【S2最高395位】遅漏包茎マラカッチンンンコー構築【マラコー+トリル】

はじめに

※この段落は2020年8月6日の追記です。現在この構築のレンタルは枠の都合上公開しておりません。

初めまして。ツイッターでは小林、基本的にきばやし、TNはアルトリウスとそれぞれ名乗っています。7世代初期のWCSルールを機にダブルバトルに本格的に参入し、8世代でついにダブルバトルメインになりました。

今回ここで紹介するのは、S1終盤からS3終わりにかけて僕がダブルバトルのランクバトルで使用していた構築です。タイトルは下ネタですが、これはまさしくネタであり、実際呼ぶとすれば「マラコー+トリル」が、内容的にも倫理的にも正しいでしょう。

この構築は、弱点こそ多いですが、やることが単純でかつキャラクターパワーが高いため、それなりに強い構築だと思います。僕は糞ザコなのですが、それでも最高395位最終933位という高ランクまでたどり着けるぐらいですからね。

ちなみに公開理由は、①先述の通り強いと思うから②承認欲求③もうこの構築を使わないから中身バレても良い④後半に書いてある愚痴を吐き出したかった、の4つです。②が一番大きいですかね()

画像2

構築経緯

S1前半では、7世代でずっと使っていた雨パ(ペリッパー、ルンパッパ、メガラグラージ、カプ・コケコ、カプ・レヒレ、ナットレイ)の惰性で、今作初期の話題を意識した雨パ(ペリッパー、ルンパッパ、カマスジョー、ナットレイ、ガラルヒヒダルマ、トゲデマル)を使っていました。

その後、ドラパルトのアクロバットに注目し、イエッサン♀と組み合わせてドラパルトのサイコシードを発動して耐久を確保しつつ、ダイジェットでウオノラゴンやエンニュートをサポートするという構築を使いました。メイド(イエッサン♀)とドラゴン(ドラパルト、ウオノラゴン)がいるし、ツイッターでは小林と名乗っているので、「小林さんちのメイドラゴン構築」(イエッサン♀、ドラパルト、ウオノラゴン、エンニュート、エルフーン、草ロトム)と呼んでいますその後、調整して、ウオノラゴン、エンニュート、草ロトムを、ジュラルドン、リザードン、水ロトムに変えたものの、やはりしっくりきませんでした。

そこで、次にトリルパに手を出したわけです。7世代でもトリルスタンパ(メガガルーラ、クレセリア、ヒードラン、霊獣ランドロス、メガリザードンY、ツンデツンデ、みたいな)は使っていたのですが、最強パーティと名高い割に今一つ使いこなせず、ずっと上からドカンドカン殴る雨パを使っていました。それ以来トリルパには苦手意識があったのですが、ここで触ってみることにしたんです。そしてこれが、なんとぴったりはまりました

まず、当時流行っていた組み合わせをそのまま使おうということでブリムオン+イエッサン。戦っていて強かったし、極端な鈍足でありながら命中安定の超火力範囲技を放てるコータスを採用。そしてコータスを入れるからにはトリル一辺倒にならないよう、7世代で流行ったドレディアコータスもどきをやろうということで、マラカッチ、キレイハナ、ラフレシアのどれかの採用を決定。その後、トリックルームを安定して発動できるうえに火力もあるし今作流行ったドラパルトやウオノラゴンにも打点があるミミッキュ、あとゲーム実況者・ペリカンさんが使ってた雨パ対策のトリルエース・ダダリンを採用。

で、マラカッチ、キレイハナ、ラフレシアのどれにするかと悩んだ結果、様々な考察(個別育成論にて記述)の末、マラカッチを選びました。

結果、皮があるミミッキュ、「ン」がつく3匹のポケモン、マラカッチという二重で下ネタになりそうな名前、「コ」がつくコータス、トリル(遅い)ということで、下ネタ好きの僕の頭が暴れた結果、タイトル通りのアホみたいな名前になりました。

