8、9月 これまでのおわり
このマガジンは、最近なんとなく2ヶ月に一回更新しているんだけど、こうして振り返ると2ヶ月ってあっと言う間。
8月のある日、散歩をしていると急に「これまでのことはおわり」とふと思った。サルスベリの花が咲いてる、タバコ屋の前を通ったときだった。やけにその景色を覚えている。
こういう、なんとなくやって来るふとは、これまでの人生でも時々あった。大抵あらがいようもなく、結構重要だったりする。
今回、9月末に出したい小説が二つあって、ちょうど書き進めている時だったから、それじゃあ10月から新しい毎日にして、9月末まではやりきろう。と頭では考えた。それ以降は違うことに時間と気力をさこうと。
でも、その区切りはもっと早く、8月のおわりにやってきた。本当にびっくりした。こんなに、ふとが正確だなんて。
書くことが、私のやることリストから外れた。スランプなんて高尚なものじゃなく、ただ書く気にならずに1日の優先順位が変わった。小説の応募も見送ることにした。出すって決めてて出さなかったことははじめてかもしれない。
9月はほとんど書かずに過ごして、ちょうど30日。自分のnoteを読み返してみた。どこに出すでもなく、ただ楽しく短いお話を書いていたころの記事。
楽しかったなという気持ちが蘇る。自分の好きな世界が広がっているから読み返しても楽しい。こういうのなら、また書いていいのかもしれない。
私が最近目標にしていた「作家になる」には、「何ものかになりたい」という気持ちが大きく反映されていた気がする。でもあのふとが来てから、色々あって、何かになりたい気持ちがぱたっとなくなった。
私は私でいいや。そんな感じ。
諦めのような、でももう少し前向きなもの。今の私に十分、本当に十分、満足している感じ。
だから、何ものかになるためじゃなくて、楽しみのために書きたいなと思った。おわったのは、書くことじゃなかった。もうしゃかりきに何ものかを目指すことが、おわっただけ。
その日、ぎりぎり30日の締切に、一作だけ最後まで書いて寝かしたままになっていた小説を出した。自分の楽しみと記録のために。もう一作は、まだ未完成。はじめてやり切れなかったけど、それでいい。
またぽちぽち書きはじめようかな。いや、もう少し、パソコンを開くには時間がかかるかもしれない。
次のこのマガジンでは、どんなことを記録するのか、自分でも未知数。だけど、いつかまたきっと書きはじめると思う。
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