レべちすぎて一気見したソフトバンクG孫正義氏のプレゼンの感想

まずはこちらの動画をご覧ください。

個人的に孫さんのプレゼンを聴いたのは今回が初めてでした。1時間超のプレゼンで、普段なら絶対に見ないレベルの長尺動画なのですが、正直1枚目のスライドから一気に引き込まれてノンストップで最後まで見てしまいました。それぐらい面白く、価値のある内容でした。

全体的な感想

昨今、AI、AI、AIと、この言葉を聞かない日はないほど、AIはホットなテーマですが、孫さんのプレゼンではこの「AI」のその先の未来の技術である「AGI」がテーマとなっています。

孫さんは会場に「AGIを知っていますか」と問いかけましたが、ほとんど手は上がらなかったようです。私自身も、この辺の話題にはアンテナを張っているので「聞いたことはある」と言えるけれど、その場にいて、孫さんの前では手は挙げられないと思いました(笑)。ここで、孫さんは「日本やばいよ」と言い放ちます。

このプレゼンの主題は「AGI」ではありましたが、もう一つ印象的だったのは孫さんの日本という国に対する危機感の強さを感じられたことでした。会場に足を運んでいる人ですら、最新の技術動向に疎い日本、米国と比べてChatGPTを活用していなさすぎる現実に警鐘を鳴らしています。

このプレゼンを視聴して、改めて孫さんのすごさ、すなわち先見性とか行動力とか、がわかったと同時に、やっぱりある程度変人だなということも感じました。個人的には特許を1人で年間1000件出願したエピソードにヤバみを感じました。あと、ChatGPT活用の仕方として、ChatGPTのディベートするのを楽しんでいるとか、ChatGPT同士でディベートさせるのを楽しんでるとか、参考になるんだかならんのだかよくわからん天才エピソードも心に残っています。

ChatGPTについて

ChatGPTの活用状況について、アメリカではすでに50%が毎日利用しているのに対して、日本は10%未満らしいですが、これについては個人的には「今のところ、そんなにChatGPT活用できる場面あるか?」という立場です。これはハルレーション(←この講義で覚えたワード)の問題とかではなく、そもそもChatGPTを取り入れられそうな仕事って今のところそんなになくない?と思っています。

たとえば、自分の業務だと、作業内容をレポートにまとめていくときに「今日やったことをこのフォーマットに合うように記入しといて」と言ってレポートが完成するならそれはぜひ使いたいです。けれど、ふつう自分の体験は自分しかわからないから結局めんどくさいけど自分で書くしかありません。営業が資料作成するのにも、自分の頭の中にイメージがある場合、AIが勝手に作った資料のほとんどに手を加えなければならないとなれば使うだけ無駄だと思っちゃいます。毎週のように出てくる価格改定だとか、些細なルール、顧客ごとの個別対応など、AIでは対応できないことが、今の仕事には多すぎると思います。

これも孫さんに言わせれば一時的な誤差みたいなもので、AGIの時代がこればこれすら解決されるのかもしれませんが、一度試したうえで現状ChatGPTを活用していない身からすれば、それだけで遅れてるとか言われるのは解せないなと思いました。もちろん、それでも「どうやったら活用できるか」という視点は持ち続けなければいけないなとは感じました。

AGIについて

孫さんはこのAGIの時代が10年以内に訪れると予言しています。

(AGIが何なのか、どこがすごいのか、ということはぜひ動画を視聴して孫さんの言葉から感じてください)

孫さんがインターネット(Yahoo)に取り組み始めていた頃、日本の大企業からは馬鹿にされたそうです。しかし今になって、そこに注力してきたアメリカ企業が世界を席巻しているところを見ると、この人の先見性には目を見張るものがあるとわかります。

こうやって考えると、孫さんのこの「10年でAGI」という予言は無碍にはできない、それどころか、その時代が来るということも十分に現実的なシナリオとして今から動き出さなければならない、そんな気がしてきます。

人々の願望が人類を進化させてきた

このプレゼンの締めくくりとして孫さんが語っていた「人々の願望が人類を進化させてきた」というメッセージは印象的です。AGIが完成しているかもしれない10年後、もはや従来の「仕事」がどのように様変わりしているかすらわかりません。人の生きる意味が再構築された未来では、やりたいことや夢を叶えようとする強い熱意こそが重要になるとおっしゃっていました。

昔からこれといってやりたいこととか夢がない自分はどう生きればいいんだ…。

孫さんが日本人で本当に良かった

孫さんのような先端分野に明るく行動力もある日本人はそうそういないと思っています。NVIDIA、Microsoft、Google、Appleと、現代社会を牛耳っているのが米国企業ばかりである中、armを買収できたのが日本のソフトバンクグループであったというのは嬉しいことだと思いました。そして孫さんは日本に見切りをつけるのではなく「立ち上がれ日本」と誰よりも強く日本のことを思ってくださっているということもわかりました。

「ソフトバンクを世界で一番AIを活用する会社にする」

プレゼンをすべて通して視聴するとこの言葉の重みが伝わってきます。製造業だけでない、AI時代のリーダーとして未来の日本を引っ張っていく、そんな意気込みを感じました。

日本は捨てたもんじゃない。日本を本気で良くしたいと思って行動している優秀な人間がいてくれるのだから、我々も頑張って新しい時代についていく努力をしなければと思わされました。

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