#39 ジゴロック2024
-39-
2024.3.17
大分に初めての大型野外フェスがやってきた。
そのOAとして、My Peaceの出演が決まった。
多くの人に見てもらえる
豪華アーティストと同じステージに立てる
それだけじゃなくて、
一番誇りに思うのは、
ローカルバンドとして
地元を大事にしてきたから
やっぱり地元の初めてのフェスに関われたことが何より嬉しい。
ポスターにもオフィシャルのTシャツにも
自分たちの名前が載っている。
1日目はお客さんで見に行った。
自分たちと同じOAの枠にはDJダイノジが出演していた。
みんなで一日目がどんなスタートを切るのか見たかった。
天気は快晴。日差しはきついくらい。
大分とは思えないほど大きなステージが会場に近づくにつれ見えてくる。
震えた。
潔い良いほどに派手なステージがそびえたってた。
芝生で並んでステージを見た。
ド頭から最後までずっと会場の熱は切れなかった。
圧巻したよ。
俺らの知ってる人たちがテレビで見たまんまの姿で出てくる。
PUFFYなんか登場だけでかっこよかった。
ロットンもヘイスミも挙げたらきりがないけど、
フェスに呼ばれるバンドやアーティストってやっぱりかっこいいし、
俺らとは3個も4個もレベルが違う。
でも俺らだってアーティストだし
自信だけ持ってステージに立ってやろうと思った。
そんな中、大分の誇りSIX LOUNGEが
「大分代表です!!」
って叫んでた。
かっこよかったな。
まさに地元を愛している人の叫びに聞こえたよ。
みんなで
「明日は俺たちが大分代表やんな」
って話した。
大げさだけど、大事なことよね。
そして、JIGOKU STAGEの大トリ。
東京スカパラダイスオーケストラ。
やられた~
ここ数年で一番心に残るライブだった。
個人的に部活で5年間たくさんスカパラの曲を練習してきたっていうのもあるけど、スカの良さを気づかせてくれたアーティストだった。
突然始まった水琴窟は自分らの年にやったわけじゃないけど、大好き一曲だったし、泣いちゃったなぁ
なんかこう体の芯からしびれちゃったよ
いいライブ見て
自分たちもやってやろうってより気合入っちゃったな
2日目。
自分たちが出る日。
朝から4人で会場入りした。
TOPSチームはもうついていて
到着するなり機材をおろしセッティングへ
バスドラを運びながらGOKURAKU STAGEへ上がった。
大きくて、広くて、
そこは許された者のみが自分を出せる場所
まだセッティングなのに気持ちは高まった。
セッティング中も場所は違えど、
いつもの光景だった。
こういうフェスは時間に厳しい。リハの時間もちんたらしてたら終わってしまう。
あらかじめPAの西山さんと段取りを組んでいた。
それもあってスムーズに進んだ。
外は音が広がる。
返しはあるけど、帰ってこない場合が多いと聞かされていた。
音が風に流されてしまうから。
野外は何度かしたことがあるが、ここまで大きい野外の舞台は初めてだったため心配だったけど、始まったらそんなことない。
いつも俺らの音を作ってくれる西山さん。
俺ら一人一人のクセや特徴を俺らより知ってくれている。
返しも元々オーダー表を事前に作ってくれていた。
「こーしん君はいつもこれを返しているからこの音とこの音を。
あと野外だからこの音も返しておくね。」
と。
このオーダーシートが的確すぎた。
あまり俺は耳がいい方ではないが、ほんといつもの感じに限りなく近い。ベース音が気持ち丸くなっている程度だが演奏に支障は全くない。
そもそも普段俺はあまり音を返さない。
自分の声もいらないし、変な話ベースとボーカルさえあれば大体できる
けど、これがすごいっていうわけじゃない。
人によって音が欲しいし、
俺の場合、演奏に必要な音が聞こえればっていう感じ。
逆に色々聞こえすぎても訳わからなくなる。
そして、普段は他の人の返しから色々聞こえてくるので自分の返しには何にも全く返さない日もある。
