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DATASaber Bridgeルーム永瀬のメンバーへの感謝と、方法論の背景

DATASaber Bridge
ルーム永瀬で一緒に過ごした皆様

DATASaber Bridge 2ndに師匠として参加した90日間が終わりを迎えました。Apprenticeの方々と接していた期間は長いようで短かったです。皆さんも充実した時間を過ごしたようで嬉しいです。私自身にとっても実りの多い期間でした。

Bridgeはランダムマッチングですから、師匠の当たり外れがあります。相性的な意味です。バリバリ技術系の知識で詰めてくる師匠を期待していた人には、私はハズレだったと思います。私は技術系はあまり追求しておらず、どちらかというとアート&デザインとか、コミュニティ&組織論&コミュニケーション論が多いタイプの人です。

ところで、同時に、師匠からしてもApprenticeの当たり外れはあるわけです。

事前に部屋に来る方の名簿をもらって、しげしげと眺めていた時には、これは当たりかなと思っていました。1 on 1をし終えた辺りでは、その勘は確信になっていました。なぜなら、思ったよりも人との交流を求めている人が多かったからです。

ご存知の通り技術系の資格は公式のものがありますから、そちらを受ければいい話です。DATASaberを受ける意味は別にあるということを、ちゃんと理解しているなという意味で、当たりであったわけです。

データ・ドリブンが上手くいく組織論とは

そうなると話は早いです。私は最初から、師匠と呼ばないでさん付けで呼んでくださいと述べました。意見が出やすくするために上下関係ではなくフラットな関係にする、積極的に手を挙げてほしい、自由に勝手に動いてもらいたい、横横で連携してほしい、部屋に籠るべからず、私がそれに関してとやかく言ったりしない、私の事前承認は不要だ、逆にいちいち聞くな、アドバイスはする、というニュアンスで伝えたはずです。

要するにあなた達を全面的に信頼します、という宣言です。この考え方は2018年に流行したTeal組織の考え方に基づいています。

実は、これらのことは、データ・ドリブン文化が上手くいかない組織と、ほぼ逆さまの方法論です。うまくいかない組織は、大の大人を子供扱いして信頼しない、縦割りで余計なことはさせず、口を出し、意見を潰し、失敗を責め、それをダシにして、いちいち事前確認させて萎縮させるとといったやり方をしがちなのです。

私はそういった組織文化と闘ってきたし、今も闘っているのですから、それと同じやり方は断じてやりたくありません。

で、どうも当たりっぽいから、じゃあいっちょやってみるかという形になりったのです。

私のスタンスとみんなで考えた方針

オリエンテーションで私からメンバーに伝えたメッセージは次のものでした。

弟子の現在を受容し、理解して、本人の挑戦を手助けする。
指示待ちの姿勢を戒め、自分から積極的に取っていく姿勢を支持する。

せっかく縁があって集まったわけですから、この機会を最大限、楽しんでみてください。DATASaberは誰かに行動をうながす役割です。それにはまず、自分から!今までの自分から脱皮できるよう、まず今までの自分を捉え直し、脱皮に必要なことは何かを洗い出し、行動変容を心がけてください。

DATASaber認定制度オリエンテーション資料 永瀬

そしてみんなで話し合いをして部屋の方針を決めました。

■目標、姿勢系
1.みんなで協力してDataSaberになることが目標。モチベーションの維持が重要。
2.楽しくやりたい。
3.それぞれの活動は参加するかしないかは自由
4.忙しい人が出たらカバーし合う。
■活動系
1.一日一回学習したことをハッシュタグつけてXで投稿。#ルーム永瀬
2.反応する。褒め合うなどの活動をする。
3.Slackに相談チャンネルを作る。回答者に感謝するスタンプを押す。
4.チーム内で躓きのナレッジの共有。
5.テーマ自由の箸休めのスラックチャンネルを作る。
  └アートチャンネル、読んだ本、積読自慢、ラーメン食いいく。
6.自己紹介のスライドを欠席した方ものを含めて共有。Goole driveのフォルダを作る。
7.全員で共通の課題ルーチンに取り組む

オリジナルアイデア:Takumiさん、ユンさん、寒梅さん、やまぐちさん、やまねこさん、いーちゃん、ひらとさん、endouさん
整理:ひらとさん

ふりかえってみると、成功と副作用があった

ふりかえってみると、皆さんは期待値以上の動きをしてくれました。

Ordealでつまずくメンバーがいたら自主的に勉強会をひらき、個別ヘルプをし、他の部屋の尖った人たちとつるみ、外部コミュニティに参画し、イベントを開き、新たな関係を構築したりしていました。各部屋にもそういった尖った人は一人くらいいたと思いますが、永瀬部屋には複数人いました。皆さんも活動してみて、やっても良いのだ、自分でできるのだ、と実感できたのではないでしょうか。こう思えたら脱皮は成功です。

とはいえこの方法は、放任という側面もあり、私の見えないところで苦労をかけたと思います。上記のような助け合いがうまくいった副作用として試験対応力があまりつかなかったようです。中間試験の結果を見た私は一人で青ざめていました。その後にリカバリーを行なって盛り返せたからヨシ!

もちろん、私が師匠でなくても、期待値以上のパフォーマンスが出ていた可能性があるわけで、自分の手柄と言うつもりはありません。どちらかと言うと、私のスタンスをよく理解してくれて、乗ってくれて、90日間離脱せずに私の実験に付き合ってくれたメンバーに感謝しています。

大木の下に小木育たず と言いますが、日本的な寄らば大樹の陰の考えでは、この輸入物のTableauや、データ・ドリブンなどの概念はうまくいかないのではないかと考えています。少し遠くまで行っておひさまの下で伸び伸びと育つ、というのが私の教育イメージです。今回それの考え方を実践し上手く行きました。

ただ、今回うまくいったからといって、次回うまく行くとは限りません。これからも、お互い模索しながら、うまく行く方法を探していきましょう!

最後に、皆さんの今後の活躍を心より楽しみにしております!

以上


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