競馬と税制の関係について(スペースで話した内容の台本
スペースで話す目的
競馬と税制の関係について割と詳細を知らない人が多いと思われるので、概要を伝える(興味ある人の「それ、知らなかった。。」を減らす)
踏まえ、皆さんの価値観を固めるきっかけにして頂きたい(競馬における税制についての考え方を持って頂き、対応方法を一緒に色々考えたい=なので自分と反対意見でも全然良い、皆が無関心という状況を減らしたい、それだと状況は変わらないので)
開催日時
2022.6.14(火)21:00 - 23:00(w/ぶっちさん)
アジェンダ(台本)
1. はじめに
自己紹介(koba、ぶっちさん)
今回のアジェンダ説明
狙いと前提を伝える
競馬に関連する税金の理解を、みなさんに深めて頂く
自分は税理士ではないこともあり、税金の知識があまり無い人に概要と事実を伝える(細かいところで間違っている部分があればごめんなさい)
踏まえての自分の考えと今後の対応方針を伝える
皆さんに無理に賛同して頂くつもりは全くない、活動予定報告として
リスナーさんからの質疑応答はスペースでは受け付けない(DMなどでお願いします)
後半は、ぶっちさんと楽しく雑談へ移る
2. 競馬と税制の関係について(前半)
2-1. ギャンブルと税金の関係について(事実の話)
2-1-1. そもそも
ギャンブルで稼いだお金には税金が発生する(パチンコなども、厳密に言うと特別控除などがあるが)
「そんなの分かっている」という人がどこまで詳細を把握しているか→意外と分かっていない人が多いのではという問題意識
確定申告の経験がある人ほど税金に詳しい実態だと思う→経験がない方(会社員としての給与所得のみの方)は給与天引きで納税しているので、あまり税金について考える機会がない
2-1-2. ポイント
払うべき税金は「所得税」と「住民税」の2つ
「所得税」については「所得の種類」に応じて税率が変わる
利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得
ギャンブルの所得の種類は「一時所得」扱い
「住民税」は一律10%かかる
2-1-3. 一時所得の計算方法がキー
自分が上げた利益(手に入れたお金 - 必要費用)を累計して計算する(※税金を計算する金額の元になる所得)
利益の累計が年間50万円を超えると、納税の対象になる(一時所得は50万円の特別控除があるため)
特別控除額の「50万円」という数字が独り歩きしているが、あくまでも「年間所得の控除額」であり、「1レース50万円以上利益が出ていなければ無関係」などという認識は大きな間違い(※ここは競馬関係者ですら割と誤解している人が多い)
経費として計上できるものが異なる
パチンコ→1日単位での利益で換算
競馬→1買い目当たりの利益で換算
多くの「競馬で負けている」人ですら納税対象になってしまう事実(究極で言うと、回収率一桁台の人も納税の可能性がある=「トータル負けてるから関係ない」ではない)
2-1-4. 税金の計算方法
一時所得を計算してから、それを元に課税(対象)所得を計算する
一時所得=買い目ごと利益額の年間累計額
課税(対象)所得=一時所得 - 50万円(一時所得の特別控除額) × ½
買い目ごとの利益とは?
金額の計算例がこちら(のツイート)↓
あるレースに参戦して三連単500点を100円ずつ購入
的中して払戻金50,000円だった
レース単位で見たら:利益0円(50,000円→50,000円なので)
買い目単位で見たら:利益49,900円(100円→50,000円なので)
現状の納税ルールでは、上記例では「49,900円」を一時所得としてカウントしなければならない
しかもこの所得は、今後のレースでいくら馬券が外れようともリセットされない
回収率が高い勝ち方をするほど損
例がこちら(のツイート)↓
Aさん:1レースに参戦して、単勝的中(オッズ2.0倍)で100万円が200万円に
Bさん:10レースに10万円ずつの予算で参戦し、単勝的中(オッズ10.0倍)が2回的中して、100万円が200万円に(80万円分はハズれたが、10万円→100万円となる的中を2回)
Aさん、Bさんともに累計額では100万円→200万円
でも、Aさんの一時所得は100万円でBさんの一時所得は180万円((100万円-10万円)×2)となり、高配当で当てたBさんの一時所得の方が高い計算となる。
つまり、Bさんの方がAさんよりも高額の税金を収める義務がある。
回収率が高い券種で的中するほど納税額が高くなってしまう
税金の補足
所得税
累進課税(=各人の所得状況に応じて税率が変わって来る)
1,000円 から 1,949,000円まで:5%
1,950,000円 から 3,299,000円まで:10%
3,300,000円 から 6,949,000円まで:20%
6,950,000円 から 8,999,000円まで:23%
9,000,000円 から 17,999,000円まで:33%
18,000,000円 から 39,999,000円まで:40%
40,000,000円 以上:45%
給与所得が高い人ほど、競馬で稼いだ一時所得に対しても税率が上がることになる
住民税
一律10%だが、翌年6月から請求がかかるので、少し遅れてやってくることに注意が必要(確定申告は翌年2月中旬~3月中旬に申告することになるので、所得税はこのタイミングで一括で払うのだが。。)
2-2.じゃいさんの件を受けての個人的所見(バイアスたっぷりの私見)
彼は本当に破産しているのか
していない(法的な破産ではない)