それはその日のメンバーのコンディション、箱の形、鳴り方、気圧、お客さんの数とかで決める。
その日はいつものデータに対し、
これじゃやりにくいだろうからっていう西山さんの予想オーダーシートだったが、個人的にめちゃくちゃやりやすかった。
そして、リハーサルを終えた。
前室で着替える。
お互い前日の日焼けの後を見せ合ったり、いつものような会話をしていた。
多分みんな緊張してたんだろう笑
俺はあまり緊張しない方だけど、さすがに少し緊張していた。
思い思いの過ごし方で時間を過ごす。
ケータリングが食いたいと言いまさたかを連れてくわたるに、
一人瞑想に入るQちゃん。
俺はとにかく歩き回った。
スティックを両手になじませる。
ギュッと握ってみたり、プラプラしたり、投げてみたり
大昔にハイキュー!!の翔陽が鳥飼監督に言われた言葉をなんか俺も意識している。
車やリビングにいつもスティックを置いて、テレビを見るとき歯を磨くとき
持てるときは持つだけでも持っておこうと頑張ってみたりしている
効果はあるかわからんが笑
本番前も手になじませていた。
ウロウロしていたら一台のハイエースから俺らの次のときめき宣伝部が下りてきた。
ビビッて前室に逃げこんだ。
そしてすぐにリハが始まった。
歌も聞こえるが、観客の声の方が大きかった。
ステージ裏で客席は見えないけど、声の大きさでどれくらいの人がいるか把握できる。
今日はこれを浴びに来たんだ
と、少し勘違いをしてみたりもした。
それくらい堂々とやるつもりでいた。
そして、時間が来た。
ステージ袖に行った。
スタッフの人からも
「楽しみにしてます!」
とか声をかけてもらった。
気合も十分。
やってきたことは誇りと自信に変えて
ステージで吐き出すだけ。
ビビッたら終わり
堂々とやんなきゃ
だって誰でも立てるステージじゃねんだから
本番直前にまさたかが思いつきます。
「こうしんマイクでしゃべって呼び込みしてきて笑」
「まかせろ」
スタッフに許可をもらい、
ステージに出てしまった。
seどころかジングルもなってないのに笑
「こんちはー!」
って言ってみた。
そしたら、
「こんちゃあ!!!!!」
って想像の10倍ぐらい返ってきてびっくりしたな。
とき宣の方にお客さんいっぱいいたけど、俺らの方にも思ってた3倍は人いたな。
嬉しかったよ
いつも来てくれる人も、応援に駆けつけてくれた友達やバンドマン、
昔の知り合いなんかもいた。
My Peace知らんけど、見てみようかな。って人もいたのかな。
予習して楽しみです!って言ってくれる人もいた。
そんな人たちにこれから暇な25分を与えてやるつもりはない。
「この後絶対見てくれよ!!」
そういうとお客さんは大きな拍手をくれた。
客席も温かい。
いける。
やれる。
そっからは緊張とかなかった。
ステージは一瞬で終わった。
いつもとは違う音圧の拍手。
返ってくる自分のドラムの音。
少し残念だけど最前の人の表情しか確認できないほどの規模。
でもみんな知ってる人も知らない人もその時間を楽しんでくれてるように感じた。
そう思っていいよね。
その日出せる全力は出し切った。
感無量でした。
My Peace大分初の野外フェス。
関われて幸せでした。
出逢ってくれた人
目撃してくれた人
会いに来てくれた人
ありがとうございました。
今後の可能性を秘めているのだとしたらそれはこの日のライブがあったから。
まだまだいける。もっとずっと良いドラムを叩きたい。
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楽屋は個室だし、ケータリングはうますぎるし
演者にも楽屋挨拶させてもらえたよ。
偉大な人達はやっぱり優しいんだよ。
快く受けてくれる。
ちょっとだけビビりながらも、いつかこれがストーリーになってることを願いながら
「一緒に頑張ろうね」
という優しく温かい言葉に
「はい!」
と答えた。
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