個別育成論

①イエッサン♀

性格・図太い

努力値・H252、B252、D4

実数値・H177、B128、C115、D126、S105

  技・マジカルフレイム、このゆびとまれ、てだすけ、リフレクター

持ち物・ウイのみ

特性・サイコメイカー

解説

実は小林さんちのメイドラゴン構築の流用個体。当時、物理技を受ける機会が多いと感じていて、図太いHBdにしました。B244D12にすればB=Dで効率が良かったのですが、やはり少しでも物理耐久を確保したかったんです。育成しなおすのが面倒くさくて呑気最遅とかにはしなかったのですが、結果的に、初手バンドリの二連岩雪崩怯み狙いに対し、多少Sを振ったバンギラスの上からリフレクターを貼って、次のターンの二連岩雪崩もミミッキュが耐えられるようにする、ということが可能になりました。ただ無振りジュラルドンと同速なのはどうかと思うので、図太いでS個体値29とかにしたほうが良かったかも。あと、初手オーロンゲからのイカサマもそれなりに受けたので、A下降補正も美味しかったです。A0粘っても良いかもしれません。

技は、まずこのゆびとまれてだすけは欠かせませんね。残りの2枠はとりあえず当初はマジカルフレイムサイコキネシスにしていたのですが、サイコキネシスを打つ機会がなかったのと、異常に物理環境だったのでS2中盤からリフレクターに変更。サイコメイカーなのにサイコキネシスを採用しないのはもったいないな、とは思ったのですが、マジカルフレイムはドリュウズやエルフーンのタスキを削りつつそれなりのダメージを与えたり、構築全体としてクッソ辛いジュラルドンにそこそこダメージを入れつつCを下げたりと大活躍だったので外せません。リフレクターを採用してから勝率が上がり、3桁に乗れるようになりました。S3から、コータスにもトリルパにも刺さるトリックルームふういんもらいびシャンデラが大流行し、僕のパーティにもぶっ刺さっているためよく初手で選出されるようになり、大体がタスキを持っているため、初手ミミッキュダイマックスで倒しきれないことが多く、攻撃手段がマジカルフレイムしかないのがもどかしい、なんてことも増えましたが、リフレクターに助けられた試合の方が多いです。

持ち物は、なるべく場に残るためにウイのみ。オボンでもよかったような気もしますが、マジカルフレイムとリフレクターでそれなりに場持ちして1/4まで削れてたくさん回復、てだすけし放題、ということもあったので、良かったと思います。

サイコメイカーがとにかく強力で、トリル展開の天敵であるねこだまし、いたずらごころ持ちに採用が多いちょうはつ、ワンチャン麻痺でトリルを防がれるいたずらごころでんじは(ここまで犯人はほぼオーロンゲかエルフーン)、これら全部を防ぐことができます。サイコフィールドを知らないのか、相手が先制技を撃ってくることがしょっちゅうありました。壁を張らないオーロンゲなんかはふいうち・ねこだまし・でんじは・ちょうはつ・うそなきあたりの採用が多く、よく無効化してニタニタしてました。でも壁を張るオーロンゲ相手には死です。

このポケモンは滅茶苦茶強く、トゲキッスと並んで補助ポケモンとしてあまりにも優秀だと思います。トリル役に多いゴーストタイプやエスパータイプの弱点となるゴーストタイプが無効なのもグッド。トリルを決めた後もマジカルフレイムやてだすけで補助するので場に残すと厄介な存在になります。選出率は圧倒的に一番で、数少ないマラコー初手以外では、ほぼこいつが初手に出ます。

②ブリムオン

性格・冷静(S個体値0)

努力値・H212、C252、B44

実数値・H159、B121、C206、D123、S30

  技・マジカルフレイム、サイコキネシス、マジカルシャイン、トリックルーム

持ち物・いのちのたま

特性・マジックミラー

解説

恐らくダブルバトルの一般的なトリルパにトリル役兼エースとして珠ブリムオンを入れるとしたら、こんな感じになるのかな、というテンプレに近い育成です。火力と範囲が欲しいので持ち物は命の珠、HPは珠ダメ調整(10n-1)でかつBD種族値が高くH種族値が低いのでなるべく高くしました。火力が欲しいので冷静でCぶっぱ、BとDならBの方が脆く、B=Dに近くするためにあまりすべてをBに配分、という感じです。

