnoteは素人の妄想の垂れ流しであり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものでもなく、将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものでもない。
最終的な投資決定は読者ご自身で判断するっス。
この記事にそそのかされて売買しないでスー、せんきゅー。


マーケットアナライズの岡崎氏

波乱の6月
おそらくメディアに書かれている事を読んでうなずかれている人もいると思うのですが、アメリカの景気が少しづつ確実にスローダウンしている。
スローダウン自体はいい事でスローダウンさせようとここまで金利を上げて来た。
スローダウンすればインフレが収まる。
インフレが収まれば金利が下がる。
金利が下がるのなら株は買いだろう。
これがスローダウンを肯定的に受け止める見方。

しかし、スローダウンが行き過ぎると不況感が漂って消費が落ちてきて良くない。
特に先週のPCEでインフレ率が収まってきたことは喜ばしいのだが、岡崎氏が注目していた実質個人消費支出が久しぶりにマイナスになった。
このマイナスが4月だけでとどまれば問題ないのだが4-6月の四半期で実質個人消費支出がマイナスになれば100発100中で景気後退入り。
アメリカのGDPの8割近くが個人消費なので、その8割近い数字がマイナスになれば他がどんなに頑張っても覆せない。

GDPでもファイナルディマンド、つまりアメリカ国内でどれだけ需要があるかと言うモノが落ちてくると、これは景気が弱いという事になる。
インフレ率は低下して金利を下げる余地は出てくるが、肝心の売り上げや利益が減ってくるのでアメリカの株式市場全体にとってはネガティヴになる。

日本の株は金曜の後場に上がって、よく日本のベテラン投資家は『金曜の後場高』(つまり来週強いぞ!)を喜ぶが、統計的にはそんなに高い確率ではない。
その勢いもあって今日月曜日は前場の段階ではプラスでここまでは良く上がってきているが、今週は今晩のISM製造業、明日のJOLTS求人、明後日ISM非製造業、木曜にECBの政策金利決定があり、金曜に雇用統計というスペシャルウィーク。

波乱の予兆はどちらともとれる数字になると岡崎氏は予想。
これで利下げと喜ぶ人もあれば、いや、アメリカの景気は相当悪くなってきているぞとネガティヴに取る人と両方いる。
岡崎氏は後者のウェイトが大きくなると見ている。
理由は2つ。
一つは、水曜のISM非製造業の景況感が今回もまた50を下回って2か月連続になると、経営者の後退感、不況感をあらわにしてきているという事になる。
予想は51.1だがそんなに簡単に戻れるのだろうかという懸念。
もう一つは言わずと知れた雇用統計。
今回は特に失業率に注目。
前回は3.9%で今回の景気がピークだった時の3.4%から0.5%上がっている。
アメリカの景気は日本よりも非常に大きくてダイナミック循環を描くのでいったん上がりだした失業質は止まる事はないので4%の乗ってくるんじゃないか?
非農業部門の雇用者が18万人増えると見られているが、ほとんどが掛け持ちで、極めて微弱な上昇あるいはフラットになるんじゃないか?という予想をしている。
あくまで過去のパターンからの推測で予想しているが、過去の傾向通りなら雇用は悪化していく。
NVIDIAを代表する半導体が引っ張ってくれているが、景気敏感株の輸送、運輸関連は低迷が続いている。
小売りもウォールマートとコストコ以外のおびただしい数の小売りはマイナス方向にいっている。

これらを踏まえて波乱の6月。

日本の株に関してもこれは『売り』のパターンだろう。
この月曜の戻りを売っていく戦略で攻めてみてはどうかという1週間だと思います。

特に日本の場合は鉱工業指数が予想外のマイナスになってしまった。
みんなは『3月が良すぎたからその反動だろう?』、『半導体、電子部品機器の生産が増えて在庫が低いままというグルグル循環が東の方に動いているから大丈夫だ』と言っているが、日本の利益や成長は自動車に代表される輸送用機器、耐久消費財。
耐久消費財の出荷と生産がどれだけ伸びているかが重要だが全然伸びていない。
むしろ在庫率が上がり続けている。
GDPで言うと日本は2四半期連続でマイナス成長(?)、個人消費は3四半期連続でマイナス。
名目で見ると伸びているが全てインフレに食われている。
世界の中で最もスタグフレーションなのが日本。
これを打破するために春闘で賃金の引き上げが決定されたが、その最初のデータである4月が冴えなかった。
これから日本の個人消費が回復できるのかどうか?
生産を回復できるのかどうか?
日本も半導体に過度の期待をかけていいのか?

