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Rise ‘47FLトルクモンスター Project

chapter1: フレーム編

今回のPROJECTの為にOLDBIKER入りした47EL(左)と我が41FL(右)

JUNKMOTORのホームページがリニューアルした際に「旧車オーナー側として何か思うことを発信できるスペースを」という事で作って頂いたKO'S DRIVEのコーナーですが、やっとこのタイミングで始動させて戴くことになりました。
という事でその第一回目は、JUNKMOTORのHOMEPAGEや僕の書くHOT BIKE JAPANの原稿をを常々見て頂きつつ、いつかはヒロ川口さん(STROKER−KIDさん)率いるオールドバイカーでのエンジン・ミッションのオーバーホールをお願いしたいと思っていたという方の車両のOLDBIKER(OB)のドック入りで始まるPROJECTです。

という事で、OBにその車両が着いてその日の内にエンジンとミッションが降ろされた訳ですが、フレームを見ていきなり問題が発覚。

フレームとミッションマウントのラグを繋ぐ所にモリモリのロウ付け修理跡があり、またその上に思いっきり大きなクラックが出来ているという事は以前の修理では修復出来なかった問題がどこかにあるという事!


よく見るといろいろな所に修理跡が沢山。
その日の内にさっさとスケルトン状態にされた30’sフレーム

オーバーホールの為に実際のOB入りしたエンジンとトランスミッションは共に47年製。フレームは貴重ではある30年代のものが着いているが、現オーナーではなくその前のオーナーが起こした追突事故によりフォークが曲がり交換。
フォーク交換時にその事故が原因に因るフレームの微妙なダメージには誰も気が付かず、オーナーのみが乗車時の取り回し時の不具合を感じてはいたがフォークの特性と思い込んでいた。
後の別のお店でのヘッドのOHの時にヘッドがフレームに当たってしまい、ちゃんと収まらないので苦労したが、まさかフレーム自体が曲がっているせいだとは思わなかった。
という事で、今後の為にエンジン・ミッションの年式に合わせ47年のBULL NECKの純正フレームに折角だから今回換装しようという大プロジェクトになる結論になったのでした。

フレーム交換が決まると直ぐに、長年OBやJMの培った旧車ネット網やオーナー自らが数日探したが、程度のいい純正BULLNECKのフレームは見つからず、、、
EBAY等では要修理クオリティーのフレームすら高額で出品されている有様で希望の物が全然見つからないので、ヨーロッパのVG等が精巧に作ったレプリカ物でも致し方ないか?という微妙な空気が流れる。
そこで捜索特命受けた僕が「長年に渡り入会していて旧車情報を得ているFacebook (以下FB ) でのナックルのグループの旧車好きお爺さん連中に聞いてみますね」という感じで、”どなたかか程度のいいブルネックで売ってもいいフレーム持ってます?”って書き込んでみたら半日もせずに「旧オーナーが半世紀前にハーレー本社にてフレーム修理したという事だが、詳しく検分してもどこを補修したのか判別出来ない程のきちんと修理/修正した程度のいいBULLNECKの純正フレームがずっとウチのガレージに有るので譲ってもいいよ」ってオレゴン州の知らない人からの返信が。

即購入したい気持ちはあるので写真を送ってくださいと返信すると、ちゃんとフレームを購入する際に気にしないといけないポイントをきっちり押さえた写真や、僅かにシート部ラグにH-D固有の字体ポンチが打たれて当時の修理完了のタグが巻いてあるまま・・なんて感じの写真も届いて、先方の善意とプロフェッショナルぶりを感じこれで間違いないと思う!という感じで購入を決定。
でもFBのページで売り主がどういう人かは判るが、実際には会った事も今までに話したこともない人が相手なので支払いの際に銀行振込より何かのトラブルがあった時の為に保証が効く決済方法を、、、という事で少し送金に時間がかかったりしたが、いざ入金が済むとJUNKMOTORのカルフォルニアにあるSHIPPERの元にもすぐ届き、その後の東京にも直ぐにFBの縁で購入するに至った純正BULLNECKのフレームは転送されて来たのでありました。

実際のフレームのコンディションは、長期の保管によるホコリ等は勿論あるが勿論曲がり等は皆無。
各部ラグにあるネジ山等も殆どネジの脱着の痕がない上に、各部可動部にある真鍮ブッシュ等も勿論打ち替え等全く必要のない極上クオリティー。
到着前には塗装をどうするか?なんて話もあったが、現物を見て塗るのはもったいないのでそのまま使うと即決してしまう程で大満足。

JUNKMOTORの埼玉HEADQUARTERに届いた純正46~47BULLNECKフレーム
純正を証明するキャスティングマーク等が鋳込んであるラグ等の部品も勿論大切なチェックポイントだが、荒く使われた車両が必ず凹んで1番のトラブルの元になるという右/左フットボードのマウントラグ部のところのパイプの具合を見るとそのフレームの素性がわかりやすい。
大体無理な運転をしてこの部分をぶつけて凹み、またフレームが微妙に歪んでしまうのであった。
こういった重要チェック部分の写真を何枚も送ってくれたことが購入のポイントとなった。

こういった経緯でエンジン・トランスミッションOHだけの話が結果フルレストアのプロジェクトになった47年ELですが、次回はエンジンOH編・ELからFLに、、、に続きます。

という事で次回をお楽しみに〜

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