テンプレに近い構築なので解説は少ないですね。

トリル役にするにはあまりにも脆いので使いにくく、選出率は意外と低いです。ただトリルエースとして見るとかなりの火力があり、コータスでは辛いが特殊で攻めたい相手(ウインディなど)を倒すのに重宝しました。初手トリル役になるかと思いきや、トリルを決めた後に後発して攻撃、上手くいけば2回目のトリルを貼る、という役回りですね。

③コータス

性格・冷静(S個体値0)

努力値・H252、C252、D4

実数値・H177、B160、C150、D61、S22

  技・ふんか、ねっぷう、ソーラービーム、まもる

持ち物・もくたん

特性・ひでり

解説

本構築のエース。トリル+ドレコーには7世代でさんざん苦しめられたので、真似してやろうってことで採用。Bが極端に高いためDに厚く振る方が総合耐久は高くなるかもしれないが、物理環境のため普通にHぶっぱ、火力が少しでもほしいのでCぶっぱ、余りは流石に低すぎるD、という感じ。

技は、まず最大火力かつ範囲技かつダイマックスするととんでもない威力になるふんか、HPが削れた時でも高火力かつ範囲技で放てるねっぷう、辛い水地面勢やドサイドンを倒すためのソーラービーム、初手マラコーの時にねこだましが辛いのでまもる。まもるの枠はリザードンやキュウコンがとにかく辛いしDも低いのでだいちのちからやストーンエッジも採用したかったのですが、多分まもるに助けられた試合の方が多いですね。

持ち物は、小回りが利いて、ふんかのために少しでも確保したいHPを削らず、ダイマックスしても火力を確保できて、また等倍ごり押しができるように、ということでもくたん

とにかく、トリルエース枠の中でも、超高火力で命中安定の範囲技をボコスカ放てる上、S種族値20という圧倒的な遅さ(今作で火力がある鈍足はS種族値30が非常に多い。S29のブリムオンが強いのはそういう部分も大きいかも)が強すぎます。相手の天候操作役に砂や霰に変えられてもふんかの威力自体が高いため、意外と何とかなります。トリルパの天敵であるジュラルドンを一番多く倒したのもこいつ。お勧めポケモンです。

④マラカッチ

性格・臆病

努力値・H244、B12、S252

実数値・H181、B89、C126、D87、S123

  技・リーフストーム、てだすけ、おさきにどうぞ、ニードルガード

持ち物・きあいのタスキ

特性・ようりょくそ

解説

参考はこちら

今作において、特性ようりょくそでかつおさきにどうぞを覚えるポケモンは、先述の通り、マラカッチ、キレイハナ、ラフレシアの3匹です。それぞれに長所と短所があるのですが、マラカッチ最大の長所はその中で最も速いS種族値70。他2匹はS種族値60です。これはどれぐらいの差になるのかと言うと、以下の画像(この3匹のどれにするかに当たって当時の僕が作った考察メモの一部)の通りになります。

画像1

最速スカーフヒヒダルマ、最速スカーフロトム、準速スカーフサザンドラは当然警戒するべきであり、それはダイジェットでS1段階上昇がしやすい今作においては特にそうです。そういうわけで、マラカッチを採用しました。世間もその選択をするかと思っていたのですが、マラコーには当たらず、ラフレシアを採用した構築ばかりと当たったのはやや不満です。ねむりごな死すべし。

努力値は、最速、総合耐久上げるためかつH奇数を保つためにH244、物理環境なので余りB振り。

技は、採用理由のおさきにどうぞ、トリル下でも働けるてだすけ、マラコーで辛い初手ねこだましを回避するためのニードルガード、なんか攻撃しておきたいので最大火力となるリーフストーム。覚える技が少ないのですんなり決まりました。

