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保育士試験実技対策【造形】 背景の描き方のパターン例。パターン化できないケースも解説!

背景の描き方を毎回考えていたら大変です。極力パターン化してしまいたいところですよね?こちらの記事では、背景をパターン化するメリットデメリット、背景のパターン例、またパターン化できないケースについても述べていきます。

なお本記事はプロモーションを含みます。


背景をパターン化するにはメリットデメリットがあります。

パターン化するメリット・デメリット

メリットは、パターン化することで考えずに済みますね。時間短縮につながります。かなりの出題に対応できるため、これはやっておきたいところです。

デメリットは、いつも背景を同じ描き方で書いていると、こんな問題が出た時に苦戦します。

【事例】
M保育所の3歳児クラスの子どもたちは、保育室内で大きな鬼の顔が貼られた壁に向かって豆まきを楽しんでいます。保育士はそばで見守りながら遊びに加わっています。

<条件>
1.事例に書かれている保育の様子がわかるように描くこと
2.子どもを3名以上、保育士1名以上を描くこと
3.枠内全体を色鉛筆で着彩すること

令和4年後期 保育士試験 実技 造形で出題された過去問

こういう問題が出た時は、壁面を斜めに変更するまたは壁面の位置を思い切り下げて鬼の顔が見えるようにする必要がありそうです。
つまりパターン化していてもすべての問題に対応できるわけではないので、こういう壁面を見せるような構図の場合には背景を変える必要がありますね。このようなパターン化できない事例については後で述べます。
(なおこの過去問についての45分ノーカット動画はこちら。構図の参考にどうぞ)


パターン化した場合の背景の描き方をこのあと紹介していきます。
パターン例の動画はこちらですが、これ以外にもこの記事で紹介していきます。


保育室

●壁面について

画面の大体1/3くらいのところに壁面と床の境界を描きます。
壁面に何もないとかなり寂しい背景になってしまいますので、動画の例のように、壁面には窓を描いたり、子どもたちの造形の作品などを飾ると良いでしょう。

またこの例以外にも、巾着を吊り下げたり、壁面に保育士がつくった動物や花などの飾りを描いたりしても良いでしょう。また棚や引き出しなどを配置してもよいです。

行事の様子であれば、その行事の様子がわかるような、飾りをつけておくのも良いですね。

●床について

床については、黄土色で塗るのが無難です。そして極力、床の板目をかくようにしましょう。板目がないと園庭との見分けがつきにくい場合があります。一目瞭然でここは室内である、とわかることが試験ではとても大事です。

園庭

●壁面について

フェンスを描くことで園庭っぽい表現ができます。最低限これだけでもいいです。ただそれだけではちょっと寂しいので、動画の例のように木やタイヤを描いたり、鉄棒、花壇、遊具など描いたりしてもいいでしょう。

フェンスの向こうは植え込みにして、その上は空を描いてしまいます。そうすると余白がなくなりますね。

フェンスではなく園舎を描いてもいいでしょう。園舎の場合は保育室との見分けがつきにくいので、横にやっぱりフェンスをつけるといい気がします。

●地面について

こちらも黄土色で塗ります。均一にぬるというよりは、すこし強弱をつけると良いです。奥が少しだけ薄く、手前を濃くぬるとよりリアルな表現ができます。また人物の影部分(下)を塗る際に筆圧を高くして濃く塗っていきましょう。


ホール

●奥の舞台について

動画では奥に緞帳(どんちょう)を描いてしまったのですが、よく考えると、両脇にどんちょうがくくられているので、奥のどんちょうは間違いですね。壁面ということにしてクリームで塗ればよかったです。壁面が奥にありその手前に舞台を表現します。舞台の両脇にどんちょうをカーテンのようにくくります。これが一番楽な書き方だと思います。緞帳が多いと陰影を作る必要があり、塗る手間がかかります。

●床について

これも保育室同様、黄土色で塗り、板目をつけます。

廊下

ご質問があったので動画では廊下を描きましたが、廊下の表現は保育室と見分けるのは難しいと思います。強いていうなら動画のように斜めに1点透視図法で描くのが最もわかりやすいと思います。ただ人物配置がものすごく難しい。この出題は限りなくない気がします。出題されたら鬼だなと思っています。

公園

園庭と同じでいいです。わからないです。
地面を芝生に変更すると若干公園っぽさがますかもしれません。

パターン化できない例:壁面や木を使った問題の場合

デメリットで述べたように、壁を使った例の場合は、1つのやり方は壁を思い切り下げてみてください。例えば窓を雑巾で拭いているなども同様に壁面と床の境界を下げます。そうすることで壁際の人物が大きく描けるはずです。なお、壁のすぐそばに立っている人物の足は、壁のすぐそばに置くようにしてください。そうしないとすごく距離が離れます。ここは初心者がミスしやすいポイントなので注意しましょう。

右は失敗例。壁から足が離れている=手元も当然離れている。

園庭にある木をつかって何かをしている場合も同じように下げます。例えば雨の外遊びの事例も指定こそされてはいませんでしたが、木(または園舎)からの雨水を溜めている様子を描くのが自然だと考えています。木は園庭のフェンス側付近に生えていることが設計上多いはずです。

ただし、木を横に配置する場合はパターン例と同じように、画面1/3のあたりにフェンスの下のラインを引いていいと思います。フェンスではなくて園舎でもいいと思います。

また、最初の方で述べた豆まきの事例のように、壁を斜め向きに配置しても良いです。人物の後ろ向きが描けない方はとっさの事態に備えて斜め向き配置もできるようになっておきたいところです。斜め向き配置は人物を横向きに描けることが良い点です。難しい後ろ向きを描く必要がありません。

ただし、斜め向き配置は、家具なども斜め向きに描かないと違和感がありますので注意してください。その場合、壁と並行にしてない家具の線は、画面の枠の横線と並行にすると描きやすいと思います(下図の右)。

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