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マイナンバーカードと全預金口座紐づけ問題について

 そもそも何故全預金口座の紐づけが必要なのかというと、例えば非課税世帯だけではなく所得が急減した家庭を対象にした給付金を支給する際に、収入がないことの確認のために預金口座の確認をしなければならないと余り頭の良くない役人が考えているからです。
 まあ、形式主義ですね。

 現時点では確認できる全ての預金口座の中身のコピーを添付させられます。給与を受け取っていた口座、引き落としをしている口座、全部です。

 これが「余り頭の良くない」ことだって解りますよね。現在では銀行以外に電子マネーでの給与受け取りも可能なわけです。預金通帳だけ見てもその人が無収入である確認はできません。

 例えば全銀行預金口座を紐づけたとして、それを職員が調べようとするといわゆる「しらみつぶし」になります。「全銀行預金データ記録サーバ」に照会をかけるというわけではないので、つまりそんな便利に纏まった照会先は存在しないので、照会データ作成用のシステム、バッチファイルを作るシステムをベンダーが納品して、回答ファイルを取り出して基幹システムに取り込むことになると思います。

 まあ、上手くいかないでしょうね。エラーだらけでしょう。そもそも銀行側は預金者以外に預金データ記録をcsvで返すような仕組みは持っていませんから。そんなことならむしろ「全銀行預金データ記録サーバ」でも作った方が早いです。そしてそんなものには意味がありません。

 所得が急減した家庭を対象にした給付金で言えば、確定申告の前倒し、またはサラリーマンならハローワークの失業認定記録に合わせて給付すればいいだけのことです。

 形式主義にとらわれて無駄なシステムに税金がつぎ込まれませんように。


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