持ち物は紙耐久を補うきあいのタスキ。この持ち物の存在もあって、ニードルガードは必須です。

やることは、初手でコータスと並べて、葉緑素による超速でおさきにどうぞを決め、コータスが先制してC特化晴れHP満タン木炭持ちタイプ一致ふんかを叩き込む。それだけです。当然コータスが狙われるのですが、やられた後も、裏から鈍足高火力エースのはずのブリムオンやダダリンを出し、そこに晴れおさきにどうぞをして上から動くことも可能です。リザードンキュウコンやリザードンコータスに対し、初手マラカッチダダリンで並べて、相手の晴れに便乗しておさきにどうぞ→ダイマックスダダリンのダイロック(いわなだれ)でダイマックスリザードンを破壊しつつ砂嵐にしてキュウコンの炎技の火力を下げる、という曲芸もありました。安定しないのでお勧めしません。初手バタフリーに対しては、初手コータスまもる、マラカッチはリフストでバタフリーのタスキ削り、2ターン目でおさきにどうぞふんか、という形で対応できます。

まあ、このマラコー、決まれば強いのですが、とにかく出しづらかったです。何せ、

(1)相手に晴れふんかであまりダメージが通らないのが多い(2)相手に晴れ以外の天候役がいる(3)いたずらごころ天候操作要因がいる(4)おいかぜエルフーンがいる(5)さきおくりヤミラミがいる(6)おさきにどうぞを阻害するこのゆびとまれ要因がいる

このどれか一つにでも当てはまったら出せないんですよ。このどれかに刺されたら、一瞬で崩壊して敗北直行ですからね。しかも、その全員が初手に出てきやすいという悲しみです。採用し始めたばかりやS2中盤まではそれでも選出率6割→3割と推移していたのですが、S2中盤あたりから、バンドリの安定感による流行、キョダイリザードン+エルフorヤミラミの流行、バイバニラ構築の流行、トリル封じのもらいびシャンデラの流行、が重なって、マジで全く出せなくなりました。S3やINC2月でもこの構築を使っていたのですが、マラカッチの選出は2割にも満たないです。選出できるのは、もうよほど刺さってる時ですね。それでも負けたことすらあります。ドレディアは器用で潰しがきくので使いやすいのですが、マラカッチはやはりあらゆる面で力が足りない、というのが感想です。ただ、これだけ書いておいてなんですが、結局僕はマラカッチをパーティから外せなかったんですね。理由は、とてつもない選出誘導能力です。こちら視点だとマラコーが無理な場合でも、相手視点だとやはりいきなり晴れふんかを叩き込まれたらきついものです。だから、相手は初手にマラコーも意識した選出をせざるを得ません。ねこだましであったり、おいかぜであったり、水タイプであったり。そしてそこには、サイコメイカーやトリックルームや後述のミミッキュのウッドハンマーが突き刺さります。それで勝てた試合も相当数あるので、選出がほぼ無くても裏で活躍していたような感じです。

⑤ミミッキュ

性格・意地っ張り

努力値・H244、A252、D12

実数値・H161、A156、B100、D127、S116

  技・シャドークロー、じゃれつく、ウッドハンマー、トリックルーム

持ち物・リリバのみ

特性・ばけのかわ

解説

本構築の屋台骨。ブリムオンで無理な場合の第2トリル役として採用したつもりが、ほとんどがブリムオンで無理な場合ばかりなので結果として一番のトリル役として初手で選出されまくりました。選出率はイエッサンに次ぐ2位。HP奇数を保ちつつ最大で244、攻撃もしたいのでAぶっぱ意地っ張り、ブリムオンで最も無理な相手であるジュラルドンを意識して余りD振り。S個体値を落としていないのは、おいかぜとトリルでスイッチする中速トリルパのトリル役兼殴り役として育てていたのを、そのパーティ自体がおじゃんになったので流用したから。これが活きた場面も多い(非トリルでバンギラスやS振ってないシャンデラより速く動けるなど)んですが、困った場面も多々ありました。特に、S振ってるジュラルドンなのかS無振りジュラルドンなのかで行動順が変わる点が困りました。S0勇敢にすれば、異常にSを落としたジュラルドンでもない限り確実に下回れるので、行動順を確定できるからです。

技は、基本技であり火力もあるじゃれつくシャドークロー、ドサイドンや水地面(とくにトリトドン)が辛いというのとトリルを張った後に自主退場できるウッドハンマー、それと役割のトリックルーム。かげうちを心の底から採用したかったのですが、採用している技全部かなり使ったので、選びきれずに採用しませんでした。

