詩 居た子ども

愛されるべきだってこと知る前に
蟲にむしゃむしゃ食べられちゃった子ども
赤色と緑の点滅を
轟音が追いかけて行く
屋根も壁も通り抜けて拐いにくるよ
大丈夫は何処にも無いよ

夕暮れに
シューシューとトントンと微睡みと
ほんの少しの頭痛とあって
胸が空っぽで変な気持ち 
言葉を持たない子どもがいたんだってさ
その子も、ものを考えたりしたんだろうか

わるい子だから仕方がないね
怒ったより怖い顔の大人が
目で頷くようなことさ
あの子に気持ちがあったとしたら
蟲の嫌な腹に
閉じ込められちゃってて間に合わないね

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