6月の第1週は利益の確定から入っても損はないのではないか?というのが岡崎氏の戦略。

(鈴木氏)
コロナのゼロゼロ融資もこの6月までで信用保証協会の代位弁済も急増している。
中小企業が大きな試練を迎えている。
地銀は好調だが6月からはこれまでと違って警戒しないといけない。

(岡崎氏)
日本の金利が上昇しているが?
これも2つの見方がある。
一つは、心配することない、日本の名目成長が増えていくからだ、健全な姿に戻っていく。上がったところで1.1%でアメリカの4.5%に比べたら低い。
上昇しても0.1%だから短期プライムレートも住宅金利も問題ない。
これは銀行全般に利益が確保できるので良いという見方。
しかし、肝心かなめのモノは何かというと、家や車を買おうとするかどうか、消費が本当に回転していくかどうか。
2019年の第4四半期から全然増えていない。
ずっと同じ節約生活をしている。
これが果たして賃上げで4ー6月期に伸びるのかどうか?
出だしはつまずいている。
つまずいている中で日本の金利がどこまで上がるかというのはナンセンス。
景気が悪いんだから大して上がらない。

今の1.1%を議論している人たちは『日銀が上げるんだ』と、『日銀が無担保コールレートを0.1から0.25に、0.25から0.5まで上げるんだ』

つまり、金利というゼロ年から10年、30年、40年とある金利の体系の中のアンカーとなっているゼロの部分が上がるから長い部分も上がって行くんだ、という議論。

しかし、上げようと思った時に日本の景気が低迷していたら『何をやってんの?』という事になるのでブレーキがかかる。

そう言う事を全部複合して、為替は大して円高にならないから155~157円で維持されている。
こういう込み入った状況で始まった6月。

波乱とはいえ、コロナや金融危機のような大きな下げにはならない。

今起きているのは、アメリカという大きな国の消費が息切れしている。
金利の引き上げによる息切れで経済全体が小さくなり始めた。
つまり金融緩和すれば解決するのでさほど込み入った話ではない。

むしろ込み入った話は日本のスタグフレーション。
とりあえずデフレは脱出したので、焦点は少なくとも1%の成長を安定的に確保できるかどうか。

この1週間では37000円までは下がらない。おそらく38000円くらいではないか?
来週のSQまでは売りが攻勢ではないか?





























日本の4月鉱工業指数

  • 4月は生産、在庫、在庫率は低下、出荷は上昇であった。

  • 製造工業生産予測調査によると、5月は上昇、6月は低下を予測している。

  • 総じてみれば、生産は一進一退ながら弱含んでいる。

汎用・業務用機械工業が良くない。
生産と出荷が低下し在庫が増加は良くない。

企業の生産活動マインド指標はやや上昇している

生産は、前月比-0.1%の低下
低下業種
輸送機械工業(除.自動車工業)、汎用・業務用機械工業、電気・情報通信機械工業等

上昇業種
生産用機械工業、金属製品工業、無機・有機化学工業等

出荷は、前月比0.2%の上昇
上昇業種
自動車工業、生産用機械工業、金属製品工業等

低下業種
汎用・業務用機械工業、電気・情報通信機械工業、輸送機械工業(除.自動車工業)等

在庫は、前月比-0.5%の低下
低下業種
無機・有機化学工業、石油・石炭製品工業、鉄鋼・非鉄金属工業等

上昇業種
汎用・業務用機械工業、電気・情報通信機械工業、その他工業

主要企業の生産計画を調査した製造工業生産予測調査によると、5月は前月比6.9%の上昇、6月は同-5.6%の低下見込み。
5月の上昇業種
輸送機械工業、生産用機械工業、電気・情報通信機械工業等
6月の低下業種
生産用機械工業、輸送機械工業、化学工業等

企業の生産活動マインド指標(DI)は6.1で前月の-2.3から上昇

消費動向調査、改善に足踏みがみられる

5月の消費者態度指数は、前月差 2.1 ポイント低下し 36.2

「耐久消費財の買い時判断」が 2.8 ポイント低下し 29.0、「暮らし向き」及び「雇用環境」 が共に 2.2 ポイント低下し、それぞれ 33.9、42.0、「収入の増え方」が 1.2 ポイント低下し 39.9

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?