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【あいな里山公園】リュウキュウサンショウクイ?

5/18のあいな里山公園で記録されたサンショウクイ類
あまりわかりやすくはありませんが、数枚写真が撮れました

2024年5月時点でサンショウクイは亜種サンショウクイと亜種リュウキュウサンショウクイに分けられています
もうすぐ発刊される日本鳥類目録第8版ではこの2亜種は別種として扱われることになります
神戸市には夏鳥として亜種サンショウクイが渡来し、繁殖しています
私が見始めた1990年頃は亜種サンショウクイの渡来数が減り、危機的な種のひとつとして心配されていました
最近になって観察機会が増え、繁殖も再確認されるなど個体数は持ち直してきたかなと感じています
亜種リュウキュウサンショウクイは、元来、沖縄県や九州南部にのみ留鳥として生息していました。1990年代ごろから次第に九州の北部や、四国地方でも観察されるようになり、一部では繁殖も確認されているようです
私も神戸市内で冬期、北区、西区、垂水区で観察しています
亜種リュウキュウサンショウクイは留鳥性で、繁殖もそこでしている可能性が十分にあります
ということは神戸市では亜種サンショウクイと亜種リュウキュウサンショウクイの両方が繁殖しているかもしれません
今まで繁殖期に亜種リュウキュウサンショウクイを観察したことがなかったのですが、今回のサンショウクイ類が亜種リュウキュウサンショウクイならば非常に興味深い記録ということになるわけです

ちなみに過去に撮影した両亜種の写真です

亜種サンショウクイ オス 2020/04/20 神戸市西区神出町
亜種リュウキュウサンショウクイ オス 2020/11/01 神戸市北区山田町

亜種サンショウクイのオスは額が頭頂部(目の位置よりも後ろ)付近まで白く、胸も白いです
対して亜種リュウキュウサンショウクイは額の白い部分が狭く、胸が明らかに灰色味を帯びています
5/18探鳥会の個体は頭頂部がいまひとつはっきりしませんが、明らかに目の前方まで黒く見え、胸も灰色味が強く見えます
全体的に黒色が薄めに見える感じがするのは光の加減か、もしかしたらメスなのかもしれません
ちなみに亜種サンショウクイのメスは、額の白は狭いですが色はさらに灰色で、胸は白です

亜種サンショウクイ メス 2023/09/16 神戸市西区神出町

亜種リュウキュウサンショウクイの分布拡大は、気候変動の影響が大きいといわれていますが、非常に面白い現象です
ぜひサンショウクイ類に出会ったら注意して観察してみてください

このテーマに関しては、バードリサーチでもとりあげられていますので、参考にしてみてください


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