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G1ウィナーSS

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中央G1を勝利した馬のSSを書いていきます。彼らの栄光を文字で彩りたい。
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記事一覧

染め上げて

染め上げて

群雄割拠。
或いは諸侯乱立。
今日の空模様のように、
見通しの立たない勝負。

だからこそ、見逃してはならない。
爪を隠している者を。
虎視眈々と狙う者を。

2023年NHKマイルカップ・シャンパンカラー。
栄光への道は、黄金色に輝く。

不落の牙城

不落の牙城

城とは、一朝一夕で建つものではない。

僅かな差で逃した菊の冠。

天才に一蹴された冬の祭典。

惜敗も屈辱も力に変えて、ついにその形を成す。

2023年天皇賞(春)・ジャスティンパレス。

衝撃の城塞に、ただ頭を垂れるのみ。

自由たれ

自由たれ

レースにはセオリーというものがある。
いい位置を確保し、荒れていない馬場を通る。
しかし——

「そんなもの、ただの枷よ」
私には不要なものだと、後方一気で示す。

2023年桜花賞・リバティアイランド。
全ては、女神の思うまま。

正確無比

正確無比

不変とは、何よりの武器だ。
舞台を変えないポリシー。
澱みなく刻まれる時計。
決して揺らがないその背が、
彼らの実力を物語る。

2023年大阪杯・ジャックドール。
勝者は、静かに前を見据えていた。

稀代の才覚

稀代の才覚

真の強者に、常識は通用しない。
若くして制した秋の盾。
強者たちを一蹴した祭典。
熱砂の地に悠々と刻んだレコード。

2023年ドバイシーマクラシック・イクイノックス。時代を二分する才覚が、世界をも呑み込む。

最速の力

最速の力

短距離の結晶たる血筋。
されど勝てない、雌伏の日々。
気鋭のルーキーを背に乗せて、
ついにその真価を見せつける。

2023年高松宮記念・ファストフォース。
積み重ねたキャリアと若き力が、
『最速』を証明した。

黄金の一雫

黄金の一雫

「距離延長」「中二週」「乗り替わり」。勝利を不安にさせる単語が付き纏う大一番。

 ならば、完全な勝利を見せつけるまで。好位追走からの圧勝劇は、ダート界に新たな強豪の誕生を予感させた。

2023年フェブラリーステークス・レモンポップ。その速さは、酔いしれるほどに刺激的。