持ち物は、ジュラルドンとドリュウズ意識のリリバのみ(鋼を半減にする)。めっちゃ役に立ちました。

先述の通り、初手選出率が異常に高いです。また、S2終盤あたりから、トリルパ対策の、トリックルームふういんもらいびシャンデラやトリックルームふういんゴチルゼルを筆頭としたトリル封印ポケモンの採用が激増し、3試合に2試合は見るような形になりました。そういうわけで、ブリムオンやダダリンといったエースにとっておきたいダイマックスを初手から切って相手の封印役を意表をついて倒すという展開ばかりになりました。INC2月ではそういう試合が一番多かったと思います。そしてこれが異様に刺さり、かなり勝利に貢献してくれました。ただダイマックスをすると3ターンは必ずトリルを展開できないのが辛いです。ダイマックスしている間にミミッキュのHPを残したいとなるとイエッサンが犠牲になって裏からトリルが無い状態で無防備の鈍足エースを出さざるを得ない。イエッサンを守ろうとするとミミッキュのHPが削られて、このゆびとまれをしてもちょっとした範囲技でミミッキュがやられてトリルができない。こんな展開も、S3から数多くありました。僕がこの構築をS4から解体したのは、この構築にぶっ刺さるガオガエンやキョダイラプラスの解禁に加え、この展開がつらかったから、というのがあります。あと、イエッサン+トリルに対して岩雪崩で怯みを狙ってくる輩が非常に多く、それで負けることもかなりあって、色々な意味で限界だったというのもあります。だから今使っているパーティは、初手トリルは半々ぐらいですね。

⑥ダダリン

性格・勇敢(S個体値0)

努力値・H252、A252、D4

実数値・H177、A201、B120、D111、S40

  技・シャドークロー、パワーウィップ、ジャイロボール、いわなだれ

持ち物・とつげきチョッキ

特性・はがねつかい

解説

本構築のダイマックスエース。全体を通してのダイマックス数は一番です。努力値配分は普通にHA、足りないDを補うために余り配分。ゲーム実況者のペリカンさんが使っていて、対雨パに対してすさまじい安定感を誇るという文言に惹かれて採用。結果として、このパーティを使い始めたS1終盤から雨パが激減するという流れになりましたが、それを抜きしてもこのポケモンは強すぎて、ずっと頼りにしています。今のパーティにも形を変えて採用されています。

技は、タイプ一致最高火力かつその場で出せるパワーウィップシャドークロー、特性はがねつかいと鈍足を活かし高火力高安定感を生み出しまた強いフェアリーと岩が多い環境にぶっ刺さるジャイロボール、範囲攻撃で怯みワンチャンかつリザードンやウォーグルやコータスといった苦手な炎や飛行に刺さるいわなだれ。パワーウィップといわなだれは命中率が、シャドークローといわなだれは低い威力が気になるので、ダイマックスすることが非常に多く、そしてダイマックスできない試合は常に安定せず不安に駆られるという状態。ダイマックス技のほぼ全てがこれまたシナジーがすごい(相手のBを下げて等倍以上範囲が広いダイホロウ、コータスの邪魔をするアンチシナジーもあるが相手の1匹を狙って抜群を叩き込めるダイロック、グラスフィールドを展開して仲間や自分を回復しつつ自分のメインウェポンの火力を上げるダイソウゲン、実質タイプ一致の高火力でさらにBも上げられるダイスチル)ので、ダイマックスできるなら確実にしたいところ。

持ち物は、特殊が多い雨パの対策としてなので、ペリカンさんを丸パクリしてとつげきチョッキ。晴れていない中で特殊炎技、トゲキッスのエアスラッシュやダイジェットを受ける機会がかなりあり、雨パは少ないが、副産物として非常に安定感がありました。ただ、ダイマックスドサイドンとS種族値が同じで、かつこの構築では大体ドサイドンをダダリンに任せる形になるので、同速お祈りが精神的に負担でもありました。でも、チョッキのほうが安定していたと思います。

