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Tonic muscleとPhasic muscleとは??



このノートに書いてること

トニックマッスルとフェイジックマッスルの特徴について簡単にまとめ。

エクササイズやピラティスを指導していく中で大事な要素だけど、治療家でもこの辺を理解しているかどうかでアプローチの幅も治療の結果も大きく変わってくるので大事なポイント。

経緯

姿勢改善が目的でも、動作改善やパフォーマンスアップが目的でも、エクササイズをする際に、まず大前提として必要になってくるのが、

「過度な緊張を取り除くこと」
「まずリラックスしましょうね」

ということ。

取り組むエクササイズのステップとして、

脱力・リラックス

低閾値動作(筋力の10%以下)

分節・ゆらぎ運動

中閾値運動(筋力の10%以上)

剛性・動的安定性

これが基本。

ここまではOK。
脱力・リラックスのエクササイズをして、次に低閾値の運動に入っていくと出てきた言葉がトニックマッスルやフェイジックマッスル。

トニックマッスルはなんとなく聞き覚えがあったけどフェイジックマッスルに関しては完全に初めまして・・(フェイジック?フェージック?)

トニックマッスルは一般的にはインナーマッスルと呼ばれている筋肉のこと。となるとフェイジックマッスルはアウターということなのか??

インナーとアウター??
素人の患者さんに説明するにはいいけどそこで終わってたら無知感丸出し。もう少し深掘りしたいところ。

どうやら赤筋と白筋の違いもありそう。
コア?
ローカル筋とグローバル筋?

細かいところまで気にしだすと面倒くさいのでこの辺は置いといて、今回はトニックとフェイジックに絞って。

前置きが長くなりましたが本題に。

トニックマッスルとは

前述の通り、一般的には「インナーマッスル」と呼ばれる筋肉。

トニックマッスルの特徴

・筋肉の収縮速度が遅い
立つ、座る、歩くなどの日常生活で活動しているときに働く筋肉。

体を素早く動かすような運動では活動しにくく、ゆっくりとした動作をするときに働く。

・疲れにくい
トニックマッスルは筋繊維の中にミオグロビンというタンパク質を多く含んでいる。そのため、筋肉の色が赤く「赤筋」とも呼ばれる。

ミオグロビンは酸素を筋肉の中に取り込んでくれるため、たくさんのエネルギーを作り出すことが出来まる。

よって、トニックマッスルはフェージックマッスルと比較して「疲れにくい」といえる。

・低閾値(弱い力で働く)
トニックマッスルは遅い動きで反応する特徴があり、大きな力を必要とする動作は得意ではない。

・姿勢機能優勢
主に無意識的に人間が活動しているときに姿勢を支える役割がある。

・深層にある
インナーマッスルと呼ばれるだけこともあり、カラダの深層に位置する。別の言い方をすると骨や関節に近い位置でカラダを支えてくれている。

・単関節を安定させる
短くて、力の弱い筋肉のため単関節(一つの関節)の安定性に関わっている。

・短い/タイトになりやすい
短いこともあり、長時間同じ姿勢でいるとタイトになりやすい(かたくなりやすい)特徴がある。

フェージックマッスルとは

フェージックマッスルは一般的には、「アウターマッスル」と呼ばれる筋肉のこと。

フェージックマッスルの特徴

・筋肉の収縮速度が早い
私たちが日常生活で階段昇降・走る・ジャンプなど大きな力を必要とする活動をするときに働く筋肉。

ゆっくり動作をするときよりも、体を素早く動かすような運動で活動する特徴がある。

・疲れやすい
フェージックマッスルは筋繊維の中のミオグロビンが少なく、筋肉の色が白く「白筋」とも呼ばれる。

たくさんの力を作り出すことが出来る反面、消費するエネルギーは大きく、フェージックマッスルはトニックマッスルよりも「疲れやすい」といえる。

・高域値(強い力で働く)
前述したとおり、フェージックマッスルは速く、大きな動きで反応する特徴があり、小さな力でゆっくりカラダをコントロールするような動作は得意ではない。

・可動機能優勢
主に意識的に大きな力を必要とする活動で関節を可動する役割がある。

・浅層にある
アウターマッスルと呼ばれるだけこともあり、カラダの浅層に位置していまる。別の言い方をするとカラダの表面で触りやすく、大きな力を発揮して私たちの生活を助けている。

・全体の安定性
長くて、力の強い筋肉のためカラダ全体の安定性に関わる。単関節(一つの関節)の安定性など細かいコントロールは苦手。

・長い/弱くなりやすい
長いこともあり、活動量が下がってしまうと弱くなりやすい(筋萎縮しやすい)のが特徴。

臨床で活かすには

日常生活動作のほとんどは筋力の10%程度でまかなうことができると言われている。しかし、その10%以下の低閾値の動作なのに高閾値の戦略をとってしまっている人がとても多い。

日常生活から高閾値の戦略をとってしまっているんだから、そりゃ全身に力が入って緊張してるだろうし、疲れやすいだろう。

そんな状態で頑張って高負荷の筋トレしちゃってたりもする。

心身ともに緩めたいから始めたはずのヨガで無理して体を傷めちゃったりする。

体が緊張している原因はなんなのか。
呼吸?食事?ストレス?自律神経?

いろんな要因があって原因はひとつとは限らない。盲目的に限られたテクニックや思考に縛られることなく包括的に評価して最適な方法を提供する。

ひとつの知識でなにかが解決するわけではないが、学び続けてより良いサービスを提供する。


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