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今日の美の教養

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アート、音楽、街、人、旅 私が出会った 「美の感度を高める教養の備忘録」
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#化粧品

「美」を国家プロジェクトにする意味(ルーマニア)

私はかつて『ジェロビタール』(GERO(老い)VITAL(生命力))という化粧品と仕事で出会いました。 幾度か研修を受けて、その化粧品を学びました。 それはルーマニア発祥の化粧品で、聞けば聞くほど興味深い ルーマニアの“秘密”の美容の歴史がありました。 社会主義時代(1945-1989)のルーマニアでは 美を国家プロジェクトとして取り組んでおり、 老人病学と加齢学の母といわれた故アナ・アスラン博士がジェロビタールの開発にあたったのでした。 私が当時とても興味をもったのは

カジノとワタシと化粧品(マカオ)

先日、久しぶりにマカオの知人に連絡をしました。 私がマカオのカジノIRにある「日本アイテムセレクトショップ」で、 バイヤー&輸出担当をしていたころの同僚エディに最近のマカオ事情を聞いてみたかったのです。 「マカオの景気は段々戻って来ました。 カジノに来るお金持ちは減りましたが 以前よりもファミリーや若い観光客が増えました。」 そんな返事が返ってきました。 コロナで大打撃だったカジノであるが、現在のマカオはエディの返事では 普通の観光地になっているようなので、化粧品は売れな

ただ、暑がるなかれ(ギリシャ)

せっかく化粧品を仕事にしながら年齢を重ねたので、人生の記録代わりに 他の国で出会った化粧品とか、へーそういうのあるんだみたいな化粧品なんかを、ポツポツ書こうと思っています。 私の思い出のためというよりは、わりとこういうことって仕事に役立つと思うのです。 接客でも役立つことがあったり、商品開発するときのアイデアの種になる時もありますし、広告とか企画つくる時に助けられることもあったりします。 まあ、なにかと頭の引き出しにしまっておくと便利なのです。 “とにかく夏は暑いので、化

チャンスをつくるということ。

私の大好きな化粧品のひとつにエリザベスアーデンの 「エイトアワークリーム」というものがある。 8時間で肌荒れと、さよならできる魔法のクリームだ。 クリームといっても、使用感はおそろしくベタベタだし、 香りも生薬の香りがする。 でも、8時間でいい。 8時間で、憂鬱な肌荒れとはおさらばできる。 『ヘレナとエリザベス 世界の女性史を塗り替えた、二人の天才企業家の生涯』 エキサイティングな本。 20世紀を代表する女性美容家同士の、美容産業マーケティングの戦い。 ヘレナとは、