常に命中不安との戦いであり、またこのポケモンは環境にぶっ刺さっている(タイプ一致のゴースト鋼草は等倍以上範囲が広い、キッスバンドリドラパミミなどなど環境に多いポケモンに高火力弱点が突ける)ため、こいつが活躍できるかどうかで試合が決まる場面もかなり多かったです。

使用方法

①初手イエッサン+ミミッキュorブリムオンでトリックルーム展開

②マラカッチ+コータスでマラコー展開

最終的には9割がた①だったし、さらにその中でも先述の通り、大体がミミッキュでした。

基本選出

①先発マラカッチ+コータス、後発ブリムオンとダダリン

初手マラコーで荒らし、耐久と火力に優れる鈍足エース2枚で残りを潰していく展開。先にコータスがやられたら、ブリムオンやダダリンにマラカッチがおさきにどうぞ。先にマラカッチがやられたら、コータスとブリムオンまたはダダリンが並ぶ展開になり、どちらも火力があるし耐久も悪くないので1ターンに1匹は持って行ける。コータスの火力、ブリムオンのトリルという2択を迫ることも可能です。一番イージーウィンできるが、一番少ないし、一番安定感に欠ける選出です。決まると気持ちいいんですけどね。どういう時に出来るかと言うと、「いけそうな時」としか言いようがありません。そして、ほとんどがいけそうにない時です。

②先発マラカッチ+コータス、後発ミミッキュ+ダダリンorブリムオン

マラコー展開の基本形。初手マラコーで場を荒らし、どちらかがやられたらミミッキュが皮を盾にしてトリル、その後トリルエースが暴れるという展開。マラコーが潰されて何もできなくても、トリル下でダダリンやブリムオンが暴れれば逆転可能だったりします。

③先発イエッサン+ミミッキュ、後発コータスorダダリンorブリムオンから2匹

一番多かった展開。なにせ、ブリムオンがトリル出来ない相手が多すぎるんですよ。ジュラルドン、バンドリ、ヒヒダルマ、カマスジョー、インテレオン、シャンデラ、ゴチルゼル、キュウコン、コータス、ブルンゲル、エトセトラエトセトラ、これらから1匹でもいればブリムオンは無理です。1匹もいないパーティは最近ほぼ見たことありません。S3からは特にブルンゲル、シャンデラ、ゴチルゼルの増加に伴ってこの展開が多くなり、そしてミミッキュがダイマックスすることも多くなりました。ダダリンのダイスチルやイエッサンのマジカルフレイム・リフレクターの具合が良ければ、ブリムオンが2回目のトリルを決めたりすることもあります。そうなったときは大体勝ち。

初手の基本的な動きは、ミミッキュがダイマックスせずトリルするパターンなら、

(1)対バンドリ→イエッサンはリフレクター(大体相手が2連岩雪崩してくるから)

(2)対ジュラルドン→イエッサンはジュラルドンにマジカルフレイム(ミミッキュはリリバがあるためこのゆびとまれで守らなくても大丈夫だから)

(3)その他→基本通りこのゆびとまれ

どれか。ミミッキュがダイマックスするなら、もう臨機応変です。イエッサンは4つの技全てのパターンがありました。

また、トリル決めてからの2ターン目の動きが結構重要で、ミミッキュもイエッサンも生き残っている場合、

(1)対エルフーン→マジカルフレイムとシャドークローで集中(トリル返しを防ぐため)

(2)対バンドリ→イエッサンはドリュウズにマジカルフレイムでタスキ潰し兼それなりのダメージ、ミミッキュはバンギラスにじゃれつくかウドハンで少しでもダメージ(弱点保険発動されても、ここでダメージを与えれば裏のダダリンによる一撃倒しの確率が上がるためリターンの方が大きい)

となります。

④先発イエッサン+ブリムオン、後発コータス+ダダリン

行けそうなときはこれ。高火力のトリルエースが3匹という圧倒的なキャラクターパワーによって、相手を蹂躙しつくします。まあ大体無理なんですけど。これが決まった時は大体イージーウィンになります。初期のブリムオンイエッサントリルパはこれで暴れてたんですね。

