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#SaveTheCinema 映画リレー 第7回『ミリオンダラー・ベイビー』

地元の映画館・長野相生座ロキシーの支配人、田上真里さんからバトンを託された7日間映画リレーチャレンジ。7日目・最終日です。好きな映画を挙げていきます。

『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)。イーストウッドの映画は傑作揃いで、監督作『グラン・トリノ』『硫黄島からの手紙』『ハドソン川の奇跡』など、どれも言うまでもなく素晴らしい映画ですが、中でもDVDを買って見返しているのが本作です。

世代を越え、性別を越え、思想や文化を越え、他に行き場のない孤独な人間同士がつながる物語には胸を打たれます。この映画における老境の男と若い新人女性ボクサーの師弟関係に触発されて、拙作『宇宙刑事ギャバン THE NOVEL』では、ベテランの宇宙刑事・一条寺烈と、新人の女宇宙刑事の師弟関係の話を1冊の小説として書きました。

スポーツを扱う映画は大抵チームもので、仲間との絆を謳いつつ、「負けても優勝」的なテーマに寄っていくわけですが、本作は孤独と孤独がぶつかることで、お互いさらに己の孤独に向き合っていきます。終盤全く異なる方向へドラマがうねっていく辺り、イーストウッドは次元の違いを見せつけますね。

というわけで、7日間にわたって更新してきました、映画リレーチャレンジ、終了です。1日も早く、みんながまた安心して映画館に集える世の中になりますように。

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*脚本担当作、東映まんがまつり『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』公開待機中!

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