志村と志村

お疲れ様でし
クリスマスイブと言えば、フジファブリック志村氏の命日やね

志村正彦(1980.7.10〜2009.12.24)


かくいう私も、実はさっきまで完全に忘れてM-1に夢中になり、手羽中の唐揚げを作って、1週間ぶりにビールを1缶だけ飲んでいたところやねんけども

つい先日、ミッシェルガンエレファント、チバ氏の訃報はかなり強烈やったけど、未来の私は、今日の私が志村氏の事をすっかり忘れていたように、チバ氏の事も忘れていくんやろか?と思った

人は悲しいくらい忘れゆく生き物ってミスチルも歌ってるけど、ほんまにそうやと思う

誰かが亡くなる、というでっかいイベントも、時が過ぎれば薄れていく

生きてる奴が一番偉いっていうか、生きてる人達は「生きてる人達」がメインの世界で生きてるから仕方ないんやけどね

それでも私は、亡くなった人の事を、事あるごとに思い出したりする
そしてその感覚を大切にしてる自信がある



別に命日じゃなくても故人を偲ぶ事はある
友達もそう、自分より年下の仲間、後輩も、もちろん先輩も、写真を見たり、動画を見たり、音楽聴いたりして思い出す

無宗教やから、そこに思想もクソもないねんけど、ただ思考があるというか、想い出をガムのように噛み続けたい気持ちがある

フジファブリックに「同じ月」という曲がある

曲全体を通して「結局僕は変われない」って歌ってる



ナヨナヨした男性像やけど、めちゃくちゃしっくり来るというか、心地良い逃げ場のような曲で、昔からよく聞いている曲

弾き語りライブでカバーもした

私が、自分が作る曲の中で「変われない」みたいな歌詞を書く事がちょこちょこあるのは、ほぼ確実にこの曲の影響やと思う

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疾走感のある曲やったら、「虹」とか「銀河」とかを挙げたくなるけど、その気持ちをグッと堪えて「Sunny Morning」を推したい

途中でいきなりテンポ遅くなったりするけど



ギターリフのリズム感とか、スローテンポから原曲テンポに戻る時のドラムフィルとか、全部疾走感に繋がってる超良い曲

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フジファブリックは「とんでもない景色を見せてくれるぜ!」みたいなバンドっていうよりも、「うわ〜この景色知ってるわ〜」っていうのを見せてくれるバンドやねん


情景描写が得意やからなんやろうけど、歌詞がストレート過ぎて泣きそうになる
志村氏が見たであろう景色を、めちゃくちゃリアルに想像出来てしまう
勿論そんな景色、実際には見た事ないけども


自分の中で一番印象に残っているのは「赤黄色の金木犀」って曲やけど、これはもうベタ過ぎて推挙したくないくらいのレベルになってしまった

っていうか想い出補正が強すぎる
みんなもそういう曲あるよね?
自分が「最高!」と思って人に勧めて、微妙な顔されること、あるよね?
それは、勧める相手を間違えたか、自分の想い出補正がエグいだけな事が多いんや



てなわけで、まだまだ程よい心の距離感で聞けて、尚且つ情緒をぶっ壊してくれる曲として、この曲をガチでおすすめしたい

久々に聞いたら、無事にぶっ壊れました



東京の空の星は
見えないと聞かされていたけど
見えないこともないんだな
そんな事を思っていたんだ

「茜色の夕日」


めっちゃ普通の事言うてる・・・笑

でもそんな、つぶやきのような、ぼやきのような、そういうのが自分の生活とかと重なり過ぎて辛くなるくらい好きな曲や

僕じゃきっと出来ないな 出来ないな
本音を言うことも出来ないな 出来ないな
無責任でいいな ラララ
そんなことを思ってしまった
しまった しまった

「茜色の夕日」


こことか最高やん
歌詞の本当の意味はわからんけど、自分を客観的に見てるよね

自分じゃ本音を伝える事は出来んからな〜仕方ないよな〜って考える自分に向かって、「お前は無責任で良いよね」って楽観的に見てる自分もおって、真剣に悩まなあかん時でもそうやって考えてしまったわ、しまったしまった(やべ〜)、みたいな

ここのコーラスワークも、「考えてしまった」っていう後悔と、「やっちまった」っていう懺悔と、上手く表現されているような気がして胸に刺さるんよな〜

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フジファブリックというバンドはまだ生きてるし、志村氏は生前しっかり評価されていた

それでも直接伝えたかったな〜と夢のような事を考える
夢でしか出来ない事を考えている

志村氏よ安らかに。
また想い出させてね

では皆様、おやすみなさいませ〜

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