厳しい相手

①時間を稼がれる相手

トリックルームは時間との戦いであり、時間を稼がれるとやばいです。威嚇バクア鬼火のウインディ、高耐久ダイマックスのバンバドロやカビゴン、長いターン両壁を張るオーロンゲ、種族値とダイスチルとダイアースで耐久力が上がるバンドリやジュラルドン、などなど、数多くいます。今ならキョダイラプラスとガオガエンがどんぴしゃですね。特に、初手壁貼りオーロンゲ+威嚇バクア鬼火ウインディ、後発にカビゴンやバンバドロ、という流れには、相手がよほど変な構築かよほどプレイングがかみ合わないか、はたまたこちらの運が良くないと勝てません。同じように、イエッサン+キョダイカビゴンも無理です。INC2月で発狂しました。見せ合いで見えてしまったら、相手の回線が切れるのを祈りましょう。諦めないとすれば、ブリムオンによるサイコフィールド珠サイキネ、ダダリンのパワーウィップやダイソウゲン、コータスの晴れふんか、てだすけ、などの超高火力を重ねて突破することです。カビゴンやバンバドロ相手には、特にダダリンのダイソウゲンが大活躍しました。

②各種自慢のトリル対策

ジュラルドン、インテレオン、カマスジョーといった、サイドチェンジやこのゆびとまれに惑わされないポケモン。シャンデラ、ゴチルゼル、ヤレユータン、ブルンゲル、イエッサン♂、エルフーンなど、トリルふういんやトリル返しをするポケモン。後者は特にS2最終盤から異常に増殖しました。シャンデラはトップクラスに大好きなポケモンで、なんとか使いたいと思っていたところであり、大活躍しているのがうれしくはありますが、こっちにぶっ刺さってる状況のせいで素直に喜べませんでした。

前者の場合は、基本選出③を使って、ミミッキュの皮とリリバとイエッサンのこのゆびとまれを活かして無理やりトリックルーム展開するしかありません。意外となんとかなることも。ジュラルドンはてっていこうせんや珠ダイスチルでもない限りミミッキュを貫けないので、あえてこのゆびとまれをせず、ジュラルドンを置物にするべくマジカルフレイム連打します。

後者の場合は、初手でミミッキュがダイマックスする暴挙で対応します。大抵がゴースト弱点であり、かなりのダメージが入って、ダイマックスしている間に倒しきるか致命傷を与えて撤退させるかできます。地味にダイホロウのBダウンが強くて、ミミッキュの初手ダイマックスで相手2匹を倒し、その後ミミッキュがトリックルーム、トリルエースが暴れるという滅茶苦茶なことをした試合も相当数あります。

③範囲攻撃

このゆびとまれで防ぎきれない範囲攻撃も辛いです。真っ当なところで言えば、リザードン+キュウコンorコータス。晴れねっぷうやふんかを連発して、ミミッキュに超高火力を2回ぶつけて無理やり倒しに来ます。コータスだったらマジカルフレイムでなんとかなるんですけどね。また、範囲攻撃+②の前者というパターンも辛いです。多いのは、初手エルフーンジュラルドンで、エルフーンがマジカルシャインでこのゆびとまれを気にせずミミッキュの皮を剥ぎ、ジュラルドンがダイマックスしたりてっていこうせんしたりしてリリバH244D12ミミッキュを貫通するという方法です。一時期、それならこのゆびとまれをしても無駄だな、と思って、イエッサンにマジカルフレイムをやらせたのですが、なんとそんな時に限って、エルフーンがムーンフォースでミミッキュの皮を剥ぎジュラルドンが抜群技で倒しに来る、という惨事になったりもしました。

まあでも、ここまでは仕方ないです。何よりも憎いのが、いわなだれ怯みふぶき凍りです。バンドリがいわなだれ連打、ヒヒダルマがいわなだれ、バイバニラ+グレイシアorミロカロスがふぶき連打、これらによってミミッキュが怯んだり凍ったりしてトリルが決まらず負けた試合が数多くあります。これで精神崩壊してツイッターでバカ騒ぎしたりタンスを殴って手のひらがが痛い痛いになったりしたことが何度もあります。

