詩3 湖畔のクレイジーチンパンジー
その湖畔にはクレイジーチンパンジーという人殺し猿が現れるという噂だった。
だが、俺らの誰もその凶暴な類人猿の存在を信じてはいなかった。未知の存在に怯えるには、もう少し気の利いた名前が必要だった。
誰が言い出したのか。
でも、その噂を日頃つるんでる女の子たちが怖がっていたので、俺らは俺らで面白がっていた。
湖に行こうと言い始めた時、南ちゃんと佐々木さんもついて来ると言っていた。でも、結局俺らだけになってしまった。
俺とハンサムボーイの国原はじゃり道を歩いていた。
左右