なぜカードゲームに飽きるのか?

お久しぶりです、kntです。最近遊戯王のレアコレが発売されたこともあり遊戯王のモチベが少し上がりました。どんな趣味であってもモチベは変動するものですが、ここではカードゲームについて少し語れたらと思います。

1.カードゲームに飽きる理由

カードゲームに飽きる理由は人それぞれでしょう。つまらなくなった、やる人が周りに居なくなった、他の趣味ができた…etc.私の周りで多かったのは「つまらなくなった」ですね。小学生の頃にデュエルマスターズ(デュエマ)が流行っていたのですが、ボルバルザークというぶっ壊れ(後に禁止)が登場し、廃れていきました…。なんとかボルバルに勝とうと努力していましたが中々に厳しく、ボルバルに勝てないからみんなボルバルばかり使う始末。結果、新しいデッキを組む人も減っていき気がつけばデュエマで遊ぼうと誘う、誘われることは無くなりました。

自分自身の経験もふまえて、カードゲームに飽きる1番の要因は「つまらなくなる」だと思います。

2.なぜつまらなくなるのか

2-1.開発側の問題

よくカードゲームはインフラビジネスだと言われます。これはカードを販売するだけでは仕事として不十分であり、ユーザーを繋げる大会運営やゲーム環境を整えるルール作成が必要だからです。物を売って終わりではなく、購入後の環境も整備する。まさにインフラ事業ですね。一方で、販売側の収益はもちろんパック等カードが売れることで発生するわけですが、ではどうすれば沢山売れるでしょうか?


…答えは「強い」カードを刷ることです。ユーザーからすれば、新しいカードが従来の物より優れているのであれば、勝つために買わざるをえません。カードゲームはインフラビジネスである反面、軍拡競争の面も備えているのです。この二面の両立がゲームの繁栄、寿命に響いてきますが実際の所、販売側が重視するのは売上(=軍拡競争)です。ぶっ壊れなカードを発売しても環境なんて後から規制等でいくらでも調整できますから…。つまり、売り手にとってユーザーが健全な環境で遊べるかは売上の二の次であるため強すぎるカードのせいでユーザーを飽きさせてしまうのです。

売り手(販売側)からすれば 

軍拡競争>インフラ

「健全なゲーム環境」が最重要ではない


2-2.ユーザー側の問題

初心者の頃はなんでもかんでも楽しかったのに、ガチに近づくほど疲れて飽きた…なんてことはありませんか?ゲームに慣れることによる「ガチ化」もつまらなさをもたらす要因だと考えられます。

なぜガチになればなる程つまらなくなっていくのか…それは「安定」が重視されていくからです。本来カードゲームは運要素の高いゲームです。しかし、運要素が高ければ勝率は安定しません。では勝率を上げるにはどうすれば良いのか…そのために運要素をできるだけ排除することが挙げられます。採用枚数を増やす、ドロソを増やして目的のカードを引きやすくする等ですね。つまり、デッキはある目的を行うために無駄がそぎおとされていき、高い確率でその目的が達成できる「安定」した物になっていきます。ここで言う目的はコンボやテーマのことですね。

しかし、「安定」は飽きをもたらす要因となります。なぜなら安定してるが故に同じような事が繰り返し起こることとなり、刺激が減りマンネリ化をもたらします。もちろんカードゲームは軍拡競争なので数ヶ月に1回は新規カードが増え、新たな刺激が与えられるのですが必ずしも自身が望むものではありません。自分が使いたい物が無いだけでなく、新環境で自分の好きなデッキが通用しなくなることもあるでしょう。逆に新規に魅力がなく、環境が変化しないことに苛立ちを覚えることもあるでしょう。

ところでユーザーがカードゲームに求めるのは軍拡競争とインフラどちらでしょう。ユーザーの観点からすれば、

軍拡競争=刺激

インフラ=ゲーム環境

といった所でしょう。刺激がなければマンネリしますし、ゲーム環境が悪いとやる気が湧きません。どちらも大事ですが、私は環境>刺激だと考えます。なぜなら環境がしっかり機能しているならばメタゲームは変化していくからです。メタゲームの変化はカードの研究に繋がり、新たな価値の発見に結び付きます。デッキの多様性を生み様々なデッキで楽しめるようになりマンネリ化を防げます。ちょっと話がずれますが、ボードゲームが長年愛されるのはこのゲーム環境が優れているからも一つの要因でしょう。ゲームバランスがしっかりし、運要素があれば新たな刺激(拡張)が無くてもユーザーを飽きさせず遊び続けられていきます。

安定化は勝ちに繋がるが飽きにも繋がる

ユーザーのゲームへの慣れ、理解はマンネリ化に結びつく可能性

ゲーム環境の健全さは非常に重要


3.まとめ

カードゲームの持つインフラと軍拡競争の側面両方にユーザーが飽きる原因が存在します。また、先に述べたように売り手と買い手(ユーザー)ではカードゲームの二面性のどちらを重要視してるかに違いがあります。しかし、この二面を管理できるのは売り手側でありユーザーから干渉するのは難しいのが現状です。売り手が如何にユーザーの意見をふまえたインフラを整備しつつ軍拡競争を繰り広げさせるかがゲームに飽きさせないコツになりそうです。


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