いわなだれは命中90、怯みは30%。ふぶきは凍る確率は10%、すぐ解ける確率が20%なんですよ。つまり、いわなだれ連打は両方当たったと仮定しても怯む確率は51%であり命中率も考慮するとトリル阻止確率は50%未満。ふぶき連打はそもそも凍る確率が19%だしいきなり解ける確率20%も考慮するとトリル阻止率は(計算が正しいなら)約15%なんですね。そう、いわなだれ連打は50%以上の確率で、ふぶき連打は80%以上の確率で、トリックルームを阻止できないんです。それなのに、こういうことをしてくる相手がとても多いんですね。具体的な(①や②のような)トリル対策はせず、ただ普通の相手にも刺さる範囲攻撃連打で、運ゲーによってトリックルームを阻止しようという輩が非常に多いんです。なんというか、僕が被害者だからなんですが、こんな運ゲーがまかり通るのが非常に悲しいです。

まあでもこれ、トリルパを使う側が悪いんですよ。なんて言ったって、「そういうのがあると分かっていて」使ってるんですからね。トリルパは古今東西のダブルバトルにおいて強力なパーティです。そういうリスクがあると知っていて強力なパーティを使ってるわけですから、因果応報ここに極まれりです。相手がトリルパに運ゲーを仕掛けているように見えて、実はトリルパを使うという行為自体が、相手にこれらの運ゲーを仕掛けさせるよう誘導しているんです。運ゲーを仕掛けているのはこちらと言い換えられます。というか、「輩」なんて言葉を使って責められる謂れも、向こうにはないんですよね。そういうゲームで、そういうルールなんですから。上手い例えが見つかりませんが、なんというか、空き巣が合法の世界で盗まれるのが嫌な癖に楽だし面倒だからと家の鍵を閉めないで出かける、みたいな感じですかね。

というか、先ほど、7世代ではメガラグラージエースの雨パを使っていると言いましたが、当時の僕はトリルパ相手に初手いわなだれで怯みしかけて阻止していました。自分で同じことやってるんですね。なんなら、今のバンドリのように2連発して確率を上げるようなことすらしていません。もっとタチ悪いです。因果応報を学ぶゲーム、ポケモン。相手に運ゲーを仕掛けられて負けたとき、自分がそういうのを仕掛けられやすいパーティや立ち回りをしていないか、はたまた自分が過去に同じようなことをやっていないか、振り返って見てください。

総論

御覧の通り、トリックルームという非常に強力な戦術と、それを遂行するための強い特性や種族値やタイプや技を持ったポケモン、トリックルーム下で大暴れするパワーのあるポケモン、そういうのを並べているので、非常に強力な構築です。また、マラコーするか初手イエッサンサポートでトリルするかミミッキュダイマックスで封印を潰すか、しかせず、スタンパや他トリルパに比べて、やることや考えることが非常に少ないので(こちらの理念を参考にしています。僕の知能が小学生なので)、プレイングが弱い僕でも戦えます。そういうわけで、プレイングクソザコの僕ですら、400位以上と最終3桁を一回ずつ、瞬間3桁を何度も、という結果を残せるパーティに仕上がりました。S2中盤から終盤にかけては何の環境の変化か、一瞬だけ非常にこのパーティが環境にぶっ刺さって瞬間勝率9割みたいなこともありました。

今の環境に合わせて改善するとしたら、マラコーがかなり無理なので、いっそ選出率がぶっちぎりで下位のマラカッチを抜いて、長々と愚痴を書いた憎しみの相手・バンドリのいわなだれ連打でも怯まない、せいしんりょくHBヤレユータン(悪半減実持ち)を入れてもいいかもしれません。トリル役が3枚になるし、さいはいで火力貢献もできるし、悪くないと思います。あとはイエッサンとミミッキュのSを下げるかどうか、ぐらいですね。マラカッチ以外は全員選出率が高かったし技も全部かなり使ったので、どれを抜いてどれを入れる、みたいなのは、ちょっと考えつかないです。

今まで書いた通り、非常にキツイ相手が多く、そしてそんな相手が環境にわんさかいるという状態なので今はかなり厳しいですが、何か参考になれば幸いです。見ていただき、ありがとうございました。

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