実際は身内に借金しながら取り繕うかたちを取っているようで、表現的に破産という言葉をつかっているだけ
じゃいさんが動画投稿で補足説明されてました(※下記がその動画を紹介したツイート)
https://twitter.com/koba_kendo/status/1536034456888217601?s=20&t=Nj-ECgeB1EUOEyLu5xgTeg
ただ、ものすごい追徴課税を受けたことは事実
競馬での収支を「雑所得」として確定申告していたが、税務署の家宅捜査が入り、結果「一時所得」として納めるように言われて追徴課税となった
雑所得だと、ハズレ馬券を費用として計上できる
前述の「一時所得」扱いになると、かなり課税所得が増えてしまう
国税庁のホームページでは基本は「一時所得」として扱うべし、とある(※下記のツイートでも補足)
https://twitter.com/koba_kendo/status/1536037265532538884?s=20&t=Nj-ECgeB1EUOEyLu5xgTeg
ギャンブルにかかる税金について
何で課税対象になるの?(賛否両論)
「一時所得」扱いにしないと、所得隠しが横行されてしまう
例えば暴力団が入手経路不明金を「競馬で当てました」と言えてしまうケースを防ぐ必要がある
ハズレ馬券を経費として認めると、競馬場で馬券を拾い集めることができるので、経費として認めないことになっている模様
競馬における税金計算の問題
買い目単位での利益計算(経費計上への厳しさ、はずれ馬券が費用計上できない)
二重課税
馬券購入者は、そもそも馬券を購入する際に約10%の国庫納付金(=国が使途を特定して地方公共団体に交付する支出金の総称)を支払っている
一方、宝くじは購入した際に約40%が収益金として徴収され、全国都道府県および20指定都市へ納められる(その上で、当選者は無課税=二重課税されない)
日本の税金システムのイケてなさと辟易
そもそも今の日本の税制について疑問
1997年の橋本内閣以来、日本のGDPは停滞
基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標が目的化しており、とにかく税収を上げることが財務省の狙いになってしまっている
補足ツイート
税金の目的は、社会保障・福祉、富の再配分→国民が豊かな暮らしをするためのもの(なのに、そうなっていない状況)
じゃいさんの件をきっかけに気づいた「国税局・税務署」のやり方の汚さ
この税金問題、今更の話では?と言われたらその通り
でも、恐らく知らずに競馬をやっている初心者の人も多い
三連単はもとより、WIN5やトリプル馬単といった回収率が高い馬券ほど納税対象になる
泳がせておいて、死なない程度のところで家宅捜索→追徴課税のやり方(企業に対してもこのやり口)
何故このタイミングなのか
じゃいさんのインタビュー動画で当事者意識を持てた
ネット動画配信などが一般化し、一人の男の悲劇をインタビュー形式で聴ける機会が今までそうそうなかった
買い方巧者として、個人的にすごく影響を受けた人
汚い国税局・税務署のやり方に抵抗したいと思った
実はビジネスにおいて知り合いも追徴課税を受けていることもあり(ギリギリ殺さないやり方)
自分の考えている対応
競馬における税制を変えたい(無課税にしたい)
困難だとは思う(変わる可能性は低いと思う)
財務省はとにかく税収を上げたいことが目的化
JRA→農林水産省と税金→財務省と管轄が分かれている
やれる方法
政治家に動いてもらう
財務省の力が強すぎてうまく運ばなそう
(追記)それでも財務省が能動的に動くはずもなく、政治の力をつかって何とかするしかない
競馬業界にお金を落とさないかたちで抵抗する
地方競馬経由で動かすのは難しい
JRAに落とすお金を減らす
影響力のあるじゃいさんに戦ってもらう
クラファンとかやるのかな?
彼が政治家になるのは良策と思えないが=ワンイシュー政党、政治では厳しい
引き続きこの話を(kobaにて)啓蒙する
完全ボイコット(ストライキ)でないと意味がないか
ここは意見が分かれると思う
パレートの法則(ニッパチの法則)に基づき、JRAは2割弱の大口馬券購入者に8割以上の売上を支えられていると想像
であれば、比較的大口で馬券を買っていた自分が購入金額を減らし、訴えかけることで効果を狙いたい
JRAの売上減る→国庫支出金減る→財務省が「たまらん」となって無税の流れになる(こんなにうまく行くかは不明だが)
「こうなって欲しくない」別の流れ
無課税になる替わりに、馬券の控除率が上がる(これでは、間接的に馬券購入者の納税額が全体に上がっているだけなので、あまり意味がない)
基本は馬券で稼いだ一時所得が無課税になる方向性を目指し、結果中央競馬が盛り上がって、JRAの売上が上がって、税収も増えるという連鎖が望ましい
それでも何も変わらなければkobaはどうするつもりか
競馬界への情熱を減らす(Twitterでのツイートも減らす)
他の投資に走る(不動産とか株とか)
海外に出る(日本の税制をあきらめる)
2-3. まとめ
競馬界を応援したい気持ちは継続
馬券購入者に夢がない税制を廃止したい
「一定以上利益を上げると課税対象になることを意識しながら買う馬券」が楽しいわけがない
汚い国税局・税務署のやり方に一石投じたいし、変えたい
3. ぶっちさんとフリー雑談(後半)
説明割愛(下ネタ嫌いな方にはほんま申し訳ない所存)
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